ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2017-10-25

もじこ塾だより、by笠野紺さん(4)(単語カード/ちゃっかり勉強に入れてもらう助手です。)/LD学会


最近は、不規則動詞活用をかるた形式で暗記することに挑戦しています。
この方法だと、定型なら驚くほど一発で入るのですが、
ディスレクシアだと、一発で覚えるとはいかず、やはり丸暗記は大変です。
でも、ゲームの形にすることで、かなり暗記のハードルは下がるようです。



「読まないgh」も「読まないkがついたknow」も、
易しめの動詞のなかにさりげなく混ぜて覚えさせる作戦。




従属接続詞は、ディスレクシアでなくても鬼門ですが
地上の三次元的な因果関係が苦手(?!)なディスレクシアには特に鬼門に見えます


最近は、授業の最後に書いてもらうようになりました。
よほどの書字困難がなければ、ディスレクシアでもけっこう頑張ってみんな書きます。
というか、むしろ果敢に書こうとするディスレクシアが意外と多いので、驚いています…



中学生はナンセンスな文を作るのが大好き、大興奮して作っています

/r/と/w/はネイティブの子供でも間違うんですよ~、
なので、これは良い間違いです^^


読むのも書くのも、いま少しずつリハビリ中の紺さんですが、
「LD学会ではどんな話をしたんですか?」
「『視読しすぎると、漢字は切り抜けられるけど、英語で必要以上にこけるので、日本語をちゃんと読む練習をする必要がある』という話を」
と言っただけで、すべてを理解してくれました(笑)。
お目汚しですが、発表原稿を置いておきます→
人生で最も多くの人の前で話したかも。。当日お越しくださった方、ありがとうございました。

1 件のコメント:

  1. お忙しい中、新しい記事の掲載、ありがとうございます。
    LD学会、本当にお疲れさまでした。
    音声学ベースの支援介入が行われるようになると、
    本当によいですよね。
    宇野先生が去年、話された就学時検診で
    音韻認識に支援が必要な子を見つけて、
    小学校最初の夏休みでフォローするような
    仕組みができるとよいなと心から思います。

    ただ、老婆心ながら、こちらのブログにたどり着く
    幼い学習障害のお子様の保護者の方には
    念のため、「視機能」のチェックを受けることを
    すすめたいです。
    もじこ先生の所に中高生になって、たどり着く
    純粋ディスレクシアのお子様は「音声学介入」で
    視認知も改善すると思いますが、
    小学校低学年以下で、学習障害の可能性があって
    発達性協調運動障害のある子については、
    視機能にも問題がある可能性が高いように感じます。
    (「眼球及び周りの筋肉」にも問題があるという感じ……)
    音韻認識にも問題があれば、
    音韻認識と視機能と両方で支援を受けたほうが
    将来的に困難は軽減されると思います・・・。
    (幼いうちに学習障害の可能性が指摘される子には、
    「音韻認識(or計算機能?)+協調性運動」
     「協調運動のみ」「音韻認識のみ」等、推測される原因が
     かなり混在しているような印象があります。)
    なお、小学校低学年のとき、傍から見て、
    ウチも読むときの目の動きが相当ヤバかったです…。

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