on dyslexia

ディスレクシアとは:

- 知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い)。
-勉強しているにもかかわらず、読み書きがなかなかできない状態を指す。知的障害ではなく、普通~ギフテッドのあらゆるIQにみられる。
-独創的で、対人能力が高い。
全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける。
- 音と文字の脳内での結びつきが弱いことから起こるらしい
- 読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい。その理由は、英語のほうが日本語よりも"音の粒"が小さいから
- 細かい聞き間違いがみられるが、音声情報の処理能力は高い場合が多い
- エピソード記憶が得意。固有名詞などの細かい丸暗記は苦手
- 適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される
- 10人に1人程度いるというのが通説
- 家族性であり、遺伝による。ただしディスレクシアの表れ方は個人差が大きい

当ブログは、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能である、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要--という立場です。

2017年、当ブログで分かったことをもとに、東京・新宿にディスレクシア英語塾「もじこ塾」を開設。以来、このブログももじこ塾の話題が中心になっています。

2017-01-10

ディスレクシアを知る(知ってもらう)ための本

2016年は、ディスレクシア関連の良書がたくさん出版されました。
定番書とあわせて、まとめてみました。★は2016年に出た本です。

わたしのそばできいていて
【!号泣注意!】

学校にディスレクシアのことを伝えるのに、実に最適な絵本が登場しました!!
読めない子供の気持ちが痛切に分かるだけでなく、教師はディスレクシアの子にどう接するのがよいのかまで教えてくれる一冊。あと、犬の素晴らしさも分かります(泣き笑い)

「ディスレクシア」という単語は出てこないので、子ども本人にディスレクシアのことを伝えるのにもいいかも。

読めなくても、書けなくても、勉強したい

ディスレクシアを、日本でほぼ最初にカミングアウトされた方による手記。
ブログを書籍化したものです→【ブログ号泣注意!】
この本を担任の先生に渡しているという親御さんも、かなりいるようです。

1点だけあえて釘を刺すと・・・
この著者の方は不運な境遇と、ディスレクシアをひた隠しにできた時代的状況があって、今も驚くほど読み書きが困難です、が、「この方ほど読み書きが困難でないとディスレクシアではない」わけではない(=この方より読み書きができても、ディスレクシアの可能性は十分にある)ということです。



発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由

2016年に出版された、発達障害(特にADD)を知るための、新たな必読書。
本人の当事者感覚の話も良いですが、お母さんの文章がとても勉強になります。

自分の特性を早いうちからきちんと理解し、親子で話題にすること、
できないことも諦めず、地道に努力すること、
助けてくれる人で周囲を固めること・・・
「ディスレクシアには温室が必要」を改めて実感する一冊です。




当ブログでもいまもアクセスの多い翻訳記事「ADHDにはグルテン除去が効果的」の内容について、日本語で書かれた本がついに出ました!
発達障害と腸の関係、酵素や代謝の重要性について、全部書いてあります。
この方面の話には賛否両論あると思いますが、腸内細菌不足が発達障害の悪い表れ方を助長している可能性が高いということは、知っていて損はありません。




合理的配慮の教科書とも言える1冊が、Do-IT Japanの方々の手によってまとめられました。
お子さんがディスレクシアと知って途方に暮れている人が、いろんな手立てがあるということを知るために、また学校にそれを知らせるために最適。
②の著者、井上さんの"その後の話"も読めます。


④がDo-IT Japanなら、こちらは加藤醇子先生率いるJDAの主力メンバーの方々による、その名の通り"ディスレクシアの入門書"。
ディスレクシアの定義、検査、診断、(主に小学校での)支援…といったことが包括的に分かります。
こちらも、すでに学校でいろんな支援が行われていることを知るために、また学校に働きかけるために適しています。


人間脳を育てる

ディスレクシアは脳の配線が違うので、ディスレクシアの困難を和らげるには「脳の配線をよくする」ことも、ひとつのアプローチになります。
ブレインジム、感覚統合など、いろんな本を読み実践しておりますが、この方面について最初に読む一冊としてお勧め。
読者の方からご紹介頂きました。てぷさん、ありがとうございますm(_ _)m


★当事者感覚を知るための本★

ぼくが発達障害だからできたこと


この方は「過度激動」の当事者であり、かつ書字に困難があるそうです。
感覚がものすごく鋭敏で感動しやすく、過集中(倒れるまで走ったり)の傾向があるようです。
そんな方が作家的視点から、発達障害の思考法を語り尽くします。
当事者感覚が、圧倒的な密度で語られます。発達障害の突出した部分と欠落した部分は裏表であることがよくわかる一冊。

そしてこの本には、下の著者がかかりつけ医として登場します…
著者はたくさんの発達障害本を書いていますが、そのなかで1冊と言われれば私はこれを挙げます。ADHDの当事者感覚がよくわかります。

ところでこの方は、ガンのサバイバーでもあり、その経験をもとに「腸活でガンを治す」というテーマの本も書いています→。発達障害と腸との関係を、そんなところからも感じます…


長見良くんは中2でディスレクシア、漢字はほぼまったく読めないという設定。
今回改めて途中まで読み直しましたが、本当に驚くほど細部まで、ディスレクシアの子の行動や考え方、間違い方、学校のこと、家族のことまでもが、リアルに描かれています。作者の観察力に脱帽です。物語としても、とても切ない。
筑波大の宇野先生が監修しています。




アメリカ人の詩人による、ディスレクシアの当事者感覚の本。
不安、孤独、少しずつ再起、子供と同時に自分もディスレクシアだと知ったことによる自己発見など…を詩的な言葉で語っていて、大人ディスレクシア本人に刺さる本かなと思います。
何人かの大人の、ディスレクシアに理解を示す非ディスレクシアの人から、この本は感動した、ディスレクシアの人の気持ちがよくわかったという感想が届いています。
私は英語で読み、具体的なこの言葉というよりも、著者の子供の頃の心象風景が、強く印象に残っています。きっとディスレクシアの子はこういう思いを抱えているのだなと…
上の原書

題名を直訳すると「ディスレクシア的アドバンテージ」

当ブログ最大推しの1冊。英語が読めるならぜひぜひご一読を!
もじこ自身がディスレクシアについて最初に読んだ本。
おかげで、ディスレクシアについて、最初からポジティブで俯瞰的な見方ができました。これ以上のことは長くなるので、ここでは語りません。要旨はこちら→

「ニューロダイバーシティー」(神経多様性)の基本書。ディスレクシアについて、学問的見地からも知りたいという人には、私はまずこの一冊を推します。詳しい内容はこちら→