2013-09-25

「漢字カード」、2年生に戻って「部品」制覇に挑戦中

『口で言えれば漢字は書ける!』の著者、道村静江先生から、アドバイスを授かるという光栄に浴しました(T T)
そのときのメモを書いておきます。

<新出漢字の取り組み方>

  • カードのオモテ面を一緒に見ながら、「部品」を言わせる。(←「漢字を見ながら」がポイント)
  • 部品が言えれば書ける。
  • 実際に書くのは1回だけ、確認の意味で。(←10回も20回も書かない)
  • 1字まるごとではなく、あやしい部分だけ書くのでもよい。


<今後のために>
  • 「部品」は2~3年生でそのほとんど(計71)が登場する。
  • 一方、5年生では11個、6年生では8個しか、新しい部品は登場しない。
  • 低学年までに登場した部品の組み合わせで、高学年の漢字は説明できてしまう。
  • 一度2年生に戻って、部品を覚えることに集中したほうがいい。そうすれば楽になる。
  • 2年生の漢字の初出部品なら、2~3週間もあれば覚えられる。
  • その間は、学校の担任に「今から1ヵ月は学校の漢字学習からは一時的に外れ、この方法に専念するが、1ヵ月後には再び合流するから」と伝えてもいいかも。


書くのは1回だけでいい!!
斬新です…
でも本当にそれで覚えられるなら、ディスレクシア的には福音です。


「2年生に戻る」については、
5年の漢字からカードを使い始めても部品は入るには入るが、やはり中途半端。部品をきちんと覚えれば5~6年生になったときに楽になる…というご指摘を受けてのものです。

この点は、受験英語もまったく同じです。
基本的な構文が入っていない状態では、いくら長文問題を解いても伸び悩みます。
高い建物を建てるには基礎が何より重要ですし、
ひとつのメソッドに従う場合は、そのメソッドの基本概念をたたきこむことが後々伸びるための大前提です。
そのあたりのことは、すぐに合点がいきました。


道村先生のアドバイス通り、2年生の漢字に戻って、部品を覚えることにしました。

学校には今のところ、言う予定はありません。
どのみち若干ビハインド気味なのだし(苦笑)




「りっしゅんのしゅん、はる」が漢字のタイトル、
「なべぶたに・・・」が部品です


1) 「漢字のタイトル」(音訓のセット)を読み上げて、漢字を書いてもらう。
2) 書けたら、部品を一回言ってあげる。その後一緒に言う。
3) 書けなかったら、オモテ面を見せて、部品を一緒に言う。言えたら1回書いてもらう。
4)部品の名称を覚えるのが最終目標。

↑このやり方で、2年生の漢字を50個、書いてみました。
「春」と「広」を間違えました。


いや~、今日も驚きの連続でした。。


部品の説明が、徹底的に分かりやすい!!
「目が見えない子にしんにょうを説明する」
この途方もない困難を想像してみて下さい。
道村先生はそれを鮮やかにやってのけるのです。

これほどまで「わからない子の立場に立った教材」は、書き取りに関しては見たことがありません。
ディスレクシアの子にも、非常にとっつきやすいです。

説明も、徹底的に「教科書に出てきた順」です(←光村図書)。
なので、「切」の後に「刀」が登場するという矛盾も、しっかり対処して説明しています。
スモールステップが貫徹されているので、安心してついていけます。

部品式の要領を覚えると、子は自発的に部品を言おうとします。
「形」を「二、ノ、たて、ノノノ」とか(←これはカードの説明とは微妙に文言が違います)
つまり、部品というルールが分かれば、自分でストーリーを作れるのです。
これはすごい!

「部品を言う」というのが、ディスレクシア教育で最も効果的と言われる
「多感覚式」(マルチセンサリー)なんだろうなと、傍で見ていてわかります。

これまで私は恥ずかしながら、「多感覚」とは、いろんな素材を使って字を作ることに尽きると思っていました。
本当にいろんな方法を試しました。
粘土・毛糸・ブロック・ヘアムース(←あまりにもったいないので1回で断念)・尻文字・全身でその字をやってもらう(「大」とか)、やすり紙(←子供が「指が痛い」と言うので断念)や消しゴム版画(←楽しいけどコスト的に困難)も試しました。
今でも日常的に使っているのは、ホワイトボード、新聞紙に大きく書く、母の手のひら、あたりでしょうか。

「字をパーツに分解して書き順通りに口で言う」は、同じ多感覚でも上とはまったく違うアプローチです。
ものすごく脳を使うらしく、今日は38個書いたところで「ちょっと待って…」とぐったりしていました。

(念のため・・・これは決して、拒絶のサインではありません。
いま呼んで聞いてみたところ、
今日間違えた「春」「広」の部品を言えました。
本人いわく「きっついけど、効果あるんじゃない?」とまんざらでもない様子です。)


字を分解して口で説明するのは、
ディスレクシアの子が字を覚えるには、かなりきついけど非常に効果的な方法のようです。

しばらく2年生の漢字カードに取り組む予定です。


追記
「字を分解して口で説明する」は、
実はジョリーフォニックスにも共通しています。
この話は次回以降に・・・





8 件のコメント:

  1. バーバモジャ2013年9月26日 11:48

    長男がやっていた 漢字が楽しくなる本(太郎次郎社) というやり方によく似ていますね。(息子談) 
    田んぼに力で、男、とかそういうやり方です。
    漢字が楽しくなる本1 は基本漢字を象形文字から勉強するのですが、組合せの基礎(部品)をこれでやりました。分類がいろいろあるせいか、この本では71ではなく、101の基礎漢字、となっています。ただ、低学年でやると学校で教える順に沿っていなかったのがちょっとこの本は大変でした…。で、2では組み合わせていったり、するのですが…。
    この分解して覚えるやり方はフォニックスに少し似ていると思います。少なくとも、書き取りを繰り返すやり方よりはずっと近いと思います。

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    1. >この方法はフォニックスに似ている
      やはりそう思われますか(まだフォニックスは始めたばかりですが)。漢字でフォニックスをやるとこういう風になるような。。
      書き取りを何十回もする時の「書く」と、この方法(とか「漢字が楽しくなる本」式)で1回だけ書くときの「書く」は、意味あいが全然違うんだなとようやく分かりました。

      太郎次郎社の漢字の本は、子がディスレクシアだとわかる何年も前に読んだことがあります。
      象形文字から漢字の成り立ちを説明したり、単純な形を教えてからその組み合わせで複雑な漢字に展開していく・・・という方法だったような(違ってたらすみません)。「漢字の体系的なつながりが分かってなんとすばらしい!」と思った記憶があります。
      ディスレクシア的には、学年を超越しているのでうちでは難しいかなと思って諦めたのでした。
      この方法を貫徹されたとしたら、やっぱりバーバモジャ師は偉大です!!

      道村式は1~6年だと部品が113、中学では8個あります。
      「部品」は漢字ではなくパーツ(部首ともちょっと違います。部首および/またはその一部)です。
      漢字学?的な分類に沿った部品もありますが、そうでないものもあるようです。
      目が見えない子に説明しようとすると、そうなったようです。愛ですね。

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  2. バーバモジャ2013年9月27日 10:58

    漢字カードはバラバラなのが特に使いやすそうでいいですよね。学ぶ順番も選べ、ひとつの漢字だけに注目させ、周りの情報を減らすことができる、など…。

    繰り返し書き取りの指導については、学校の指導法がすべての子供のために、書き取り回数の上限(5回ぐらいでいいんじゃない…?)を決め、それでも覚えられない子は違うアプローチを勧める、(部首で覚える、分解して覚える、唱えて覚える、大きく書いて=描いて覚える、などなど)としてあげてほしいと思っています。変わってほしいです。
    特にこういう子達は、漢字以外に得意なこと(必ずあるはず)、それを見つけるための勉強する時間も重要ですから、漢字だけに全ての時間を割くべきでない、ともおもうのです。

    …ところで、師、はなんだか恥ずかしいですね…私もいろんな子供達と日々試行錯誤して、いろんなことを子供達から教えてもらっているだけなので…

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    1. 上の1枚の画像からそこまで言える方は師どころか尊師ですよ!!でもお気を悪くされるのは本意ではないので、これからは「師」は心の中だけでつけてお呼びします。

      漢字だけにすべての時間を割くべきではない。
      心の底から同意します!
      日本の小学校の国語教育は漢字教育だけでほとんど終わってしまいます。大変な社会的損失です。

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    2. 矢可部杏子2013年10月1日 10:48

      こんにちは。漢字問題人それぞれに個性があるように部首で覚えていく方が覚えやすい人、意味のイメージで覚える人、さまざまなのに小学校の教え方は書き順とはね、とめ、はらいの重視のみ。漢字にさく時間が足りないからかおざなりでどんどん進んでゆくので、ディスレクシアの子には拷問の日々ですよね。。。試行錯誤がんばらねば。ブログ励みになります。

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    3. >書き順とはね、とめ、はらいの重視のみ
      ほんとそうですよね!うちの低学年時代の担任もとめやはらいの指摘が異常に細かくて、うちの子は不登校になりかけました。

      『口で言えれば漢字は書ける!』では、はね・とめ・はらいは「低学年の基本漢字を書く時と部品を覚える時にだけ確認すればいいと思っています…そのくらいに思っておかないと、漢字が苦手な子たちはいつまでたっても正解にたどり着けない学習になってしまいます。実際、常用漢字表の「(付)字体についての解説」では、いろいろな活字のデザインや書き方の違いがあり、細かく問題にしなくてもよいと言っています。それをいつの間にか微に入り細に入り、こうしなければいけないと規定することを先生たちは当然と思っているようです」、弱視の子への指導は他の字に見えてしまう間違いを正すので精一杯だったがそれでいいのではないか、とあります。
      ディスレクシアの子の場合も同じですよね!

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    4. 矢可部杏子2013年10月2日 10:17

      確かに、ディスレクシアの子の場合も形が重要でそれを書き順で縛ってしまうと更なるハードルにかわってしまいますよね。
      口で言う、これが実はディスレクシアの子にはポイントで、口で言うことで、いったん頭の中で整理する作業やイメージする作業につながるんですね。
      うちはこの口で言うが苦手。ぶつぶつ言いながら書いてもいいんだよと言っても、実践するのは恥ずかしいのかやってくれません。
      宇野先生の宿題も口で言ってから書き始めるのだけれど、すっ飛ばそうとする。。定着までには時間がかかりそうです。

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    5. 宇野先生も「口で言う」のステップがあるのですね!

      今日は、うちは手順に少し慣れてきたかも?「言えれば書けるんだから言えるようにしよう」と本人も自覚してきたかもしれません。でも「ヒ」を「ム」と言いまちがえたり、いろいろあります。

      恥ずかしさがあるなら、家庭教師の出番かもしれませんよ?!

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