最初は「そうかも」と笑って聞き流していたものの、注意深く読んでみると、実はのび太はディスレクシア的性質をかなり持っていることが分かります(!!)
うちにある『ドラえもん』でできる範囲で検証してみました。
参考にしたのは以下の5冊です:
テントウ虫コミックス ドラえもん16巻(昭和55年第16刷)、18巻(昭和55年初刷)、
藤子・F・不二雄全集 ドラえもん2、7、10
のび太の誤字と言えば、自分の名前を「野比のび犬」と書いているのが印象的です。
名前を間違えるなんてどれだけ・・・と思いますが、実はうちの子もあせっていると、自分の名前をけっこう間違えます。
(一部が鏡文字になったり、最後の1文字を書き忘れたりします)
のび太の手紙は誤字が多い。この間違い方も消し方もディスレクシア的 |
なんとのび太は鏡文字も書いてます |
150と1500を間違えたのび太。0の数を正しく書くのはうちの子も苦労してます |
「もはん手紙ペン」すべてのディスレクシアの子が待ち望んでます・・・(笑) |
誤字エピソードはこのようにちょこちょこあります。
のび太は誤字が多いのと、テストが0点ばかりなので、バカという印象があります。
でも、よく読んでみると、決して愚鈍ではありません。
まとめると、のび太は
藤子・F・不二雄さんは、ご自身のディスレクシアの特徴である「字が苦手」「学校で怠けている子扱いされていた」と、やはりディスレクシアの特徴である「発明力」を、のび太とドラえもんに分配しているのかも…と想像すると、ディスレクシア的にはわくわくしてきます。
もちろん、すべては憶測に過ぎません。
でも、よく読んでみると、決して愚鈍ではありません。
ペーパーテストに限って出来ないだけです。
しかものび太はしょっちゅう机に向かっています。決して怠けてなんかない(!!)。
これは、かなりディスレクシアっぽいです。
ドラえもんに頼るのも、よく読むと全然依存的ではありません。
新しい道具を与えられてぱっと使ってみるあたりは、好奇心が非常に旺盛です。
道具を使って友達や大人を出し抜こうとするところには、正攻法でないやり方で目的を達成する「戦略的思考」が感じられます。
自分で使い方を工夫したり、「~な道具はないの」と聞いたりするところは、とても独創的です。
正義感もあります。ドラえもんの全登場人物のなかで一番正義感があるのは、のび太ではないでしょうか。
これらはすべて、ディスレクシアによくみられる性質と言われています。
のび太は手先が器用です。 |
のび太りりしい・・・! 自分が正しいと思ったことは、鉄の意志で貫きます。 このあと「いいアイデアを思いついたぞ!」と映画会社に直談判。 テストで0点ばかりの子の行動にしては不思議すぎます…ディスレクシアでなければ。 |
まとめると、のび太は
・誤字が多い
・ペーパーテストに限ってできない
・独創的
・好奇心が強い
・戦略的
・手先が器用
・正義感が強い
のび太は引きこもり型ADHDという説もありますが(「のび太/ジャイアン症候群」参照)、実はのび太はディスレクシアだったのではないでしょうか・・・?!
そして、のび太を生み出した藤子・F・不二雄は、ディスレクシア的なものに非常に理解があったか、またはご本人がディスレクシアだったのかもしれません。
藤子・F・不二雄さんは、ご自身のディスレクシアの特徴である「字が苦手」「学校で怠けている子扱いされていた」と、やはりディスレクシアの特徴である「発明力」を、のび太とドラえもんに分配しているのかも…と想像すると、ディスレクシア的にはわくわくしてきます。
もちろん、すべては憶測に過ぎません。
でも、最近ディスレクシアの人が書いた文章を集めているなかでも、『ドラえもん』はディスレクシア文学(というジャンルを今作りました)の基準にかなりあてはまるのです。
(この項、「のび太は(きっと)ディスレクシア」に続く)
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