ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2023-03-15

3/22(火祝)、受験報告会を行います!

今年も、受験報告会を行います!


 

お申し込みはこちらから→


共通テスト、そして東大入試へ。
英文読み上げと時間延長の合理的配慮を受け、東大の一般入試に挑んだ受験生が、
読み訓練と配慮入試を語り尽くします!


今年の受験報告会は、もじこ塾で英語の読み訓練を5年間受け、合理的配慮を申請して東京大学の一般入試に挑んだ生徒が、配慮入試と読み訓練について語り尽くします!!
本人の意向により、アーカイブ配信は行いません。当日視聴のみとなります。
ふるってご参加ください。
※模試の成績、WISCの成績などを公開する意向のようです。


●登壇者プロフィール

中学受験を経て御三家レベルの中高に入学するも、英語があまりにも出来ず、不登校気味に。その後、もじこ塾に通うようになり、読み訓練を開始。高校卒業後から配慮申請のための準備を進め、1浪で大学に合格。

共通テスト、早稲田大学、東京大学に、配慮入試で臨む。


●当日話す内容

自己紹介(WISCなど)

どうやって勉強してきたか

読み訓練の様子

配慮を獲得するために行ったこと

支援を受ける身として思うこと

次の入試で配慮申請を行う人へ



●もじこ塾より

この生徒は、ディスレクシアと協調運動障害があります。超進学校に入るも、英語が読めないことから大変な苦労を経て卒業しました。高校では配慮は受けていません。

高3時に本格的な検査を受けて自分のディスレクシアの重篤さを知ったのをきっかけに、配慮入試の道を模索するようになりました。

大手予備校ともじこ塾で勉強を続けて、大学受験に挑みました。


入試前の配慮の打ち合わせには、もじこ塾も支援者として同席しました。このとき、入試実施者は合理的配慮について公に語ることを許されていない以上、今回の経験を記録し伝えるにはこちらが語るしかないことを悟りました。


今回の経験が、似たような配慮を必要としている人たちに届くことを願い、この受験報告会を行います。

関心のある方のご参加を、お待ちしています。

お申し込みはこちらから→

~~~
昨年の受験報告会は、生徒2人がAO入試を語り尽くしました。
あわせてどうぞ!→

合格体験記(HSくん)

受験報告会で話す生徒の、合格体験記です。

詳しい話を聞きたい方は、ぜひ受験報告会へ→

1浪、中高一貫卒

◎早大先進理工学部 (時間延長)

×東大理II (時間延長、英語読み上げ)

~~~


Q:もじこ塾をどうやって知ったか。入塾の決め手は?

カテキョのサーチ能力、親の判断。

在籍中学のOBである家庭教師さんが検索して、ここを見つけたようです。まだ設立2年目のことでしたか。。


Q:他の塾との兼ね合いは。英語はもじこ塾以外でも勉強したか?

予備校とガンガン併用。時間は無かった。

英語は駿台(高1、3)、河合塾(浪)。

結局タイムパフォーマンスが絶望でしかないのは事実。仕方ない。

予備校には、「英語はかまってくれるな、専用の塾に行っているから」と伝えてあったようです。先方もそれに納得していました。


Q:入塾を考えている人へ、もじこ塾はどんなところと説明するか?

(保護者へ)一般論として、子供達は年上の子の行動(や行事)を見て成長していきます。定型の子は学校で先輩を見るだけで十分です。もじこ塾に入塾できる子たちには、それで十分でしょうか?

もじこ塾で、先輩が多かれ少なかれ障害に向き合いつつ社会に出ていくのを見るのは、とても有意義ではないでしょうか。

(後輩へ)英語だけの補習塾。英語以外は頑張ろうぜ。中受なり何かしら突破できたならそれなりだよ。がんば。

7年目を迎えたもじこ塾の最大の資産は、先輩の存在です。ここでは、たくさんのディスレクシアの大学生や大人に出会うことができます。


Q:もじこ塾で勉強したり話したりしたなかで、特に印象に残っていることは?

先生が一番すごい。なんで日替わりで読める単語が変化する学習者と向き合えるんですか・・・

本人は諦めて向き合いますけど。

いやいや、生徒のほうがどう考えてもえらいですよ。彼にはリスペクトしかないです。


Q:ディスレクシア的に、英語の勉強において特に大変だったことは?

何もかも大変。勉強じゃなくて訓練でしかない。


Q:ディスレクシア的に、大学入試や受験勉強において特に注意するべきことはあるか?

一般、一般+配慮、AO推薦の選択はよく考えるべき。

僕と同じように、難関校に迷い込んだなら頑張ってみるのがいいと思う。


Q:逆に、ディスレクシア的に、大学入試や受験勉強において有利に働いた点はあるか?

皆無。逆に、自分の中で相対的にマシな側面も、絶対的には天才ではないことは自覚しよう。

いや、彼は予測能力が超絶に高かったです。「A」と「C」と書いてあったら、間には「B」と書いてあるだろう・・・という種類の予測の精度が、普通では考えられないほど的確でした。これはディスレクシアのシミュレーション能力の高さだと私は思っています。


Q:自分がディスレクシアだと知ってどう思ったか? 現在はそのことをどう捉えているか?

英語できないもんなあ・・・

今もあんまり気にしてない。成績悪くても卒業できたし・・・(入試で死ぬほど意識することになるのはまた別件だと思う)


Q:もじこ塾に来て,英語は読めるようになりましたか?(正直,どのくらい英語ができますか。)

伸びた。英検準1受けるとか言える。

彼はシャドーイングをやって初めて、英語が少しは読めるようになりました。

この話はきっと、受験報告会で詳しくできることでしょう。


Q:中学のとき(入塾時)の英語力について語ってください。

A is a apple←ローマ字と一緒だからOK!

B is a bear←ベーあ?ベー?あー、「ベータ(β)」かな?許す

C is a crown←シーだよ?くって読むわけないじゃん。馬鹿?


Q:もじこ塾に通っている生徒に、激励のことばを。

え、僕は卒業まで一度もこれ読んでないよ?

とりあえず、このメッセージを受け取ってるだけ僕よりラッキーだから、もう1日ぐらいは頑張ってね。

できたらk日目とk+1日目も頑張って欲しいな。

気になったら数学的帰納法の優しい説明をググってみよう。

先取り勉強はすごく役に立つよ。

「淡々と、先のことを深く考えずに、目の前の課題を頑張りましょう」ということですかね。もじこ流に翻訳すると。


Q:将来の夢を1行でどうぞ。

多分何かを頑張ってる。ほどほどを加減するのが得意になってるといいな。


追加
Q:在籍校は、特性持ちに寛容でしたか。
寛容でした。

Q:勝因は何だと思いますか?
配慮獲得
配慮はよく分からないと思うなら、とりあえず獲得しましょう。
最寄りのスクールカウンセラーへどうぞ。
気持ちの整理は入学後で。

高校では配慮を受けていません。1浪決定後、動き始めました。
彼もまた、もじこ塾の他の例にもれず、保護者の助けを一切借りずに、自力で配慮申請を行いました。これがなかなかに大変で、かつだからこそ、本人に適した配慮を受けることにもつながりました。詳しくは受験報告会で・・・

最後に追加して書いときます。
Q:もじこ塾への要望は?
綺麗な雑居ビルの1階分使えるぐらいまで拡大して欲しい。
中受で上位食い込んだのにコレでドロップアウトしちゃいそうな子を救い続けてほしい。
拡大してもアットホームな雰囲気だけど、ガチな時にはしっかり伴走してくれる。そんな空間であってほしい。
・・・ありがとう、この塾はHS君と育てたようなものですよ。
これからもがんばります。