on dyslexia
2023-10-07
【動画】3分でわかる!英単語が読めるようになる方法 Part 1
2023-06-22
Ron君の受験体験記「いつ来るともわからないその日を夢見て」
・新御三家レベルの一貫校卒
・某マーチで仮面浪人後、慶應義塾大学へ。東大を二度受験するも不合格
・中学時代に、ディスレクシアの診断あり
・合理的配慮は大学受験までは受けず。大学では中国語の授業のみ、配慮を検討中
・文系。志望学部は特になし。興味の幅が広く深いとも言えますし、ひとつに絞れない(←多動的)とも言える気がします。現在は、地政学、飛行機や船の設計、海外サッカー、気象予報士、世界遺産検定、魚を釣ってさばいて料理すること・・・などなどに興味あり。
それではどうぞ:
☆ ☆ ☆
お久しぶりです。RONです。一応受験が終わったので受験体験記を書くことと相成りました。
結果から言えば僕は慶應に通っていますが、私立の英語は重過ぎると考えて東大を想定した勉強がほとんどだったので、東大中心の話になると思われますがご容赦ください。
かなり長いですが、書くのも難儀だっただろうと慮って最後まで読んで頂けたら幸いです。
Q:もじこ塾をどうやって知ったか。入塾の決め手は?
そもそも僕は蒲田のMaru先生にフォニックスを習っており、もじこ塾を知ったのは、Maru先生に塾では受験英語はやらないからと言って紹介されたからです。
Ron君は、ジョリーフォニックスが日本に上陸してすぐくらいの時期に学んだ、日本シンセティック・フォニックス史初期の生徒のひとりです。
中学に入ってから読めなさに気づくまでのことは、こちら→★
彼を6年のあいだ見続けた今、ディスレクシアとフォニックスに関して言えることは:
- フォニックスを最初に正しく習うことは、ディスレクシアが英語を習得するには不可欠と言っていい。
- ディスレクシアの生徒は、大学受験を前にしても、「自分はフォニックスを使っている」と実感している。
- フォニックスは初見の単語を読むこと、スペリング、そしてリスニングを助ける。
Q:他の塾との兼ね合いは。英語はもじこ塾以外でも勉強したか?
僕は浪人した半年間駿台に通った以外は塾に行っておらず、英語は学校と、もじこ塾のみで済ませていました。
Ron君は最初の緊急事態宣言の頃以外、もじこ塾を皆勤しています。定期試験前後でも、欠かさず授業に出席してくれました。
多少わちゃわちゃしているものの、テンションも明るく穏やかで一定していました。ハードな遠足の後、どろどろに疲れているはずなのに授業に来たこともありましたし、クラスメートがぴりぴりしようが激高しようが、終始穏やかでひょうきんなノリを崩しませんでした。
Q:もじこ塾はどんなところと説明するか?
もじこ塾では、ディスレクシアなど生徒個人個人の特性に合わせて教え方を変えたりするので、授業形式もかなり自由で、英語力が向上しやすいと思います。
また、生徒間の交流も盛んで、授業を一緒に受ける友達だけでなく、先輩からも助言を受けやすい環境でした。
ありがとう、これからはRon君が助言を与える立場になるのですね。
Q:ディスレクシア的に、英語の勉強において特に大変だったことは?
ディスレクシア的に英語の勉強において特に大変なことは、僕個人の私見ですが英単語が覚えにくいこと、そして文章を読むスピードが遅いことです。
まず、英単語の話ですが、これは特に英語を習いたてのときに顕著であると思われます。英語を習い始めた直後に英単語を覚えようとすると、一つの単語につきスペルと意味と発音との三つを覚える必要があり、僕の場合はスペルと発音を関連付けることができなかったので、とても覚えきれず、テストがある日はいつも最終下校時刻まで学校に残って間違えた一単語に対して50回ないし100回ずつ書き連ねる補習課題(!!!)をこなしておりました。50回書いても覚えられない単語も多くありましたので翌日の追試にも引っ掛かり、たいてい課題に追われておりました。
そこで僕は約一年かけてフォニックスを固め、特殊な綴りをする単語を除けば発音を聞いたらそのまま綴りを書けるようにしました。
ディスレクシアにとってのフォニックスの意味を語ってくれています。特に緑の部分が。
ディスレクシアはスペルを覚えるのが苦手です。よほど頑張らないと、聞いた通りにしか書けません。なので「発音を聞いたらそのまま綴りを書けるようにする」の精度を高める作戦が効果的なのです。これが、フォニックスのしようとしていることです。
ついで根幹となる単語をその語源から覚えて脳に印象付け、派生語は類推するというかたちで覚える総量を減らす作戦に出ました。
さらに鉄壁(鉄緑会が出している単語帳のことです)を愛用することで、普通の受験生よりは単語量は少ないはずですが、東大の問題に解答できるくらいの単語量を身につけました。
僕は音を使うと覚えやすいようでしたので、鉄壁のCDを買い一年ほど毎日三章ずつ1.3倍速くらいで聞いて発音をしておりました。
Ron君には高3の夏から本格的にシャドーイングを自習するようになり、これが効いたようです。この後に出てくる「急に読めるようになった」を支えたのだと思います。
・・・以上、さらっと言っていますが、英単語を覚えることに費やした努力の量は、並大抵のものではありませんでした。
次に英文を読むスピードについてですが、ディスレクシアの人は普通の人に比べてはるかに遅いようです。
僕は国語のテストで時間に困ったことはほぼないですし、半年ほど駿台のEX東大文系演習コースにいたのですが、その中でも日本語を読むのは早い方でした。
もじこ塾の生徒にはこのように、「日本語を読むのはむしろ速い」と語る生徒が多いです。どうやら、日本語(特に漢字)は、読むときに頭のなかで音にしないで読めるからのようです。
しかし、英文を読むスピードには中学一年生のころから悩まされ、定期テストの英文を時間内に読み終えることは高校二年生になるまでありませんでした。
高3の夏に東大オープンを受けた時には、半分も読み終わりませんでした。
東大の問題にすべて目を通せるようになったのは、早稲田大学法学部の入試翌日、つまり2月16日でした。先生に言われるままに大量の英文を読んでいたら、いつの間にかスピードが上がっていたようです。
つまり、二度目の東大入試の1週間前です。。
【追記。本人から「一度目の東大入試の1週間前です」との指摘がありました。】
進学校で読めなさを抱えながらも、このように英語の勉強を続けられたのは、特性理解があったからだと思います。「言われるがままに大量に読む」といっても、本当にがむしゃらに読んではいけません。何をミスしたか、何がうまくいったかを確認しながらの作業が重要です。
Q:逆に、ディスレクシア的に、大学入試や受験勉強において有利に働いた点はあるか?
ディスレクシアが原因かどうか分かりませんが、僕はなぜか世界史と地理が得意だったので、社会に回す時間を数学に充てることができました。
というのも、世界史と地理に関しては先生が一度言及したり、自分で見たりすればたいてい覚えられたからです。
Ron君は地理がずば抜けて得意です。私には、ディスレクシア的な得意さだと感じられます。歴史と地理、さらには地学にまで、さまざまなストーリーやトリビアや因果関係がからみあった壮大な知識体系を、着々と拡張しています。「一度知識がつながり始めると、どんどんつながっていく」とも言っています。
世界史の用語は、書いて確認していました |
ディスレクシアを持つ人は得意科目はとびぬけてできる傾向があるようなので、社会は主要教科ではありませんでしたが、主要科目の数学等が得意な人は受験に有利なはずです。
Q:在籍校は特性持ちに寛容でしたか?
在籍校が特性持ちに寛容だったかどうかは分かりませんが、努力をしていれば温かい目で見られ、放課後は部活があると言えば、追試の時間を昼休みに融通するなどはしてもらえました。
Ron君らしい、あまのじゃくな発言ですね( ´_ゝ`)
「学校の東大クラスの誰よりも、勉強量は多かったと自負している」と、しんみりと本音を語ったこともありました。
努力しっぱなしの6年間でした。
Q:自分がディスレクシアだと知ってどう思ったか? 現在はそのことをどう捉えているか?
僕が自身にディスレクシアの可能性があると知ったとき、幸か不幸かその場にディスレクシアの代表例としてレオナルド・ダ・ヴィンチやアインシュタインのポスターが貼ってあったので、ショックを受けるどころか、むしろうれしく思いました。
現在では、ディスレクシアの人はたしかに定型の人に比べると不得手な分野も多いですが、それこそアインシュタインなどのように自分の得意分野においては圧倒的な能力を示すことができ、その得意分野を生かすことができるような環境にいることができれば、そこらの人より輝けるのではないかと思っています。
Q:中学のとき(入塾時)の英語力について語ってください。/もじこ塾に来て,英語は読めるようになりましたか?(正直,どのくらい英語ができますか。)
入塾時、つまり中学二年生のときの英語力は、英文を作るときは名詞や動詞等を並べるのに手いっぱいで、冠詞や三単現のSなどを考える余裕もないほどでした。
最終的に英語力は一般的な東大受験生レベルになりました。
Ron君がもじこ塾に来たときは、「英検3級に合格したら、もうもじこ塾では面倒を見れないので卒業ね」と申していましたが、結局は二度の東大受験まで見届ける展開に。
いっぱいいっぱいだった中2時代から、東大受験まで戦えるようになるとは。。(T T)
「英語(だけ)ディスレクシア」の成長過程を見せてもらいました。
Q:もじこ塾に通っている生徒に、激励のことばを。
僕の経験では、学力とはいくら努力してもすぐには結果は出ず、ある日急に上がるものでした。
特に特性持ちの人に関しては、八割がた電気回路を完成させても電気が通らないように、完全に理解するまでその分野の成績は上がらないので、普通の人よりも時間がかかるようです。
しかし、できるようになったら最後急速に伸びるので、いつ来るともわからないその日を夢見て頑張って欲しいです。
ちなみに僕は本気で受験数学を勉強し始めてから、その伸びを実感するまで一年半以上要しました。
英語に関しては数えることが難しいので、割愛します。
Q:将来の夢を1行でどうぞ。
僕の夢は、自分の能力を理解してもらえる職場で、自分の才能を生かして自由にやりたいように働くことです。
★ ★ ★
2023-05-19
NHK Eテレ「ハートネットTV 学習障害」にもじこ塾の助手が登場!
NHK for Schoolでも視聴できます:
前編②(文字の歴史、ICTの活用で授業についていけるようになった小学生)→★
後編①(対談の続き)→★
後編②(UDデジタル教科書体開発者、高田さん登場)→★
- ディスレクシアとは何か
- 当事者の感覚や困りごと
- 「学習障害は文字重視の社会によって作られた」
- ツールの効果:「タブレットで、学校生活は大幅に楽になる」
- 配慮の効果:「一人ひとりにあわせて学び方(配慮)を変えることで、(以下同)」
- 「とはいえ、全ディスレクシアに一律に効く方法はない」
![]() |
ディスレクシアの読み困難の仕組み |
![]() |
以下、スタジオトークより |
…一方、開発や制作を行う側は、ディスレクシアが「大幅に楽になる」のを実現するために、膨大な工夫と労力を注いでいます。
プロとは、この工夫と労力をまったくいとわない人のことを言うのでしょうね。
(高田さんの近著『奇跡のフォント』はディスレクシア界隈の新たな必読書。知識もパワーももらえます!)
★ ★ ★
受験生の頃から語学力がものすごく高く、かつ細やかな気配りや弱者へのまなざしを持つ彼女。
(NHKの方々は、カメラを回さない取材を、それはそれは長時間行います)
2023-03-15
3/22(火祝)、受験報告会を行います!
今年も、受験報告会を行います!
お申し込みはこちらから→★
共通テスト、そして東大入試へ。
英文読み上げと時間延長の合理的配慮を受け、東大の一般入試に挑んだ受験生が、
読み訓練と配慮入試を語り尽くします!
今年の受験報告会は、もじこ塾で英語の読み訓練を5年間受け、合理的配慮を申請して東京大学の一般入試に挑んだ生徒が、配慮入試と読み訓練について語り尽くします!!
本人の意向により、アーカイブ配信は行いません。当日視聴のみとなります。
ふるってご参加ください。
※模試の成績、WISCの成績などを公開する意向のようです。
●登壇者プロフィール
中学受験を経て御三家レベルの中高に入学するも、英語があまりにも出来ず、不登校気味に。その後、もじこ塾に通うようになり、読み訓練を開始。高校卒業後から配慮申請のための準備を進め、1浪で大学に合格。
共通テスト、早稲田大学、東京大学に、配慮入試で臨む。
●当日話す内容
自己紹介(WISCなど)
どうやって勉強してきたか
読み訓練の様子
配慮を獲得するために行ったこと
支援を受ける身として思うこと
次の入試で配慮申請を行う人へ
●もじこ塾より
この生徒は、ディスレクシアと協調運動障害があります。超進学校に入るも、英語が読めないことから大変な苦労を経て卒業しました。高校では配慮は受けていません。
高3時に本格的な検査を受けて自分のディスレクシアの重篤さを知ったのをきっかけに、配慮入試の道を模索するようになりました。
大手予備校ともじこ塾で勉強を続けて、大学受験に挑みました。
入試前の配慮の打ち合わせには、もじこ塾も支援者として同席しました。このとき、入試実施者は合理的配慮について公に語ることを許されていない以上、今回の経験を記録し伝えるにはこちらが語るしかないことを悟りました。
今回の経験が、似たような配慮を必要としている人たちに届くことを願い、この受験報告会を行います。
関心のある方のご参加を、お待ちしています。
合格体験記(HSくん)
受験報告会で話す生徒の、合格体験記です。
詳しい話を聞きたい方は、ぜひ受験報告会へ→★!
1浪、中高一貫卒
◎早大先進理工学部 (時間延長)
×東大理II (時間延長、英語読み上げ)
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Q:もじこ塾をどうやって知ったか。入塾の決め手は?
カテキョのサーチ能力、親の判断。
在籍中学のOBである家庭教師さんが検索して、ここを見つけたようです。まだ設立2年目のことでしたか。。
Q:他の塾との兼ね合いは。英語はもじこ塾以外でも勉強したか?
予備校とガンガン併用。時間は無かった。
英語は駿台(高1、3)、河合塾(浪)。
結局タイムパフォーマンスが絶望でしかないのは事実。仕方ない。
予備校には、「英語はかまってくれるな、専用の塾に行っているから」と伝えてあったようです。先方もそれに納得していました。
Q:入塾を考えている人へ、もじこ塾はどんなところと説明するか?
(保護者へ)一般論として、子供達は年上の子の行動(や行事)を見て成長していきます。定型の子は学校で先輩を見るだけで十分です。もじこ塾に入塾できる子たちには、それで十分でしょうか?
もじこ塾で、先輩が多かれ少なかれ障害に向き合いつつ社会に出ていくのを見るのは、とても有意義ではないでしょうか。
(後輩へ)英語だけの補習塾。英語以外は頑張ろうぜ。中受なり何かしら突破できたならそれなりだよ。がんば。
7年目を迎えたもじこ塾の最大の資産は、先輩の存在です。ここでは、たくさんのディスレクシアの大学生や大人に出会うことができます。
Q:もじこ塾で勉強したり話したりしたなかで、特に印象に残っていることは?
先生が一番すごい。なんで日替わりで読める単語が変化する学習者と向き合えるんですか・・・
本人は諦めて向き合いますけど。
いやいや、生徒のほうがどう考えてもえらいですよ。彼にはリスペクトしかないです。
Q:ディスレクシア的に、英語の勉強において特に大変だったことは?
何もかも大変。勉強じゃなくて訓練でしかない。
Q:ディスレクシア的に、大学入試や受験勉強において特に注意するべきことはあるか?
一般、一般+配慮、AO推薦の選択はよく考えるべき。
僕と同じように、難関校に迷い込んだなら頑張ってみるのがいいと思う。
Q:逆に、ディスレクシア的に、大学入試や受験勉強において有利に働いた点はあるか?
皆無。逆に、自分の中で相対的にマシな側面も、絶対的には天才ではないことは自覚しよう。
いや、彼は予測能力が超絶に高かったです。「A」と「C」と書いてあったら、間には「B」と書いてあるだろう・・・という種類の予測の精度が、普通では考えられないほど的確でした。これはディスレクシアのシミュレーション能力の高さだと私は思っています。
Q:自分がディスレクシアだと知ってどう思ったか? 現在はそのことをどう捉えているか?
英語できないもんなあ・・・
今もあんまり気にしてない。成績悪くても卒業できたし・・・(入試で死ぬほど意識することになるのはまた別件だと思う)
Q:もじこ塾に来て,英語は読めるようになりましたか?(正直,どのくらい英語ができますか。)
伸びた。英検準1受けるとか言える。
彼はシャドーイングをやって初めて、英語が少しは読めるようになりました。
この話はきっと、受験報告会で詳しくできることでしょう。
Q:中学のとき(入塾時)の英語力について語ってください。
A is a apple←ローマ字と一緒だからOK!
B is a bear←ベーあ?ベー?あー、「ベータ(β)」かな?許す
C is a crown←シーだよ?くって読むわけないじゃん。馬鹿?
Q:もじこ塾に通っている生徒に、激励のことばを。
え、僕は卒業まで一度もこれ読んでないよ?
とりあえず、このメッセージを受け取ってるだけ僕よりラッキーだから、もう1日ぐらいは頑張ってね。
できたらk日目とk+1日目も頑張って欲しいな。
気になったら数学的帰納法の優しい説明をググってみよう。
先取り勉強はすごく役に立つよ。
「淡々と、先のことを深く考えずに、目の前の課題を頑張りましょう」ということですかね。もじこ流に翻訳すると。
Q:将来の夢を1行でどうぞ。
多分何かを頑張ってる。ほどほどを加減するのが得意になってるといいな。
2023-02-03
もじこ塾は6周年を迎えました!
祝・6周年!
中高生対象の塾にとって6周年というのは、特別な区切りの数字です。
中1の最初から来ている生徒が大学を受験するまでの期間が、ちょうど(?)6年なのです。
実際、今年のもじこ塾には、中1の最初から通い続けて、いま大学受験に臨んでいる生徒たちがいます。
当人たちは入試の真っ最中につき、6年間を振り返る心境では全然ないのですが、私は勝手に感無量(泣)。
中1の最初の頃、あんなに読めなかった生徒は、こういう過程を経て、大学入試を戦うところまで来るのですね!(注:個人差があります)
当人たちには笑われそうですが、この教室で、ディスレクシアの生徒たちと受験シーズンを迎えられることを、幸せに思います。
☆ ☆ ☆
もじこ塾の大学受験生たちは、先輩である助手たちとともに、コミュニティを形成しています。
生徒たちは、何気ない話をしたり、教材を融通し合ったり、漢字の間違いや計算ミスを笑い飛ばしたり・・・困難は一人ひとり違い、志望校も上から下までいるのですが、いい距離感でお互いを気にかけています。
心を病んでいる生徒もいます。そういう仲間にも、生徒たちはほんとに優しい。ディスレクシアな生徒たちのつかず離れずな距離の取り方には、いつも驚かされます。
何より・・・読み能力というものは、地頭とも人格とも無関係であること、
そして、努力は結果に必ずしも直結しないけれども、努力しなければ結果は決して来ないことを、誰よりもよくわかっています。
本当によくできた生徒たちです。
☆ ☆ ☆
6年を経て、6学年分の層もできつつあります。
まず何より、助手の層が厚くなりました。彼ら彼女らの存在は後輩たちにとって、何よりも励みになっています。
一部は配慮入試のパイオニアでもあります。おかげで、もじこ塾には合理的配慮入試のノウハウも蓄積してきました。入試が一段落したら披露したいです。
ディスレクシア関連研究に関心のある方や、教員志望などの学生からのアプローチも増えてきました。「こういうことに関心を持つ人がいるんだ」という気づきは、生徒たちの自己理解に良い影響を与えます。
助手は進路相談にも乗ります。「ディスレクシア的に授業についていけるか(むしろいける)」など、ほかでは得られないアドバイスが飛び交っています。
そして、高校生と中学生…たとえば大学受験生と中1が話をすることで、大学受験生も中1も、お互いに励まされたり気づきを得たりしています。
このコミュニティこそが、もじこ塾の最大の財産です。
☆ ☆ ☆
この教室にいると、ディスレクシアは悪いものでない気がしてきます(これまた生徒には笑われそうですが)。苦労が多いことは事実ですが、その分生徒たちは、思いやりと洞察力のある若者に育ちます。
もじこ塾はこの空間を7年目も、大切に育てていきます。
もちろん、ディスレクシア英語研究もますます続けていきます!発信も授業の合間にですが、頑張ります。
新学期に、新しい生徒さんと出会えるのを、楽しみにしています。