ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2013-07-19

英国諜報機関「ディスレクシアだからこそ暗号解読能力が高い」、そして猫の首輪にSDカードをつけたあの人も・・・?

アメリカやイギリスでは目下、元CIA諜報部員、エドワード・スノーデン氏による内部告発が日本の何倍も大騒ぎになっているようですが、その流れでこんな報道が出てきました。

☆  ☆  ☆

英Daily Mail紙、2013/07/13:
原文はこちら 

  • トップレベルの暗号解読担当員は、ディスレクシアだからこそ、複雑な暗号を解読できる
  • 英国諜報機関GCHQの上層部「ディスレクシアの人は暗号を見たときに、普通の人には分からないようなことが”見える”」
  • GCHQでは部内にディスレクシアサポートグループを開設
  • 英国下院はこの措置を称賛している



イギリスのトップレベルの暗号解読担当員や分析官の多くは、ディスレクシアだからこそ複雑な暗号を解読できる。イギリス諜報機関GCHQが明らかにした。

昨晩、GCHQの担当者が語ったところによると、GCHQのなかでも最も才能のある暗号解読担当者は、単語を読んだり解釈したりすることに困難を覚えているという。
だがそのことが実際のところ、暗号解読に役立っている。なぜなら、ディスレクシアでない人には見えないことが、ディスレクシアだと「見える」のだ。

GCHQの暗号解読担当員や暗号設定担当者は、諸外国さらにはテロリストなどの犯罪組織によるサイバー攻撃からイギリスを守る戦いにおいて役割を担う重要な部隊だ。先日も、米国の内部告発者エドワード・スノーデン元CIA臨時職員による「GCHQは米国の諜報機関を通じてイギリス国民のネット情報にアクセス可能である」との告発の矢面に立たされたばかりである。

英国下院議会の情報・安全保障委員会は先週、GCHQ上層部がディスレクシアの暗号解読担当員のスキルを活用する環境を整えたことを称賛した。
イギリスのサイバー攻撃の脅威は「過去最高水準」に達しており、規模の面でも複雑さの面でも「不安材料」だとしている。

同委員会によると、GCHQは最近、「ディスレクシア/ディスプラクシア・サポートグループ」を立ち上げた。「メンターによる一対一の実践的なサポート」を提供するという。

GCHQの広報担当者によると、同機関に在籍する暗号解読担当者の中でも最も才能のある人たちがディスレクシアだという。「この人たちは非常に独創的だが、サポートが必要な場面もある。具体的には、ITツールやソフトウェアなどによる職場環境の調整、あるいは労働時間の短縮などだ」。

昨年行われた講演会で、GCHQのトップであるSir Iain Lobbanはこう述べた。「最高の人材を集め、その才能を活用することが私の仕事。偏見やステレオタイプによって機敏な対応や革新が阻まれることは、あってはならない」。
サイバー犯罪の専門家で、ロンドン警視庁で以前コンピューター犯罪の捜査を担当していたAdrian Culley氏によると
ディスレクシアの人は、暗号のパターンや反復、省略を見抜く能力がある。他の状況ではディスレクシアはネガティブなものだとされるのかもしれない。だがほとんどの人が完成近くになるまでジグゾーパズルの全体像が見えないのに対し、ディスレクシアの暗号作成担当官は、わずか2ピースからでもジグゾーパズルの全体像を見ることができる」。



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これを訳していて思い出したのが、「PC遠隔操作事件」で逮捕されている人のことです。

検索すると、この事件も闇が深そうですが。参考

この人の字も、もしかしてディスレクシアかも?と思わせるものでした。





・2月10日●のトツゼンの家宅捜●サクそしてタイホは、本当に寝耳に水でした。
・私は遠●カク操作ウイルス事件と一切関係ありません。
・私には前科がありますが、転職してから5年間、まじめに働いてきました。
・現在の私の立場は、他の4人のゴニンタイホされた方たちと同じです。
・江ノ島にはバイクでツーリングに行っただけですし、雲取山にはただ登山しただけです。
・私がネコに首輪をつけたなどコウトウムケイな話です。
・また、私は●●●アイシスのようなウイルス●に分類されるプログラムを作る能力はありません。アイシスに使われているプログラミング言語、C#での開発経験もありません。
・私のPCを見てもら●ば、そのようなものを作ったコンセキが無いことは分かるはずです。
・サイバンカンの方にはどうか分かってほしいです。
・現在拘束されていてとてもつらいです。1日も早く自由にしてください。
    ∧家族はもっとつらいと思います。
・さいごに私を友としてくださったている方々にカンシャを伝えたいです。
以上です。
片山祐輔
平成25年2月26日


語彙力はすごくあるのに、カタカナで書いてしまう。
かなりディスレクシア的だと思います。

(弱いディスレクシアの家庭教師君によると、漢字の代わりにカタカナで書くのは「これよくわかります」「思考のスピードに字を思い出すスピードが追いつかないのでついそうしてしまう」のだそうです)

逮捕された人は、警察が太刀打ちできない、超優秀なハッカーだったわけで。
この人がもし、ディスレクシア(または別の発達凹凸)だと子供の頃に気づいてもらえて、その才能を認める言葉をかけてもらえてたら。
自己肯定しながら成長することができていれば、もしかしたら今頃は警視庁で腕利きのサイバー犯罪捜査官になって「警視庁で最も有能な暗号解読担当者はディスレクシア」と言わせていたかもしれないのに…

2 件のコメント:

  1. 才能・・・。
    うちの子にも何か1つでいいから
    見つけられるほどの物がないかしら(´-д-)-3
    それとも気付けないだけなのかしら?
    今のままでは行ける高校もほぼ無い☆

    この夏休みの間に見つけられたらいいな。
    才能でなくてもやる気スイッチや合った勉強方法でも(^^)

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  2. きっとありますよ!!(根拠なく断言。)
    なんだか私、いまの学校教育に「これからの世の中で必要なことを教える」という視点が欠けていることに気づいてからは、
    18歳くらいまでに「自分はこれで食っていく」というものを見つけてくれれば学校は適当でいい、って妙にふっきれてしまいまして。
    人が気づかないようなことを見ている(だらしないわりに(笑))なんかは、うちのやつにも感じることがたまにありますが、これからの社会ではより一層大事なんじゃないかと思うんですよね。。

    モチベーション(まさに、やる気スイッチですね)はディスレクシアの子には特に重要らしいです。
    お互い、夏休みに見つかるといいですね^^

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