ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2022-02-17

ホームページを作りました/オンライン勉強会のお知らせ

もじこ塾は5周年を迎えました。 


育つ人もいれば、巣立つ人もいて、もじこ塾は区切りの季節を迎えています。

5年前から来ていた生徒が受験に臨んだり・・・

もじこ塾が教室を持つ前からここに来ている人たちが、新たな段階を迎えたり・・・

仕事量は膨大だし、経営は楽ではないし、休みなんかないのですが、ここから人の輪が生まれているのを見ることと、生徒の進歩を毎日感じられるのが、最高に幸せです。

教え方は確実に進歩していると思います!

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お知らせが遅れました。

たいへん遅ればせながら,開設5年目にしてようやく、ホームページを作りました!

もじこ塾公式HP

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また、もじこ塾もついに、オンラインでイベントを行う準備ができました。

今後はオンラインで(も)いろいろ発信していきます!

もじこ塾「ディスレクシア英語教授法講座」


もじこ塾はこれからも、日本語ネイティブにとってのディスレクシア英語教育のあるべき姿を追い求めていきます。

どうぞよろしくお願いいたします!

2022-02-03

OG日記#6 音韻認識を教える・筆記体の練習・レッスンの練習

OGとはディスレクシア英語指導法の金字塔である『オートン・ギリンガム法』 のこと。

このシリーズは,もじこが現在受講中のアメリカのオンライン講習の内容を、備忘録的にまとめています。


オンライン授業では、新しい内容の講義は減り、授業動画を見たり、レッスンプランを作ったり、そしてOGレッスンの一部を実演したりすることに移ってきました。


すでにもじこ塾の授業は、OGの影響を受けて変わりつつあります!

一番大きな変化は「ひとつの授業で、扱う音のテーマを決めて、それを貫く」という点。「今日のテーマは/ou/」と決めたら、ビンゴでも読み物でも音韻認識でも、それを扱うのがOG流です。


また、生徒にあわせてその都度、教材を組み立てるのがOG流。

もじこ塾でも生徒(集団)にあわせて教材を変えています。毎回ばたばたで、いつも未完成だ~汗と思っていましたが、どうやらそうすべきらしいです。となると次の課題は教材の手札を大量に持っておき、ぱぱっと改変するなり、いちから作るなりすること。

これはまじで大変です!!

純粋書字練習についての話も,印象的でした。

OGでは「筆記体の練習は、協調運動能力を整えるので、読み書き能力全般の向上につながる。」と言っています。わかりますよ~

一方、日本の文字教育は繰り返し書いて覚えることにもともと非常に重点を置いていますので、それと純粋書字練習が異なることには、注意が必要です。

純粋書字練習は、協調運動能力を高めることと、手に字の動きを覚えさせることが目的で、「何度も書いて覚える」「覚えなければさらにたくさん書く」とは違います


一方、英語ネイティブのディスレクシアが英語を学ぶのと、日本語ネイティブが外国語として英語を学ぶのとでは、扱う内容がやはり、かなり違います。

英語学習の到達点をどこにおくか。OGはスペリングの完全マスターを目指していますが、非常にハードなので、日本の生徒に教えるにはだいぶ手加減する必要がありそうです。せいぜい中1のスペコンで効果が出る程度にとどめることになろうかと・・・

加えて日本語の影響を常に考える必要があります。

この条件に対し、本場のOGの先生達は答えを持っていません。OGを勉強したうえで、日本のディスレクシアの生徒にあうように改変しないといけないのです。

そこへもって、レッスンを英語で実演しなければならないことが、もじこには大きな壁となって立ちはだかっています(@@)英語を教えるのはまだしも、英語「で」教えるのはとても難しい・・・それも、生徒の様子をよく観察して、間違えたらすかさず次の一手を変えなくてはならないようなレッスンでは。

英語で教える実習を積むことがOGの資格を得るには必須のようなのですが、どうしたものか思案中です。


                      もじこ塾の生徒や助手には大不評(苦笑)のフラッシュカード。
               「このフォントは辛い!」と。