2021-11-15

『ディスレクシアだから大丈夫!』ディスレクシアでも読みやすい工夫がいっぱい!(2)

 『ディスレクシアだから大丈夫!』おかげさまで増刷決定!

ありがとうございます!

一人でも多くの方に、読んで頂きたいです!


刊行イベントも感動のなか終了しました^^
ご参加くださった方々、ありがとうございました。

現在、見逃し配信を販売中です→
12月以降、原著者のあいさつと、Fumiko Hoeft先生の基調講演部分は無料公開します。

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前回、本書がUDデジタル教科書体をフォントに採用しているため、読みやすいとお伝えしました。
それ以外にも日本語版には、読みやすくするための工夫がいっぱいです!

2) イラストがいっぱい!

原著は1枚もイラストがなく、文字がみっちり詰まっているのですが、
日本語版はイラストが50枚ほど?採用されています。
イラストがあったほうが、ディスレクシア的には断然、イメージがわきやすいので。

担当したのは、藤堂さんの前著『ディスレクシアでも大丈夫』でもお願いした方。
ディスレクシアのことをよくわかっておられる、ほんわかしたかわいいタッチで描いて頂きました!

このイラストは、
このイラストは、原著者から「ディスレクシアの人の笑顔が足りない」と指摘を受けて書き直し、さらに校了直前に吹き出しのなかの絵が本文の内容と違うことに気づいてさらに書き直し・・・特に苦労の多かった1枚です。Oさんお手数おかけしました

3) 日本向けの情報が満載の「コラム」!
日本語版だけの企画として、日本のディスレクシアをめぐる現状について、7本のコラムを収録しています。
  • ディスレクシアは障害?
  • ステレス・ディスレクシア(隠れディスレクシア)
  • アコモデーション(合理的配慮)について
  • 漢字の覚え方
  • オートン・ギリンガム法とは
  • ICTリソースについて
  • 受験環境の違い

大半は藤堂さんが書きました。さすが業界の重鎮、そのアンテナは幅広く知識は豊富で、それらをぎゅっと濃縮して紹介。1つのコラムごとに2時間のセミナーができるくらい、有用な情報が満載です!

もじこは、「受験環境の違い」の半分を担当しました。
いまはAO入試の割合が増えてきている…といった話です。
これについて、さらに詳しく知りたい方は、ぜひnoteをご覧下さい→

4) 電子書籍版も販売予定!
本書の中にも書きましたが、
翻訳書の電子書籍は利幅がとても少ないらしいのですが、今回は読者がディスレクシアだからということで、出版社が特別に動いてくれることになっています。
金子書房さんありがとうございます!

5)平易な訳語
原著は、フランクな口調で書かれていますが、脳科学や科学研究の話も出てきますので、一般書としてはやや難しめだと思います。ブルーバックスあたりの位置づけでしょうか。かための文体や難しめの訳語を選んで、専門書っぽく訳すことも可能です。
でも、この本はディスレクシアの子をもつ保護者にも読んでほしい、読者は専門家に限定したくないとの思いから、極力平易な訳にしましょうね・・・と、辻さんと最初に決めました。
「ですます調」で訳しましたし、訳語で迷った場合は、極力かみ砕くように心がけました。
読みやすくなっているといいのですが。
特に、辻さんの文体は愛情いっぱいです!


訳語についてのおまけ
いくつかの訳語選択については、助手や生徒たちの意見がかなり取り入れられています。
機会があったら、このときのやりとりを紹介したいです。
彼らのディスレクシア感覚は、想像以上に超絶でした・・・!







8 件のコメント:

  1. こんにちは。
    大変ご無沙汰しております。

    その節は大変お世話になりました。
    娘は週2回の実習が楽しいと言いながら約2時間かけて
    通っております笑(座学はオンライン)

    必修の外国語は英語を避けて中国語を取っています。
    やはり精神的に負担が違うようです。
    「暗黒の時代は終わった!」的な事も言っていました。
    学園祭の実行委員をやったり、アルバイトも始めたりして
    元気に過ごしています。

    「ディスレクシアだから大丈夫!」読ませて頂いています。
    (まだ読み終えていません)読み進むうちに「おお!」と言う事が出てくるのでしょうね。

    娘の感性が大学で覚醒したら嬉しいなと思う今日この頃です。

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    1. 嬉しいご報告をありがとうございます!
      暗黒時代(!!)とは言い得て妙、充実した大学生活のようで本当に何よりです。
      お母様もきっと一段落ですね。もじこ塾を気にかけてくださりありがとうございます!

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  2. はじめまして。47歳の女性です。子供ではなく申し訳ありませんが、光が差した思いでコメントさせていただきました。

    私は中の学力で、知能・社会性・協調性など標準と評価されますが、書類を何度見直しても、誤字や計算違いが発生し、自尊心が削れる毎日を20年以上続けてきました。
    最近になり目の力が弱いのか?と気づいて、文字を読む時は指でなぞる事で読み続けられるようになりました。
    面接受けは良く、仕事の紹介は貰え、事務職(のちにデザイン職)を続けてきましたが、小さなミスが多く、いつも期待以下の状況となり、耐えれなくなり転職を繰り返してきました。
    家庭で会話習慣がなく、読書も困難、気持ちや思いを言葉にできるようになったのは、恥ずかしながら30代後半からでした。

    このような年齢で自分の人生を諦めようか悩みますが、「ディスレクシアが得意なこと」で
    2. 俯瞰 (ふかん)能力に当てはまり、チャレンジの勇気を貰いました。

    不安点は、どんな仕事にも文字や数字はついて回ることです。
    何かヒントをいただけると幸いです。

    文字は苦手ですが『ディスレクシアだから大丈夫!』kindle版と見逃し配信を楽しみにしております!

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    1. 微力ながらお力になれたのなら嬉しいです。
      『ディスレクシアだから大丈夫!』年内に電子書籍版が出るそうです。ぜひお読みになってみて下さい。ヒントはそこにあると思います!

      ご自身でもおっしゃっているとおり、会話習慣はディスレクシア的には大事なようです。

      アラフィフにもなるとディスレクシアでなくてもいろいろ衰えてくるので(笑)、無理なことは明るく助けてもらい、そのぶん自分ができることは快く助けてあげるのがよいのでは。小さなミスはずっと多いと思うので、キャラでカバー・・・ものを頼みやすい、場を和ませる親切な人になることを個人的にはお勧めします。

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    2. ディスレクシア教育の三本柱は

      1)配慮
      (お願いして一部業務を変えてもらい、別のことで貢献する)

      2)訓練
      (指でなぞるなど、少しでもパフォーマンスを上げる方法を模索し続ける)

      3)ツール
      (最近はアプリなどでカバーできる部分がほんとに増えました)

      だと思います。これを職場でも応用できるかもしれません。

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  3. ご返信をくださり本当にありがとうございます。

    待ちきれず紙本を購入しましたが、
    読書の挫折経験が多いので、ページが見えないkindle版が控えているのは心強いです。

    >会話習慣はディスレクシア的には大事なよう
    なんですね。。
    会話習慣の不足は、私の症状の自覚を遅れさせたと感じています。
    検査はしていませんが、父は恐らくASDです。
    社会的に信頼と成功を得ましたが、母は恐らくカサンドラとなり、幼少期に他界しました。
    父は人の気持ちがわかりにくく、他人とのやり取りを文字情報で脳にアーカイブし、過去の記憶と類似あいまい検索で繋げていくことができない人だと思います。
    個人的にASDとディスレクシアの相性は最悪かなと感じます。


    「ディスレクシア教育の三本柱」をご教授くださり、ありがとうございます。

    私は恐らく文章を拾い読みして、想像で保管し、学力を中のレベルで維持してきたんだと思います。
    社会に出たら、私の処理の仕方では抜け漏れが起こり、事務職は良くない選択だと気づいてきたので、

    「1)配慮」の貢献が私にもできる職種を検討し、
    「2)訓練」「3)ツール」も探っていきたいと思います。

    年齢的にも、明るく助けて貰えるキャラに成長していくのが、健全ですね。。大阪のオバチャンなので、その道をまっすぐ進んでいこうと思います(^-^)

    お忙しい中たくさん教えてくださり、本当にありがとうございました。

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    1. こんにちは。もじこ塾で助手をしている笠野紺といいます。
      にゃーさんは、かつての私を見ているようです。会話量大事ですよ〜。

      私の母(未検査)も、弱いASDかな〜?と感じる部分があります。正しい言葉で言わないと汲み取ってもらえていない気がする…(言い/聞き/読み/書き間違いがデフォの私)ちゃんとしなきゃ…という萎縮が中学ごろに始まった記憶があります。
      無口ですが言葉選びが的確な家族・ぽんぽんと言葉が出せる家族が相手だと、母との意思疎通の苦労も少ないように見えます。

      相性ありますよね〜。わかります。
      家族こそ相性って大事ですよね。家ほど特性はダダ漏れるし、誰だって「自宅=安心」の空間になってほしいし。私もディスレクシアとASDは、特性的に正反対の部分が多いな〜と感じています。特性の違いは学び方の違いでもあるので。


      私が自分の言葉をだせている実感が伴う様になったのは、ディスレクシアを自覚できた後(30歳ごろから)でした〜。
      ・特性を正しく自覚できたこと。
      ・自分の感覚を言語化する機会を増やしたこと(書く・話す)。
      ・会話量が増えたこと。
      これらが影響したと思います。たどたどしくても最後まで聞いてくれるとか、言葉が足らなくても内容から推測して汲み取ってくれる人の存在がありがたかった。

      また、もじこ塾の生徒をみていると、ディスレクシア同士の会話はお互いの言葉を効果的に引き出している様にみえます。相手の「こう言いたいんだろうな〜」の察知・フォローが絶妙というか的確です。あくまで私の感想ですが。

      ご友人の中にも、不思議と会話が弾む・話してると相手に届いてる実感を強く感じる方など、きっといると思います。さらに会話を重ねてみるのもよいのかも。

      にゃーさんは、きっともっと大変なご苦労をされたことと思います。気づくまでの年月、長かったですよね…。
      この先は色々が腑に落ちて、数年間良い変化を感じていくと思います。私はそうでした!


      何か参考になればと思い、書かせていただきました。
      長文失礼いたしました。

      削除
    2. 笠野様

      本日コメントに気づき、お礼が遅くなり申し訳ありません。
      返信を下さり嬉しいです。本当にありがとうございます。


      笹野さんのお母様も弱いASD傾向がおありなんですね。

      私の父はASDに加え、回避型の障害も見受けられますので、
      家族が問題に直面した際に、助けを得られず皆不幸になりました。

      彼の脳の特性を知り、想像を広げて解釈できた時に、回避・解決する方法もわかり始めましたが、
      ASD本人に、自分の特性を理解させる必要があり、彼の抵抗と独自解釈で大変苦労をしました。(父は団塊の世代の長男で、15歳より母から特別扱いで育ったので余計です)

      ASDの人は会話で、人一倍集中しないと理解しづらいのだと感じます。
      男性は職場で上昇志向が強く集中できても、家では完全オフモードで、
      見ない・聞き飛ばしが起こるんだと思います。

      失礼な言い方ですが、小さな子に話すように、会話は基本合わせて、要点だけを短いセンテンスで伝えるのがコツかなと思っています。




      しなきゃ…という委縮で、ご心労が大きかったのではと思います。

      私は学生時代ボーっと流れてきましたが、事務職で入社後に委縮が始まりました。解決の糸口がわからず、最終的に視線恐怖のような症状になりました。

      感覚の言語化は、本当に大事ですね。

      あの頃の私は、サリバン先生に出会う前のヘレンケラーのように(全然違いますが 汗)整理がつかない毎日でした。

      家族内の会話量は大事だと思います。
      もしご家族が、愛する人の気持ちを理解する為に、言葉を使ってきたなら、
      ディスレクシアの人でも、早めに突破口を開けると思います。




      貴重なご助言をありがとうございます(涙)

      特性を正しく自覚し、
      自分の感覚を言語化する機会を増やし、
      感覚を共有してくれる仲間を増やす。

      今「ディスレクシアだから大丈夫!」を遅々と読む最中で「自覚」の段階ですが、
      人口の数%とは共有できると希望を持てているので、ぜひ機会を増やしていきたいと思います。



      文章がまとまらず長文となりましたので、流し読み程度にしていただければ幸いです。
      ありがとうございました。

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