ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2014-12-18

小学生向け視写教材・音声教材いろいろ

小学生の視写教材について、ご質問を頂きました。

コメントでちゅら海さんが書かれていた
うつしまるくんを宿題に出してもらうよう、学校の先生に頼む
は、その手があるかと。うまいアイデアだと思いました!
(うつしまるくんは、学校だけに販売する、書店取扱のない商品です)

うちは最近、薄い問題集を、天声人語ノートに貼って使っています。

『朝5分ドリル』
5~10分で視写するのに、ちょうどいい分量です。
内容も、ニュース、歴史、小説、カタカナ多め/漢字多めなど、
いろいろ入っています。

1学年下の教材から始めました。

今は6年生のものを使っています。
PCメガネをかけ出したら、最後まで書き通すことができるように。
(よく見るといろいろ間違ってますが)


手順
1)設問を解く(問題集の指示通り、最長5分で)
2)視写する(10分。書き終わったら2周目に入る)
3)音読してもらう(視写した字のほうを。これが読めない。。)

この教材を見つける前は、小学生新聞を使っていました→
視写教材としてはとても良いですが、毎日の素材選びがけっこう面倒なので
今はありがたく問題集を使っています。

小説が好きな子なら、長い小説を少しずつ視写するのも良いと思います。

視写は、毎日地道に続けて、習慣化することが大事だと感じています。
大学受験生や大人での効果を見て以来、最近は毎朝行っています。


☆追記(14/12/19)
さる方から情報提供を受けました。教材比較写真を載せておきます。
ありがとうございます!

◆うつしまるくん

うつしまるくん(1年生)。
「ていねいにはやく」はディスレクシアには無理かも・・・


ディスレクシアだと、最初のうちは学年相当の視写は難しいかも、とのこと。
確かにそうかも・・・うちのやつが1年のとき、この視写が宿題だったとしたら、
相当つらかっただろうと思います。



「グレーゾーンの子どもに対応した作文ワーク」


初級・中級・上級があります。
単語、機能語、音便(「っ」「ょ」など)を正しく書く練習、
そして単文、複文の視写・・・という徹底したスモールステップ構成です。
うちでは3年3学期から4年1学期に(途中まで)解きました。
今見ると、全部解けばよかったと思う、充実の内容です。

「グレーゾーンの子どもに対応した作文ワーク 初級」で
うつしまるくん(1年)と同じくらいかも?


◆「読み書きが苦手な子どもへの<基礎>トレーニングワーク」
「読み書きが苦手な子どもへの<基礎>トレーニングワーク」
このシリーズはよく出来ています。
ディスレクシアだと分かったら、学年問わず一度戻ってみるのがおすすめ


これもおそらく、4年生か5年生の時の字。
たしか、漢字学習と並行して、疲れたら1ページだけこの本から練習、
という使い方をしていたように記憶しています。

当ブログは視写推しですが、それでもあえて言いたいのは、
視写は、ディスレクシアな子の発達段階によっては、すごくつらいので、
嫌がるようなら無理強いはいけないということです。

そのうち、ディスレクシアでも視写が楽しいと思える時期が来るようです。
そのときが、視写の取り組み時なのでしょう。

☆  ☆  ☆

ついでに、音声教材について、知っていることを書いておきます。

・「中学英語の教科書ガイドについているCDを何度も聞かせています
と、さる方からメールで教えて頂きました。
なるほど!ありがとうございます。

・ディスレクシア支援を行っているNPO「エッジ」のサイトでは、
ディスレクシアだと自己申告すれば、
小中学校の教科書の音源を無料でダウンロードできるようです。
私はまだ使ったことがないですが、非常にありがたい教材だと思います。

・うちは、小学校の国語の音声教材として、
オーディオブック販売サイトFeBeをチェックしたり、youtubeを探したりします。

FeBeはプロの朗読なので、さすがのうまさです。
ディスレクシア的には、聞いているとありありと映像が浮かぶようです。
子供は「トロッコ」を聞いたときに「怖い(´Д`;;)」と震えてました(笑)。

『脳が良くなる耳勉強法』

FeBe創業者が語る、聴覚を使った勉強法。

神奈川の私立中高に入るも偏差値30まで落ち、
そこから耳勉強法を編み出して東大に合格との経歴からは、
この方もディスレクシアなのかも、、という気にさせられます。

本人がブログに出してくれと言うので、失礼します。
「やまなし」はFeBeで聞いてから、学校の授業に臨んだところ、
先生の言っていることもよく分かったそうです。

7 件のコメント:

  1. はじめまして。息子は6年生でが広汎性発達障害です。いろんな事が不器用なのですが、ディスレクシアのような特性もあって、読み書きに苦労してる割には本当に定着せず…。6年生の漢字は本当に難しい。

    今までは学習より学校生活などに目を向けていて、学習面に関しては、学校の特別支援と宿題を何とかこなして、良しとしていました。(宿題は本人用に用意してもらっているのですが時間的にも本人のやる気的にもこれ以上のことが出来る気もしませんし…。)

    しかし、来年からの中学に進学します。引き続き支援クラスと普通クラスの両方に通う予定ですが、進学を期に、のんびりしている私も少し学習面の事を情報収集してみようと思い立ちました。やはり、中学進学はますます周りの子供達との差も開いていくことでしょうし、メンタルのフォローも小学校より手薄なんじゃないかと不安ですから。

    そして、今までと同じことをしても定着している文字(3年生くらいの漢字テストはストレスなく出来るようです)を維持するのが精一杯のような気がして。それ以上の習得を望むと、学校の支援以外にもなんらかの工夫が必要だと思い、今更ながらネット検索など右往左往して情報を探しているところです。

    『うつしまるくん』の追加情報提供ありがとうございます。学校でないと手に入れられない教材なので気になってました。

    本人は学校も大好き、友達とも問題なく一緒に遊び、読み書き算数が出来ない事にも特にコンプレックスを持っていません。ですので、本人が学習意欲があまりありません。うちは今、どんなに良い教材があっても宿題以外の勉強をさせることが出来るだろうか。という事が心配です…。やってみるしか無いんですけどね(笑)。

    とりとめのないコメントですみません。こちらのサイトはとても情報が豊富で、皆様のコメントもすごく参考にさせて頂いてます。ありがとうございます。

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    1. はじめまして。
      「本人がやる気にならないとどうしようもない」は大学受験生に対しては断言できる私ですが(これも間違っているのか?)小学生に関してはそうも言えないようです。左のブログリンクの一覧(PC版)にあった記事:
      http://ameblo.jp/shinri-hattatu-maru/entry-11966877018.html

      そうなんです、当ブログはコメントが大変読み応えがあるのです。
      小6や中1の親御さんがかなりいらっしゃるので、何か疑問点があったらどうぞ投げかけてみて下さい。

      そして道村式漢字カード、お勧めですよ!1日3分でも。

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    2. ブログ拝見しました。あらたな情報豊富なブログが教えて頂き参考になります!!
      息子は本当に困ってないのか。困った振りをしてるのか…。どちらにしても、わかる喜びを感じて意欲に繋がって欲しいですね。

      漢字カードも、恐る恐る(?)注文の電話をかけたら『今から郵便物に行くところだったのよ〜。一緒に送っとくわね〜。』と、おおらかなご対応でほっとし、思ったより簡単に早く入手出来ました。

      こちらを使いこなせるのかどうか(私の問題かな)。まずは第一歩。取り入れてみますね。ありがとうございました。

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  2. この記事は情報盛りだくさんで、嬉しくなってしまいました!
    さっそく5分間ドリル(うちは3年生)を買ってきて、文章にあわせた枠をワードでつくり、切った問題と文章を貼ってみたら我ながらいい教材ができました♪
    まだ息子には試してませんが・・・また空振りかもしれないけれど、こうゆうう作業は好きでストレス解消になっています。笑

    この週末、1週遅れて「仰天ニュース」が放映されました。
    迷ったのですが、思い切って息子と高校生の長女と見ました。
    息子は真剣な顔つきで、画面に釘付けになりました。
    小学生時代のエピソードでは,「むかつく!この先生」と怒りも見せたり。
    番組が終わると、「俺もこれだよ!ひらがなは大丈夫だけど、漢字が覚えられないんだ!」と、笑顔で興奮気味に話しかけてきて・・「この人の気持ちがよくわかるの?」「うん!」。
    傷ついたという感じでもなく、「俺より困っている人もいるんだね~学校の先生は昔からわかってくれないんだね~」みたいな感じで、けろりとしているんですが・・
    専門家の人が「障害ではなく特性です」といってくれたのも良かったです。

    その反応を見て、もじこさんのブログに私が出会ったことを話し、この記事も見せてみようかなと思っています。
    幼い6年生ですが、同い年の子ががんばってる姿をみたら、刺激になるかな・・と。番組内のつるのさんのように「そっか~おれは勉強しなくていいのか!」に流れてしまう可能性もある子なんで(泣笑)

    バラエティーの中で重くならずに放映してくれたのも、息子にはよかったです。こうゆうう番組が増えるといいですね。
    主人にも録画を後で見せたら、やっと息子の特性を理解して受け入れてくれた感じです・・・テレビ一族の我が家には効果的な番組でした!(教えてくれてありがとうございました!!)

    匿名さんのお子さんは3年生の漢字が定着してるとのことですが、我が家は2年生までで、いま3年生と格闘中です・・・
    番組を見て、「特性だからみんなと違う勉強法がいい」というのはわかってくれたようで「漢字カードならできそう」といっています!
    最近は、漢字ミスや筆記の答えが書ききれず、わかってる問題で丸がもらえないことも増えてきています・・・

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    1. ちゅら海さん。
      はじめまして。新しい取り組みは、やはり空振りすることもあるんですね(^^;;…。私、空振りするとすぐ心折れて今まで通りに戻ってしまうんですよね。今回はがんばろ。

      『仰天ニュース』見ました。そしてこれを見たので私がまた動き出したきっかけとなり、こちらのブログに出会いました。私と上の息子と一緒に見て、本人は残念ながら見ていませんでした。
      ちゅら海さんの息子さん、素敵な反応ですね〜。俺もこれだよ。なんて素直な感想をうちでも聞きたい(笑)!

      うちは広汎性発達障害ですが、これも特性と思っています。周りの関わり合いのある方たちには障害と説明したほうが解りやすいかなと思い、障害という言葉を使うこともありますが、やっぱり特性のほうが、しっくりきますよね。

      3年生の漢字の定着も今は維持できていますが、環境が変わればどうなることやら。カタカナやひらがなだってどうだっけ?と、よく聞かれますから。我が家はまず漢字カードを使っていこうと思っています。本人は『俺…多分、使わへんと思うで』と、まだ見てもいないのに先に宣言していますが、焦らずゆっくりと頑張ってみます。

      YouTubeで仰天ニュースの動画を見つけました。本人とも見てみたいと思います。
      http://youtu.be/WEu-zyCgun8

      (リンク貼付NGなら、削除してくださいね。)

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    2. 匿名さん、うちの息子も困った感が本人にはなくて・・母と支援室の臨床心理士さんだけがあせっています。笑

      うちも漢字カードは週に1~2回触ってくれたらいいほうで・・担任が宿題を2~3年生の漢字にしてくれてるので、それがたよりです。

      診断はしていないけれど、ADHDの特性もあるので友人関係がうまくいかず浮いてます。その上学力の劣等感が出てきたら・・と、親が先回りして心配しています。

      「特性」という表現は、戸惑ってる親にも受け入れやすいですよね。息子も「障害」という言葉には敏感ですが、「特性」といったら受け入れられているようです・・

      困ったときの準備をしてあげることぐらいしかできないので、私も「焦らず」をがんばります~笑

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    3. 匿名さんにちゅら海さん。意気投合されているようでよかったです^^
      焦らず、でも地道に、親の言うことに耳を貸さなくならないように、が合い言葉な気がいたします。ぼちぼち行きましょう~。

      ちゅら海さん、仰天ニュースで上手に息子さんに告知できて本当によかったですね。確かに、バラエティで明るい雰囲気なのがよかったですね。うちでは「中居君もその気があるかもね?」「そんなに勉強ができないのに空気は抜群に読めるもんね」「あの帽子も感覚が鋭い人っぽい」と親子で盛り上がりました(笑、単なる推測ですが)
      息子さんのためになるようでしたら、うちの子でも何でも使ってやって下さい。

      匿名さん、仰天ニュースのyoutubeをお知らせ下さり、ありがとうございます。のちほど記事にしておきますね。
      新しい試みは挫折することもありますよ!ここには成功したものしか書いてませんが、拒否されたもの、フェードアウトしたものはけっこうあります(進◎ゼミ、漢字のiPadアプリなどなど)。成果はすぐに出るとは限らないのである程度の期間は地味~に働きかけることが大事かと。一方で、明らかにぴんと来ていなかったり、激しく拒否するようなら、撤退(一時的、または二度とやらない)も大事だと思います。

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