2021-02-12

NHKに1分ほど出演します(手話のスタバともじこ塾の共通点について)

ひょんなことから、もじこと生徒1名が、1分ほどNHKに出演します。

NHK総合 
目撃!にっぽん「日本一静かで 笑顔あふれるカフェ」→
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もじこは常連客として、中3の生徒と一緒に、1分ほど登場します。

私はともかく、生徒のコメントはディスレクシア的な洞察力に富む素晴らしいものですし、
このカフェは日々啓示をくれる、私のパワースポット(笑)。

日曜の早朝、万が一起きていましたら、よろしければご覧ください。


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昨年夏、緊急事態宣言が明けてほどなく、

最寄り駅の改札前に、見慣れない看板のスタバができました・・・


starbucksのアルファベットを1文字ずつ、指文字で表現
(手話の人たちには、フォニックスは無縁なんですね)


ここは、スタッフのほぼ全員がろう者のスタバです。


外国語大好き(笑)な私は、手話という外国語に接するのが楽しくて、

新宿に出勤する日は必ず立ち寄るようになりました。


年末、ここにNHKの取材が入り,もじこは常連客のひとりとして声をかけられました。

開店当時の報道→への反響が大きかったのだそうです。(リンクを直しました。音声が出ます)

そのときは、

「ここは本当に特別なスタバですよ!

店員さんとお客さんがちょっとずつ歩み寄っている雰囲気がすばらしいのです」

と語りました。

その後、縁あって、生徒と一緒に取材をを受け,このスタバの魅力について,ディスレクシア的見地から語りました。

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番組では、このスタバのすばらしさが存分に示されることと思います。

ここには、手話のスタバがもじこ塾に教えてくれることについて、書いておきます。

手話のスタバともじこ塾には、共通点があるのです:

I am Deaf.の訳は「私は耳が聞こえません」

スタバはろう者のスタッフ、もじこ塾はディスレクシアの生徒という違いこそありますが、

両者とも「言語的少数者を集めた場」、

いわば言語的少数派が多数を占める"逆転した場"なのです。


"逆転した場"では何が起きるか。

取材を受けた日に、先方から聞いた話では、

スタッフ全員が手話という環境で働くことは、本人たちに大きな自信を与える。

その自信を胸に、また全国に散っていく・・・のだそうです。

この言葉はまさに啓示。私がなんとなく考えていたもじこ塾の方向性を、はっきりと言葉にしてもらえた気がしました。


ディスレクシアの生徒が集まり交流することは、生徒にとって大きな自信と気づきを与えます。

その自信を胸に、時が来たらここを卒業し、非ディスレクシアな社会にまた合流していく。

たとえ戻ることはなくても、ここで得た気づきが、非ディスレクシア社会での進み方を支えてくれる。

・・・もじこ塾は、ディスレクシアの生徒たちにとって、そういう塾であるべきと知りました。

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ろうとディスレクシアにはもちろん、違いもたくさんあります。

例えば、ディスレクシアには手話のような、ディスレクシア専用の共通言語がありません。日本のディスレクシアにとっての母語は、一般の(?)日本語なのです。

それもあってか、ディスレクシアの人は、ディスレクシアだけで結束したり団結したりする傾向がほとんどありませんし、一生ディスレクシアの輪のなかだけで生きていきたいと考えている人は、まずいない気がします。

そんな、団結する傾向が弱い人たちのためであっても、"逆転した場"を作ることには意義がきっとある。

本人たちにとっても、"逆転した場"に接する非・ディスレクシアにとっても。


・・・手話のスタバに行くと、そんなメッセージを毎日受け取れるのです。

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今回調べてみて、手話には「使うと恥ずかしい、言語未満のもの」とされた長い歴史があると知りました。

手話の熟達よりも、残されたわずかな聴力をのばす訓練が重視された。そんな時期も長かったと言います。

そうと知ると、店内のこんなボードにも、日々感動してしまうのです・・・


「私たちの第一言語は手話です!」

「日本手話は言語です」と宣言した「ろう文化宣言」が発表されたのは1996年。

それから25年、「私たちの第一言語は手話です!」と明るくさらっと書く大手コーヒーチェーン店が登場するほどになりました。

社会変革って可能なんだなと感じます(T T)

たった一杯のコーヒーで毎日,そこまで背中を押してくれる・・・ここがパワースポットであるゆえんです(笑)。

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番組では,ショウガイと呼ばれるもののポジティブなあり方が,存分に体現されると思います。

ディスレクシアをなんと呼ぶかについても,先方と議論がありました。それについては放送後に・・・

5 件のコメント:

  1. こんな素敵な情報があったんですね。ありがとうございます。
    地震のために延期になったので私も見られます。
    地震で大きな被害を受けられた人々には申し訳ないですが。

    1年ぐらい前だったか、2年ぐらい前だったかにここの掲示板でコメントさせていただいた者です。
    当時中学生のこどもさんにボランティアで学習支援をしていて(市の制度です)、その子供さんがディスカリキュアだと疑って、このサイトにたどりつきました。
    そのお子さんは希望の高校に入学でき、現在は高校1年生です。
    中学校3年生当時は、いじめに会い、不登校にもなり、精神的に弱っていたときには7キロもやせたりしました・。
    しかし今は「学校は楽しい、スポーツ大会の練習の時、クラスが一つになった気がした」と言っていて、環境でこんなにも人は変わるのだと教えてくれたお子さんです。

    私は現在難聴(中年と呼ばれる年から難聴になりました)です。十数年前から細々とではありますが、手話サークルに入り、少しずつ手話の学習をしたりろう者と交流をしています。
    ですから、ろう者や手話に関しての情報はすぐに手話サークルを通してメンバーに伝えることができます。
    今回もこの情報を目にしたので、今、メンバーのグループlineでお知らせしました。

    ありがとうございます。

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    1. ありがとうございます。放送は今週日曜に決まりました。

      このスタバで、手話の人といってもろう者、難聴、コーダと多彩であること、また聴力も変化することを知りました。
      これもまたディスレクシアと同じですね。読めなさも多彩ですし、読字能力は変化します。

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  2. テレビ、拝見しました!とても素敵なカフェですね〜。接客業をしたいという強い気持ちで努力して来られたリーダーさんたちの勇気やそれを実現するために頑張ったまわりの人たちに勇気をもらいました。
    また、もじこさんと生徒さんも素敵でしたよ。
    生徒さんの言葉はたくさんの教育関係者や企業経営者にも聞いてほしいなと思いました。

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  3. ありがとうございます。名前も出ないしマスクもしているのに,翻訳者時代の私を知る人から連絡を頂いて大変驚いています・・・。


    上で書けなかったことを,ついでに書いてみます。
    今回わたくしは「学習障害の生徒に教えている人」として登場しているわけですが,この「障害」という表現につきまして・・・

    完全無欠な人(人間が持ちうる全機能をフルに持っている人)はいないという前提のうえで,
    耳が聞こえないのは,多数派が持つ機能が欠落しているという点で「障害」なのでしょうが,
    人間のすばらしい点はこの「障害」というものがあるとその分,別の能力が突出してくるということです・・・
    これは経験則でしか語れない種類のことなのでしょうが。

    実際,スタバの店員さんたちを見ていると,圧倒的な視覚優位だし,表情や身振りがとても豊かだし,気配を読む力やコミュ力が超絶に高いのです。
    ショウガイがあるからこそ突き抜けるものがあり,それが心に響く接客につながっていることが分かります。
    そのとき,スタバの店員さんたちはろう者な自分をすごくポジティブにとらえていて,そのことを体現しているから人にパワーを与えていると知るのです。
    そして,ディスレクシアも同じ立場にあるし,あるべきだとも思います・・・

    ということを私はこのスタバで日々感じているのですが,もしそれが画面から伝わったのなら,映像の力はさすがです。

    店員さんとはその後「学習障害とは?」「良さを伸ばしていけたらいいですよね」「楽しみながら,いろんなことを変えていけたらと思う」と言っていただきました(筆談で)。
    言葉が通じないからこそ,通じたときの喜びはとても大きい,言葉を大事に使うことのすばらしさを教えてくれたのはこのスタバなのです・・・とお返ししました(T T)

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  4. すみません。もしかしたら重複しているかもしれません。
    私は沖本一恵です。このスレッドの上の方でコメントを書いた者です。

    携帯電話を変えたため、うまく操作できず、名前がunknownになってしまいました。
    ↑のコメント「unknown」は私です。
    このコメントはパソコンからです。

    私は1~2年前に、当時中学生だった子どもさん(ディスカリキュアだと思われる)の学習支援のボランティア活動をしているときに、もじこさんのこのサイトを見つけました。


    とても具体的で、さまざまな人たちが「テストをしてみて、私もディスカリキュアだとわかり、納得しました」などと書き込んでいらっしゃり、ディスカリキュアのことを知るうえで大きな助けになりました。ありがとうございます。

    手話サークルに入って細々とした活動を十数年続けています。
    ろう者の人たちは確かに表情豊かだと感じています。
    テレビでは若いろう者たちが生き生きと活動していらっしゃる姿に心を打たれました。
    手話サークルのメンバーにも見てもらうことができ、ろう者の息子さんを持つお母さまに、「こんなスタバがすぐ近くにあるといいのに」と言われました。

    現在は、小学生の兄妹(ディスレキシア、ディスカリキュアをもっていると思われる子どもたち)に定期的に学習支援ボランティアをしています。
    お母さまとも話ができており、教育熱心で素晴らしいお母さまです。あの子たちは何より家族の愛情に恵まれています。

    ここは、ディスカリキュアについての一般的な情報だけでなく、当事者からの具体的な様子や意見など(例えば「テストをしてみてわかりました。私はティスカリキュアだとわかり納得しました」)を知ることができるので、より具体的に子供たちのことを理解することができると思います。

    ディスレキシアの子どもたちが一般の公立学校で一斉授業を受け、同じ宿題、課題、テストをしているのは、大きな負担だし、あまり効率的ではないとも思っています。
    本来、教育とは一人一人の違う個性に合う教育でなけれがなりませんが、現在の公立学校の教育では難しいものがありますよね。

    これからも、さまざまな情報を発信していただきますように、お願いいたします。

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