2/14にオックスフォード大学が発表した小さな記事を訳しました。
・ディスレクシアは、目→耳、感覚→別の感覚へと注意力をシフトさせるのが困難
・音を聞いてから、対応する文字や単語を見ると、早く覚えられる
・アクションゲームは注意力を移動させ続ける必要があるため、読み書き能力を向上させる可能性がある
(具体的なゲーム名の記載はなし)
注意力を保持させるテレビゲームが、
ディスレクシアに役立つ可能性
原文→こちら
・ディスレクシアは、目→耳、感覚→別の感覚へと注意力をシフトさせるのが困難
・音を聞いてから、対応する文字や単語を見ると、早く覚えられる
・アクションゲームは注意力を移動させ続ける必要があるため、読み書き能力を向上させる可能性がある
(具体的なゲーム名の記載はなし)
注意力を保持させるテレビゲームが、
ディスレクシアに役立つ可能性
原文→こちら
<ディスレクシアは、視覚から聴覚へと注意力をシフトさせるのが困難だ。
オックスフォード大学の研究グループが発表した。>
オックスフォード大学の研究グループが発表した。>
アクションTVゲームは注意力の焦点を常に移動させ続ける必要があり、このことが読み書き能力を高める可能性があると、研究者たちが示唆している。ただし、まだ検証が必要だともしている。この研究結果はCurrent Biologyに発表された。
「誰かと会話をしていて、急に背後から名前を呼ばれたとする。この時、人の注意力は目の前の相手、つまり視覚から、後からする音へとシフトする。これが”感覚間での注意力の移動”だ。ディスレクシアの人は読み書き能力が高い人と比べて、視覚的刺激から聴覚的刺激へと注意力をシフトさせることが特に難しいことが分かった」と、オックスフォード大学実験心理学門、Vanessa Harrar博士は言う。
Harrar博士自身が子供の頃に読み書きに困難を抱えていたため、この研究には個人的に関心を持っているとも言う。「私自身はディスレクシアの診断を下されたことはなく、読み書きの困難は過去のものだ。昔は読むのが非常に遅く、スペルミスも大量にした。読むのが困難になればなるほど読むのを避けるようになり、そうしてクラスメートとの差が広がった。」
「今でもたいていの人より少し読むのが遅いが、それ以外の点では困難を克服した。今では毎日、一日中読み書きしなければならず、もう困難は感じない。私はラッキーだったと思うし、他の人も自身の困難の克服に必要な戦略やトレーニングを見つけ出せることを願っている」。
研究は、ディスレクシアの診断を正式に下された17人と、対照群として読み問題を抱えていない19人が参加して行われた。
参加者は、音が聞こえたとき、弱い光が点灯したとき、またはその両方を認識したときに、できるだけ素早くボタンを押すよう指示された。ボタンを押す速さを記録、分析した。
どの参加者も、同じ種類の刺激が繰り返された時(「点灯→点灯」「音→音」)が、反応が最も速かった。だが、ディスレクシアの人は「音→音」と比べて「点灯→音」の反応が0.35秒遅かった。なお対照群は同0.20秒遅くなるにとどまった。
博士は、さらに研究を進める必要があるとしているが、ディスレクシア用トレーニングプログラムはこの点を考慮に入れることを検討すべきだと提案する。
「ディスレクシアが文字と音の関係を学ぶには、まず音を聞いてから、次に対応する文字や単語を見ると、より早く覚えられるかもしれないと考えている」(Harrar博士)。まず文字を見て、それから音を聞くという、従来の方法とは正反対だと博士は言う。
さらに同博士らは、読み書き能力を向上させる可能性のあるアプローチの一つとして、アクションTVゲームを提案する。
この考えには根拠がないわけではない。ディスレクシアは注意力、特に視覚的注意力を誘導する脳回路が関わっているとされる。2013年にはイタリアの研究グループが、注意力向上を念頭に選んだテレビゲームが、ディスレクシアの読み能力を高めた可能性があることを示した→※翻訳
今回のオックスフォード大学の結果はまた、ディスレクシアは注意の焦点を当てたり当て直したりする点に問題を抱えているとの仮説を支持するとともに、ディスレクシアは感覚間での注意力の移動に困難を抱えていると問題点を拡張している。
「先行研究で使われたテレビゲームに手を加えて多感覚的な要素を含めるようにして、メリットを比較するのも面白いかもしれない」(Dr. Harrar)
「ディスレクシアのなかには、聴覚的欠陥がより明らかな人、視覚的欠陥が明らかな人、さらには多感覚的な問題が強い人もいる。長期的には、ディスレクシア用トレーニングプログラムを一人一人の子供に特有の感覚的欠陥にあわせてターゲット化できるようになりたい」。
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