ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。
●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性
●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける
●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい
●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される
●10人に1人程度いるというのが通説
●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい
もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。
2012-12-19
家庭教師のこと
勉強のペースを作るには”外の風”を利用した方がいいと思い、
とはいえ集団指導は学校だけでもう十分だろうと考えて、
家庭教師をお願いすることにしました。
週1回1時間、漢字の書き取りを見てもらっています。
この家庭教師君は、おそらくディスレクシアです。
去年、ディスレクシアについて色々読んでいるとき、
「これは××君のことだ!」
と真っ先に思い出したのが、当時予備校で生徒だった彼のことでした。
彼は、小学生みたいな悪筆で(笑)、
漢字の間違いが多い(→これを「大い」と書いたり)のですが、
でも、文の核心をつかんだ、実にいい和訳をするのです。
英作文も、greatestを3行のうちに
greatests、graetest、greateste・・・・ などなど、
毎回違った綴り(しかも正解なし)という大技を披露。
でも、よく読んでみるとオリジナリティも説得力もあるし、
「この子は外国人に自分の主張を難なく通じさせるだろう」
と思わせる、
「理想的なジャパニーズイングリッシュ」なのです。
字の稚拙さと、それにまったく釣り合わない、
本質をつかんだ内容とのギャップが印象的な生徒でした。
この「ギャップ」こそがディスレクシアの判断基準と、あちこちで読みます。
こう書いていくと、この家庭教師君は劣等生みたいですが…
彼は中学受験は失敗、高校は東大合格者3桁の超有名校。大学もいわゆる有名大学です。
ただし、大学受験ではセンターで失敗し、私大も某マーチレベルも含めて全落ちし、国立だけ合格しました。このあたりは、「客観式は苦手」というディスレクシアの特性そのままです。
スペック的には、彼はエリートに属するのですが、
ペーパーテストでの成功体験がほとんどないという理由からか
本人は謙虚すぎるというか、自己評価が高くありません。
ペーパーテストではかれない能力、特に対人能力がものすごく高い子です。
社交的とはまたちょっと違います。気がついたら相手の懐に入り込んでいる変幻自在な感じ。
当意即妙の受け答えをするし、メールの文章もむしろ名文に属します。
IQの非常に高いディスレクシア、いわゆる「隠れディスレクシア」の典型例だろうと思います。
そんな彼に週1回、漢字の書き取りを見てもらってるのですが・・・
二人とも漢字は大嫌いなので、熱血指導とは程遠い雰囲気です。
でも、どんなにできなくても決して怒らずからかわず、
書く漢字の4分の1くらいは書き順が間違っている先生を、
子はとても信頼し慕っています。
2012-12-06
学習障害の子は4.5%
文部科学省の調査によると、公立小中学校の児童のうち4.5%が「学習障害」とのこと。
以下、抜粋です:
小中学生の6.5%に発達障害の可能性 4割は支援受けず
(日経新聞)
全国の公立小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち、人とコミュニケーションがうまく取れないなどの発達障害の可能性のある小中学生が6.5%に上ることが5日、文部科学省の調査で分かった。推計で約60万人に上り、40人学級で1クラスにつき2、3人の割合になる。しかし4割弱の児童生徒は特別な支援を受けておらず、専門家は「支援策を話し合う校内委員会などが十分に機能していない」と指摘している。「書く」「聞く」「計算する」など特定の分野の学習に困難を示す学習障害(LD)の可能性があるのは4.5%。
発達障害:小中生61万人 4割支援受けず 普通学級、平均2〜3人−−文科省調査・推計
(毎日新聞)
「文章の要点を読み取れない」「簡単な計算ができない」などLDがあり、学習面で著しい困難がある小中学生は4・5%。「教室で離席する」などのADHDが3・1%。「周りの人が困惑することを配慮せず言う」などの高機能自閉症は1・1%。一部はこれらが重複していた。
発達障害とみられる児童生徒を学年別に見ると、小学1年が最多で9・8%。成長に伴い障害が改善され、小学4年7・8%▽中学1年4・8%▽中学3年3・2%だった。
また、38・6%は「個別指導」などの支援は受けておらず、学校内で支援が必要と判断された児童生徒(18・4%)でも6%が無支援だった。
文科省は教員の増員を進めているが、公立小中学校の教員で発達障害の研修を受けたのは4分の3(04〜11年度の実数)。
~~~~~
それにしても、「学習障害」という表現には、どうもなじめません。
「学習障害」というと、手の付けられないバカ(?!)みたいな印象がある気がしますが、
実のところ、当事者の多くの感覚としては
「字は苦手だけど、字によって邪魔されなければ世界を十分に理解できる」
ということだと思うのです。
現代社会が字で成り立っているので、字が苦手な人は不利な状況に置かれていますが、
こんなに文字偏重社会でなかったら、のびのび生きていた人達です。
学校での配慮はぜひとも必要だと思いますが、
形式だけの支援なら、ない方がいいです。
私の知るディスレクシアの人たちに、
「あなたは学習障害があるので、支援すべき存在ですよ」
というと、きっと憤慨すると思います。
学校での支援は、「学習障害」の子を囲い込んで疎外するようなものになってはいけません。
同じ教室で勉強しながら、
漢字の採点をちょっと甘めにするとか、時間制限を少しゆるくするとか、
そういう、先生のちょっとした配慮がまずはありがたいし、
実は4.5%の大半への配慮はそれで十分なんじゃないか・・・とも思います。
2012-12-03
iPadアプリ「ゆびドリル」を9ヶ月使ってみて
「ゆびドリル」用にiPadを買って9ヶ月目に入りました。
このアプリは、ディスレクシア用というわけではありませんが、
指を使って字を書くことが、子の場合は覚えやすさにつながっているようです。
何より、本人が「これを使うと覚えられる」と思っているのが大きいです。
iPadで5回書いてから、学校のドリルを書くと、だいぶ覚えやすいようです。
「競」よりも「牧」のような画数少なめの字のほうが覚えにくいようです。
このアプリは、ディスレクシア用というわけではありませんが、
指を使って字を書くことが、子の場合は覚えやすさにつながっているようです。
何より、本人が「これを使うと覚えられる」と思っているのが大きいです。
iPadで5回書いてから、学校のドリルを書くと、だいぶ覚えやすいようです。
「競」よりも「牧」のような画数少なめの字のほうが覚えにくいようです。
2012-11-04
2012-10-23
スピルバーグ ディスレクシア
スピルバーグがディスレクシアだというニュースのもとになった、アメリカのサイトに出ていたインタビューの全文を訳しました。元の動画はこちら
・ディスレクシアだと診断されて、長年の謎が解けた
・学校ではいじめも受けたが、映画に救われた
・今は遅いが読める。人より深く文章を味わうことができる
・ディスレクシアの子は、自分が思っているよりもはるかに多いし、克服できる
----ディスレクシアであることで一番困難に感じたことは何でしょうか。と言っても、まだディスレクシアと診断されて何年かしか経っていないわけですが。
診断を受けたのは5年前です。とはいえ、生まれたときからずっとディスレクシアでした。ディスレクシアだと分かって多くのことが説明がつきました。パズルの最後の1ピースがはまったような……ずっと一人で抱えて生きてきた、巨大な謎が解けたような。
私の場合、幼い子供の頃、学校で読むのがとても遅かったのが始まりでした。学校では少なくとも2年は……2学年遅れていました。だからありがちなことですが、いじめも受けました。いじめから他の学校問題もたくさん起きましたが、その根本原因は恥ずかしかったこと、授業中に人前に立って読めないことに起因していました。
----他の人と違うということはずっと分かっていましたか?友達作りに影響しましたか。
自分の身の回りで友達を作ることはそんなに難しくありませんでした。友達はたくさんいました……というか、友達にはフットボールが投げられない人、野球のボールをキャッチができない人がいた(だから「グーニーズ」を作ったんですね)その通り。あの映画を作ったのは、自分が子供の頃goon squadの一員だったからです。
後になって分かったのですが、当時の仲間にはさまざまな「障害」というか「逸脱」がある人がたくさんいた。そういう点では共通点のある友達がたくさんいました。今思えば、その中にはディスレクシアの人も何人かいました。自分はディスレクシアがあったからこそ、自分は人と違うんだということを最初に認識できました。
ディスレクシアという名前は知らなかったけれども、学校に行くのは嫌でした。小学校3年、指名されて、教科書をクラス全員の前で朗読するとなると……それは長い長い人生最悪の時期の、よくある長い長い1日のひとつですね。
----気にしてくれる教師はいましたか。一緒に頑張りましょうと言ってくれる教師はいましたか。
いました……わかってくれない教師もいましたが。どうしてこんなに読みの力が遅れているのか親と話す人もいました。とはいえ当時は1950年代。ディスレクシアについてのもプログラムも本もありませんでしたし、私にディスレクシアの診断を下す人もいませんでした。だから「この子は一生懸命勉強していない」「努力が足りない」「だらけている」と決めつけることしかできませんでした。
----ご両親、どちらの方が熱心でしたか。
母は英語、父は数学と歴史を見てくれました。両親とも授業に遅れないようにすることについては、非常に熱心で厳しかったです。宿題の丸付けが終わるまではテレビをつけることも厳禁。みんなそうでしょう?
----いじめに遭った時は、どのように対処しましたか。
映画を作ることですね。映画を作ることが、埋め合わせになりました。
----学校時代一番つらかったのはいつですか。
中学時代かな……7年生、8年生。他人の視点から自分を見ることができるようになる前の子供は、時として本当に意地悪になり得ます、人を深く傷つけているという自覚もないままに。いま大人として当時を振り返って、自分が経験したことを何ひとつ恨んでいない、いまになると分かりますし。でも中学時代が一番厳しかったと思います。
----ディスレクシアでなくても、中学時代は誰にとってもきつい時期ですよね、みんなクレイジーだから…
まあエネルギーの有り余った時期だからね。そのエネルギーは建設的に使われることも、人を傷つけることもある。万能感を感じたくて、いじめたりからかったりすることは確かにありますよね。……
でも、自分は被害者だと感じたことは一度もないのです。映画が自分を助けてくれた、屈辱感や罪悪感から救ってくれたからです。映画があったから、自分を責める必要のないことで自分を責めずに済んだところがあります。自分は何も悪くないのだから。映画作りが自分にとって一番の逃げ場でした。もろもろを克服できたのは映画のおかげです。
----当時のご自身の感じ方を示している映画はありますか。
いえ、自分の初期の映画は、映画館で観客として見ていた映画の真似ですから。純然たる……戦争映画、ウェスタン映画、SF映画とか。主張も込めていませんでした。映画監督になるはるか昔の話ですよ。
アウトサイダーだと感じるという観点から言うと、映画は自分の持っているスキルで安心していられる場所でした。
----もっと早く診断を受けたかったですか。
ええ、もちろん。自分と同じような人がたくさん、たくさんいるということを、教えてもらいたかった。自分の周りにも、自分が何に直面しているのか、言葉で説明できない子がいました。自分とまったく同じような友人が何人かいたのを覚えていました。でもそのことについて話す言葉が当時はありませんでした。
対応してくれる人、あの大変な時期を共に乗り越えてくれる人がいたらよかったのに、と思います。
----なぜこんなことを聞くかといいますと、診断を受けた人の中には自分にかまってくれるなと言う人が時々いるからです。でもあなたは、すぐに助けがほしかったと……
問題を棚上げにしたくないからです。克服できる方法があるなら知りたいと思いますし。
もう一つ、こうした仕事をしていると、読むことは非常に重要です。仕事で本や台本を読まなければなりません。そこで私は、補完して余りあるほどの術を身につけました。もう恥ずかしいとは全然思いませんが、私は120ページを読むのに2時間45分から3時間かかります。たいていの人は1時間10分で読める分量です。人より読むのが遅いことは分かっていますが、適応する術を身に着けたというか……
一方、私は読んだ内容をよく理解できるのです。読むのが遅い分、内容のほぼすべてを完璧に覚えている。流し読みということがありません。私には文章を味わう力、良く書かれた文章を深く味わう力があります。1冊の本や台本を読むのにすごく時間がかかるからでしょう。
----高校中退後、再入学して卒業したとか?
大学ですね。(大学を中退後、同じ大学に再入学して、優秀賞をもらって卒業したとか?)
子供が生まれたんです。21歳とか22歳の頃。大学卒業までには何年かまだ残っていました。確か2年生の時に正式に中退したと思います。
それで、自分の子供が大きくなって「だってお父さんだって大学出てないし」みたいなことを言い出したので、それでロングビーチに戻り、当時取れなかった単位を取ったのです。
キャリアが教育の邪魔をしましたが、もう一度学校に戻って……素晴らしい経験でした、卒業式には両親も子供も来てくれて、「一度何かを始めたら終わらせなければならない」ということを教える、いい機会になりました。
----お子さんが生まれたこと以外に、大学を中退した理由はありますか。
大学を中退したのは仕事に就いたから。TV局のディレクターの職を得ました。1969年、絶好のチャンスでした。ドロップアウトしたのではなく、ディレクターになるために学校から意気揚々と旅立っていったのです。
----英国の女王様に表彰されるのは、どんな気分でしたか。
素晴らしい名誉です。女王様からは、名誉騎士への推薦を受けて、ワシントンDCでイギリス大使から授与されました。
----ディスレクシアの幼い子供たち、これからいろいろ直面する子供たちに、何か一言お願いします。
自分が思っているよりもずっと多いし、君は1人ではないということ。読みの力を加速すること、書きの力を加速する方法はあるのです。対処できる方法はあり、克服できない種類のものではありません。一生つき合っていくものですが、何というか……自分の行きたい所にたどりつくため、雨粒の間をよけて行くような。それによって何かを諦める必要はありません。
2012-10-19
2012-10-15
赤っ真な太陽
夏休み中にWISC-IVを受けたところ、
・IQは普通
・「言語理解」は学年並みかそれ以上
・「知覚推理」はほぼ学年並み
・「ワーキングメモリ」は学年以下
・「算数」は2~3学年進んでいる
・「算数」は2~3学年進んでいる
・「処理速度」は4パーセンタイル、特に「符号」の出来が著しく悪い
よって、ディスレクシアの可能性が高いだろうという結論になりました。
記号の視覚的認知に問題があるのか、
それとも記号を意味に転換する部分に問題があるのかは、
WISCだけでは分からないけれども、
彼にとって字を読むのは相当に大変なことだろう、
縦軸の数値が1違うと1学年分違うと考えると、
「符号」については6学年分遅れていると考えられる・・・
とのことでした。
「符号」だけ解答用紙を見せてもらいましたが、混乱しとっちらかっているのがよく分かるありさま。
記号を別の記号に結びつけるのがとにかく難しいようでした。
人よりはるかに集中して取り組んでいるので、あまり長時間の勉強はさせない方がいいのでは、とも。
3歳児の記号解読能力でこれだけ漢字を書いていると思うと、逆に感動的に見えてきました。。
それとも記号を意味に転換する部分に問題があるのかは、
WISCだけでは分からないけれども、
彼にとって字を読むのは相当に大変なことだろう、
縦軸の数値が1違うと1学年分違うと考えると、
「符号」については6学年分遅れていると考えられる・・・
とのことでした。
「符号」だけ解答用紙を見せてもらいましたが、混乱しとっちらかっているのがよく分かるありさま。
記号を別の記号に結びつけるのがとにかく難しいようでした。
人よりはるかに集中して取り組んでいるので、あまり長時間の勉強はさせない方がいいのでは、とも。
3歳児の記号解読能力でこれだけ漢字を書いていると思うと、逆に感動的に見えてきました。。
2012-09-10
文字間スペースを空けることはディスレクシアの子供に役立つ
フランスとイタリアでの研究成果の翻訳です。
・アルファベット言語で、文字間・単語間のスペースを空けると、ディスレクシアの子はより正確に速く読めるようになる
・ディスレクシアだと、字が周辺の字によって覆い隠されて見える。スペースをあけることで、この問題が多少解消する
2012年6月7日:文章中の語と語の間、字と字の間を空けるだけで、事前に訓練することなく、ディスレクシアの子供の読解のスピードが平均20%向上し、ミスが半分に減少する。Laboratoire de Psychologie Cognitive(認知心理学研究所)のJohannes Ziegler率いるフランスとイタリアの共同研究チーム(CNRS/Aix-Marseille
Université)が明らかにした。
2012年6月4日、National Academy of
Science(PNAS)の抄録集で公開された。また、あわせてiPad/iPhoneアプリ「DYS」が開発された。DYSは文字と文字の間のスペースを調節可能なアプリで、スペースを調整することで読解力にどのような効果があるか試すことができる。DYSを使い研究者はリアルタイムのデータを大規模に収集することが可能。収集されたデータは分析調査に使われる予定である。
ディスレクシアは学習障害のうち読み能力が損なわれているものを言い、十分な学校教育を受けているにもかかわらず、また知的・感覚的欠陥がないにもかかわらず、文字や音節、単語の特定に困難を覚えることに関連している。ディスレクシアはしばしば書字の問題を引き起こし、各クラスに平均1人、世界の人口の5%が影響を受けている。
研究では、8~14歳のディスレクシアの児童94人(イタリア人54人、フランス人40人)を対象に、文字間スペースが読解力に与える方法を調査した。24センテンスからなる通常の文字間スペースの文章と、通常より広い文字間スペース間の同じ文章を用意し、各児童にいずれかを読んでもらった。
その結果、文字間スペースを広くとった文章の方が、読解スピードは平均20%上昇、読み間違いは半分に減るなど、速度・精度とも向上した。
原因としては、ディスレクシアの子供はperceptual crowding(稠密的認識?、ひしめき合って認識されること)に特に敏感であることが考えられる。perceptual crowdingとは、ある字が周囲の文字によって隠されてしまうことを指す。
今回の研究結果は、文字と文字の間を空けることで、文字がひしめきあって見えてしまう視覚的効果が緩和される可能性があることを示している。
その結果、文字間スペースを広くとった文章の方が、読解スピードは平均20%上昇、読み間違いは半分に減るなど、速度・精度とも向上した。
原因としては、ディスレクシアの子供はperceptual crowding(稠密的認識?、ひしめき合って認識されること)に特に敏感であることが考えられる。perceptual crowdingとは、ある字が周囲の文字によって隠されてしまうことを指す。
今回の研究結果は、文字と文字の間を空けることで、文字がひしめきあって見えてしまう視覚的効果が緩和される可能性があることを示している。
この発見は、ディスレクシアへの対処方法の分野において興味深い見通しを示している。読解力が向上するとは読解量が増えることであるのだが、普通に読める子が2日で読む量をディスレクシアの子供が読むには1年かかる。ディスレクシアの子供は記号を音・意味に変換する部分に困難を抱えているため、一定のペースで読めず、つっかえるからだ。ディスレクシアの子供にとって読むことは「拷問」ともなる。今回の研究で発見された簡単で効果的な仕掛けはこうした悪循環を断ち切る手助けとして、短い時間でより多くの言葉を正しく読めるようにするであろう。
本研究結果と並行して、Laboratoire de Psychologie
CognitiveのStéphane Dufau研究員 によりiPad/iPhoneアプリ「DYS」が開発された。現在はフランス語と英語版があり、iTunesから無料でダウンロードできる。DYSでは文字間スペースを調節しながら、読解力にどのような効果があるかを調べることができる。研究者側はDYSを通じて大量のデータを取得し、年齢・読解レベルごとに最適な文字間スペースが存在するかを定量化して分析したいと考えている。
~~~~
字が周辺の字によって覆い隠されて見えるという指摘は、「まじですか?!」って感じです。
確かに、ディスレクシアの人は「漢字の細かい部分がもやもやして見えにくい」とも読んだことがあるので、漢字でも同じことが起きているかもしれません。。。
この発見を日本語に応用した場合、
・字間を空ける(分かち書きではなく)、字を大きくする
・細かい部分がつぶれないようなフォントを使う
ということになるでしょうか。
文中で出てきた「DYS」をダウンロードしてみました。
あくまでも、アルファベットのどの文字間隔が自分に合っているかをテストするためのアプリであって、いろんな文章の文字間を広げてくれるアプリではなさそうです。
でも、自分に適した文字スペースが分かれば、以後は(データ化されたものだったら)自分で文字間の設定を変えればいいわけですしね、、
文字間がせまい |
文字間が広い |
2012-09-04
2012-08-06
2012-07-20
ディスレクシアはIQと無関係
Dyslexia Isn't a Matter of IQ, Brain Imaging Study Shows(fMRIにより、ディスレクシアはIQの問題ではないことが明らかに)
の翻訳です。
・ディスレクシア=「IQが高い」ではない。
・逆に、ディスレクシア=「IQが低い」でもない。
・アメリカのディスレクシア教育は、「賢いディスレクシアの子が本来の力を発揮できるように」という趣旨になっているが、IQが低い子にも同じ教育方法が役に立つ。
2011年9月28日、Science Daily
アメリカでは子供の5~10%がディスレクシアと診断されている。これまでは、「賢くて話し言葉の能力が高いが、読みに苦労しているような子」がディスレクシアだとされてきた。つまりIQの高さと読みの点数の低さがミスマッチを起こしているような子である。だがあまり賢くない子の場合、読みの問題は知的能力全般の限界に起因させられていた。
このようなディスレクシアの理解が、脳画像を使った新たな研究により、いま問い直しを迫られている。「読むことが苦手な子供は、言語に含まれる音の処理に脳が困難を感じており、このこととIQの高さ低さは関係ないことを私たちは発見した」と、MITの神経科学者、John D.E. Gabrieli等は言う。「読みの困難は他の認知能力とは無関係である」。
この研究結果はPsychological Science誌に近く発表される。読みが苦手な生徒に対する教師のサポート方法を変える可能性がある。
研究は7~17歳の生徒131人を対象に行われた。簡単なリーディングの試験とIQテストによって、「通常の読み能力と通常のIQのグループ」「低い読み能力と通常のIQのグループ」「低い読み能力と低いIQのグループ」の3つのグループに131人を分けた。2つの単語を見せ、韻を踏んでいると思うかどうか訊ねた。このとき、2つの音の類似性はスペリングからは分からないような単語を用いた。fMRIを使い、音と文字をつなぐのに重要な役割を持つ脳の6つの部位の活動を観察した。
その結果、読み能力が低い2つのグループは、IQの高いグループも低いグループも、通常の読み能力のグループと比べて、観察部位の脳の活動が大幅に低いことが示された。しかし、「低い読み能力と通常のIQのグループ」と「低い読み能力と低いIQのグループ」の脳には違いがなかった。「この結果から、脳全体の認知能力が高くても低くても、読みに限定された問題については同じであることが示唆される」(Gabrieli氏)
この研究結果は、読みが苦手な人の診断と教育の両方に重要な影響を与える可能性がある。近日発表予定の精神医学の診断のバイブル、DSM-V(「精神障害の診断と統計の手引き」第V版)用に提案されているディスレクシアの定義の改定は「[IQと読み能力の間の]「深刻な差」の除去に関する神経生物学的証拠が現在のところ欠けている。われわれの研究はこうした面での証拠を提供する初めてのものとなるだろう」(共同研究者Fumiko Hoeft氏)
現在、教育関係者はディスレクシアの中でも賢い子供を対象に、読みと言語に焦点を当てた介入を提供することが多い。つまり、賢いディスレクシアの子の読み能力を本来期待されるレベルにまで引き上げることが目的とされることが多い。反面、その介入方法は「賢さ」が足りない子には無意味だと見なされることが少なくないようだ。読みが苦手な子の脳の中では(IQに関わらず)同じことが起きていると教師が理解すれば、読みが苦手な子なら誰に対しても、同じ介入方法が有益だと分かるだろう。字が読めないと多くを学ぶことは難しいため、これは多くの子にとって朗報と言える。
2012-07-19
東大志望でディスレクシアのR君の覚え書き
東大理II志望・浪人生R君と話したことの覚え書き。
本人には自覚がありませんが、彼は「隠れディスレクシア」だと私はにらんでいます。
集中するときはものすごく集中し、飲み込みも早く、物事を俯瞰もできるのですが、
集中力が切れたり、緊張したり混乱したりすると、びっくりするようなポカミスをします。
今年の東大の試験では、英語は混乱して読めなかった模様。
数学では、答案用紙をさかさまに使っていたことに、回収する時点で初めて気がついたとのこと。
「あなたはディスレクシアだと思う」とは言わずに、集中力をコントロールするための訓練に誘導中です。
彼なら、集中力さえコントロールできれば、実力を100%発揮でき、そうすれば東大だって余裕だろう・・・と考えています。
英語については、構文理解に基づいて読める(たまに地雷を踏む)、要約やパラグラフ整序のように内容を大きくつかむものが得意、英作文のスペルミス・漢字の誤字が多い、今は読解に苦手意識があります(イディオムの知識不足が主因)
知識も実力もモチベーションも十分、集中している時としていない時の差が激しい、スペルミスで大幅に引かれてもったいない、という印象の生徒です。
☆ ☆ ☆
(模試の結果を出しながら)謝らないといけません、、
(第1回駿台全国模試、東大理IIはB判定、英国は偏差値50台、理系科目は60台中盤、数学と化学でほぼ0点の大問が1つずつある。英語は英作文がほぼ満点、読解の大問1つが平均点近い。)
(この読解問題は何を間違えたの?)
適当に読んだら間違った。
集中力がなくなると、「『2つの要素を指摘せよ』と書いてあるんだから、まあこれとこれだろう」的な読み方になり、大きく外してしまう。国語もそう。
(毎日の生活は?)
朝は6時起き。リスニングを聞きながら1時間かけて通学。
8時台には駿台お茶の水の自習室に入り、1時間英語を読む。
授業は一つも切っていない。
帰りはセンター数学を電車の中で解き、近くの図書館で夕食まで理系科目の勉強。
夕食後は家で軽く勉強して寝る。
毎日できるだけ全科目に触れる、英語は毎日、国語はたまにやらない日がある。
予習復習は完全に追いついている、きついけど。
自分には集中力が足りない。(!)
物理は浪人決定後の1ヶ月に勉強したら、あっという間に分かるようになった。なんでこんなことがわからなかったんだろうというくらい。高1~高2でまったく授業を聞いていなかったので。
今年のセンター英語は196点だった、でもリスニングは疲れてしまって半分しかとれなかった。
センターはトータルで9割近くとれていたので、リスニングがとれていれば東大後期に出願できた。
もうすぐセンター模試がある。
朝9時から夜8時まで続くので、集中力が続くか不安。
全科目を1日に押し込まれると集中力が続かない。
集中力がなくなると、とんでもないケアレスミスをする。
数学は、確率が苦手で、微積と空間図形が好き。
計算のケアレスは非常に多い。
答えが出ると「つじつまもあっているし、これでいいだろう」という気になってしまう。
この前の模試でも、はじめに2とルート2を間違えてしまい、完答したのに40点中1点しかもらえなかった。考え方は正しかったんだけど。
文系科目(英国)と理系科目(数物化)の頭の切り替えがうまくいかなくて失敗することがある。
文→理の切り替えは◎◎模試の時、理→文の切り替えは××模試の時に失敗した。
駿台の英語のテキストは過去問が中心。もう去年の時点で全部やってしまったので覚えている(でもスペルミスする)
(空間図形を頭の中で回すことはできるか?)
東大の過去問で正八面体の問題があったが、正八面体を頭のなかで回すことも止めることもできる。止めないと式が書けないので止めたけど。でもその問題は比の計算で間違えた。
(字よりも図のほうが自分にあってる?)図のほうが好き。
(ここで「いちごのショートケーキ」をやってみる。
上からも下からも横からも、ケーキはばっちり見える。
視点を頭の後ろに固定する。
「英作を書くときや読解問題を読み始める前には、まずここに視点を固定してから読んでごらん、そうすると集中力が続くから疲れにくくなるよ」)
これは前に先生が現役の時に言っていた「みかん」と同じですね?
(顔の前にみかんを手に持っているところを想像して、それを頭の線に沿って後ろに投げて、ちょうど頭の反対側にみかんが来るように想像する。その場所に目があるつもりで読む。速読本に書いてあったことの応用)
「みかん」はパラグラフ補充のときにやっていて、うまくいっている。
☆ ☆ ☆
「いちごのショートケーキ」が終わった時のR君は、心ここにあらずみたいな、どこを見ているかよくわからない感じでした。
「ここからケーキが見える?」と聞いたとき、普通に目を開いて左手を見ながら
「上からってことですか?見えます見えます」と言ったのに度肝を抜かれました。
もののたとえではなく、本当に上からショートケーキが見えているんだなと。
2012-07-13
100点!
1学期の漢字総復習テストで100点取りました!(T_T)
あらかじめ問題を知らされていたとは言え、、、がんばりました!
Davis式に出ていた「ケーキ」が効果をあげている気がします。
1)
子に、利き手でない方の手のひらを上に向けてもらう。親は、子の手のひらを軽く支える。
親「ここにいちごのショートケーキが乗っているところを想像してごらん」
親「いちごのショートケーキが乗っているのが見える?」
子「見える」
2)
子の、利き手の人差し指で、子自身の目を指さしてもらう。親が手首を軽く持って、子の手を目元に誘導する。
親「今、ここからいちごのショートケーキを見ているね」
子「見てる」
3)
親(子の利き手の人差し指の先をさわりながら)「あなたの目は今ここにある」
子「うん」
4)
親「じゃあ今から目を動かすよ」指さした形のままの子の手を軽く持ち、ケーキの真上に持って行く。
親「ここからケーキが見える?」
子「うーんと・・・・見える」
上からケーキが見えるらしいです。
5)
次に、子の手をケーキの真下に持って行く。
親「じゃあ、ここからケーキが見える?」
子「うーん・・・見えるっちゃあ見える」
6)
横から、ななめから、上から下から、いろんなところに子の手を動かして、「ここからケーキが見える?」と聞く。ディスレクシアならきっと「見える」と言います。
7)
親「ケーキは今よく見えているね。じゃあ、この目を頭の後ろに持って行くよ」
集中して読むときに目があると意識する場所と言えばいいのでしょうか、
後頭部の後ろ、正中線上の空中に、そっと利き手を誘導する。
親「ここからケーキが見える?」
子「見える」
8) 親「漢字が思い浮かばなくなったら、ここに目を持ってくるんだよ」
子「わかった」
これを3回くらいやったら、次からはケーキを想像して、視点を動かして、最後に後頭部の後ろに目を持って行くのを、自分でできるようになりました。
ディスレクシアの子は対象物をいろんな角度から眺めることができるし、またつい眺めてしまうので、それを利用して視点をいっとき止めることを学ぶ、という趣旨らしいです。
このテスト中も1回、「ケーキ」をやったそうです。
2012-07-09
1学期の漢字、練習中
金曜に、1学期の漢字の全復習テストがあるので、頑張って総復習中です。
漢字総復習テストはこの子にとってものすごく気が重いものですが、
漢字テストごときで性格が曲がることなく、明るくハッピーに育てば、
そのこと自体が、後に続く似たような子にとって、
あるいは、「レールに乗らないといけない」とプレッシャーをかけられている子にとって、
プラスに働くかもしれない・・・
などと壮大なことを考えています。
2012-07-05
読み書きが苦手な子どもへの<つまずき>支援ワーク
あまりに頭が疲れたときは、最後の5分はひらがなの練習をします。
「読み書きが苦手な子どもへの<つまづき>支援ワーク」を使っています。
この本は、最初に「ひらがな単語聴写テスト」があり、どういう種類の間違いが多いか分析できます。
・清音「あ」など
・濁音「が」など
・半濁音「ぱ」など
・撥音「ん」
・拗長音「しゅう」など
・拗音「しょ」など
・長音「どう」など
・促音「っ」
・拗促音「ちょっ」)
なぜそういう間違いが起こるかまで踏み込んでいて、
(音韻認識が弱いから「っ」が苦手、時間感覚が弱いので長音が苦手など)
とても役に立ちます。
ちなみに子は、濁音・半濁音が思い出しづらく、長音の代わりに撥音を書いてしまいました。
関連記事
2013-08-23
『読み書きが苦手な子どもへの<つまずき>支援ワーク』ふたたび
2012-06-05
inter-eduのスレッド
ディスレクシアに詳しい方や体験者の方お話お願いします
・耳からの能力に優れるディスレクシアをはじめ、ディスレクシアの現れ方は本当にいろいろであること、
・年齢があがると読めるようになったケースもあること、
がわかりました。
子の場合は、耳からの情報処理は普通にできますが、非常に得意というわけでもなく
立体造形は好きだけど特に熱中するわけでも、すごいわけでもなく、
絵はむしろ、書いていて自分でいやになって泣いてしまうほど下手で、
体を動かすことは大好きだけど、超絶な運動神経という感じでもなく・・・
一つ得意なことがあるとしたら、老若男女誰とでも分け隔てなく接し、自然と周囲に人が集まる、不思議なカリスマ性があることでしょうか。
近所の商店街を歩くだけで、出会う知り合いの多いこと(笑)
・耳からの能力に優れるディスレクシアをはじめ、ディスレクシアの現れ方は本当にいろいろであること、
・年齢があがると読めるようになったケースもあること、
がわかりました。
子の場合は、耳からの情報処理は普通にできますが、非常に得意というわけでもなく
立体造形は好きだけど特に熱中するわけでも、すごいわけでもなく、
絵はむしろ、書いていて自分でいやになって泣いてしまうほど下手で、
体を動かすことは大好きだけど、超絶な運動神経という感じでもなく・・・
一つ得意なことがあるとしたら、老若男女誰とでも分け隔てなく接し、自然と周囲に人が集まる、不思議なカリスマ性があることでしょうか。
近所の商店街を歩くだけで、出会う知り合いの多いこと(笑)
2012-06-04
2012-05-24
2012-05-21
今日届いた本
2012-05-18
聴覚処理の異常がディスレクシアの背景に
Listen Up: Abnormality in Auditory Processing Underlies Dyslexia
(聴覚処理の異常がディスレクシアの背景に)
(ScienceDaily, 2011/12/21)
の訳です。
ディスレクシアが、音声言語処理能力の欠陥と関係がある?!と言ってます。
------------------
(聴覚処理の異常がディスレクシアの背景に)
(ScienceDaily, 2011/12/21)
の訳です。
ディスレクシアが、音声言語処理能力の欠陥と関係がある?!と言ってます。
------------------
ディスレクシアは、文字を正確に意味・音に結びつけ識別することに困難を覚える。ディスレクシアには音声言語の音の処理の混乱が病理として背後にあると示唆されてきた。だが音声言語の音処理の混乱の仕組みや、これが読解力にどのような形で影響を及ぼすのかは、明らかになっていなかった。このたび「ニューロン」誌12月22日号(Cell Press発行)掲載の研究によると、聴覚信号の処理における特定の異常によってディスレクシアの主な症状が説明できることが明らかになった。
同論文の主著者であるAnne-Lise Giraud博士、Franck
Ramus博士(フランス、パリ高等師範学校)は次のように語っている。
「ディスレクシアの子供の大半について、ディスレクシアの主な原因は音声言語に含まれる音の処理の欠陥に関係していることは広く認められている。またディスレクシアには主に(1)音声言語に含まれる個々の音に注意を払うのが難しい、(2)実際には存在しない語や数のリストを繰り返して言う能力が限られている、(3)絵・色・数をいくつもできるだけ素早く挙げるように言われると早くできない----の3点の症状があることもよく知られている。だが、こうした症状の根底にあるものは何なのか、明確にされてこなかった」
同博士らは、「サンプリング」と呼ばれる脳の聴覚処理の初期段階について、その異常がディスレクシアに関係するかどうか調査した。調査では、音素(語を構成する音の最小単位)の初期処理の異常が、話し言葉の処理に直接影響している可能性があるとの説について調べた。
調査によると、ディスレクシアにおいては、音素と関係する聴覚リズムの通常の脳での処理が左聴覚野で欠落していること、またこの欠落が音声言語の音処理の方法と関係していることが明らかとなった。さらにディスレクシアは、言語記憶を間接的に阻害する高周波リズムに対し、通常の人と比べて高い応答性を示した。こうした「オーバーサンプリング」が、音声言語の音の表象の乱れにつながっている可能性がある。
「われわれの研究結果は、ディスレクシアの人々の左聴覚野は、音声言語の音に最適な非常に幅の狭い周波数の変調への応答性が低く、より高周波への応答性が過度に高いことを示唆している。また高周波への応答性が過度に高いことが言語の短期記憶の低下に関与している可能性もある。まとめると、我々のデータは、ディスレクシアの聴覚野は、音声言語処理のニーズに合わせた微調整が通常の人と比べて劣ることを示唆している」(Giraud博士)。
---------------------------
ディスレクシアは読み書きだけでなく、聞き取りの問題もあるのか・・・
子も学校の先生から「口頭で全員に指示を伝えるようなときに、戸惑っている様子をよく見せる」とも言われており、、このことでしょうか??
ディスレクシアに関連する遺伝子変異体が、聴覚路の正中交差を減少させる
Dyslexia-Linked Genetic Variant Decreases Midline Crossing of Auditory Pathways
(ディスレクシアに関連する遺伝子変異体が、聴覚路の正中交差を減少させる)
ScienceDaily、2012/02/01
を訳してみました。
Midline Crossingの訳に自信がありません。おそらく、脳の正中線を超えて神経細胞が伸びることだと思うのですが…
------------------
ROBO 1遺伝子のうちディスレクシアに関連する珍しい遺伝子変異体によってヒトの脳の聴覚路における正中線交差が減少することを、フィンランド人科学者グループが発見した。この遺伝子の発現が弱いほど正中線交差に異常がみられる。この研究結果は、ディスレクシア感受性遺伝子を脳の特定の感覚機能に初めて結びつけたものである。
本共同研究はフィンランドのアールト大学とヘルシンキ大学、およびスウェーデンのカロリンスカ研究所により行われThe Journal of Neuroscience誌に発表された。
動物実験を使った先行研究によると、ROBO 1遺伝子の障害は、胎児の発達時に神経細胞が正常に正中線を越えることを妨げる。ROBO 1遺伝子が完全に不全なケースはこれまで見つかっていない。ただしフィンランドのある大家族では複数のディスレクシアの人たちがROBO 1遺伝子の機能不全コピーを1つ遺伝していた例がある。ROBO 1とディスレクシアのこうした関係は、2005年にすでに発見されている。
今回の研究では、同家族の10名の聴覚路の機能的交差(functional crossing)を定量化した。定量化にはMEG(脳の弱い磁場の記録、脳磁気図検査)をもとにした高感度法を使用した。ディスレクシアと関連するROBO 1遺伝子変異を有する個人では、聴覚路の機能的交差は有意に弱かった。ディスレクシアは多くの国で人口の10%近くを占める、最も一般的な学習障害である。
------------------
これとは直接関係ないかもしれませんが、
学習に向かう力を育てるための見取りと体づくりの提案(2年次)
(島根県教育センター研究紀要)
「今回の調査ではこの「正中線交叉(運動)」と「聞く(学習規律)」の2つの間には何らかの関係があるかもしれないという結果となっている。」
ここでの正中線交叉とは、右手で左耳・左手で右耳を触ることを意味しているようなので、
脳の正中交差とは違うかもしれませんが、
ディスレクシアでは字の左右が混乱するので、
神経細胞の正中交差が弱いと、身体運動での正中交差も苦手になる、ということものかも?
2012-05-17
やほちきういるい
2012-05-16
2012-05-11
選の字
「選」の字が出てこなくて苦しんでいます・・・
子は
・「違う字がいろいろ出てきて邪魔をする」
・「あれかな?これかな?」と言い、書いてみては「違う」と言う
(アウトプットしたものを見ると違うということはわかるらしい)
・書き順はめちゃくちゃ、というより、頭に浮かんだ絵をスケッチしているように見える。
必死で考えているモードの時は、右から左、下から上、交差する点で曲がったりと、漢字的でない順番で書く
4年生になって、とりあえず毎日自宅学習1時間半は定着した。と思います。
私も講師能力全開で(笑)子に個別指導しています。
2012-04-25
2012-04-18
スポーツはディスレクシアの人にとって生産的な道であるとの裏付けが増えている
The Independent誌の
Evidence grows that sports is a productive path for dyslexics
を訳してみました。
・スポーツは、ディスレクシアが才能を開花する分野のひとつ
・その理由のひとつは、学業で認められない分、自分をスポーツで証明したいという思いが強くなるから
・ディスレクシアのスポーツ選手は、普通の選手とは違う感覚を持つ
・特に視覚など、文字ではないものをきっかけにして、非常に精密に状況を思い出せる
☆ ☆ ☆
若きアマチュアのトム・ルイスが先週、全英オープン初日の話題を独占するなか、ほとんど取り上げられなかった彼の一面があった----それは彼がディスレクシアということである。
ディスレクシアは一般に「学習困難」や「発達障害」と説明される。特に読み書き能力に影響し、人口の約10%がこれに悩まされると言われる。
対して、あまり知られていないのが、ディスレクシアには読み書き能力を補う長所を持つ可能性があるという意見があることだ。教室では苦労するかもしれないが、別の環境では才能を伸ばすかもしれないのだ。
☆ ☆ ☆
例えば実業界は、一般人口と比べてディスレクシアの割合が高い分野といわれる。ヴァージングループのリチャード・ブランソン会長もディスレクシアだ。
2007年にロンドンのカス・ビジネススクールが発表した調査結果によると、アメリカの起業家の35%がディスレクシアの兆候を示すという。
また今週、The Apprentice(*起業家を発掘するTV番組)の優勝者、Tom Pellereauは、自身がディスレクシアであることを「圧倒的なプラス」と表現した。
☆ ☆ ☆
多くのディスレクシアの人にとってスポーツの道に進むことは生産的になりうる----そのことを示す証拠は数多い。モハメド・アリ、マジック・ジョンソン、スティーブ・レッドグレイブ卿、ジャッキー・スチュワート卿、カール・ルイスなど、同時代人のなかでも最も偉大で才能あふれるスポーツ選手が、自分たちに寄せられた喝采の言葉を読むのに苦労していた。
第1に、スポーツはディスレクシアの子がクラスメートと同じ土俵の上で戦える分野である。ある種目に自分は長けていると発見できれば、自分に自信が芽生える。そうなると「もっとうまくなりたい」さらには「周囲に認められたい」という思いにつながっていく。
スチュアートは、F1ドライバーを引退後何年もたって初めて、ディスレクシアの診断を受けた。ディスレクシアとスポーツには明らかな関連があると言う。「自分は学校では劣等生のレッテルを貼られていたが、スポーツが人生を救ってくれた。自分はあの状況から逃れるため、アルコールやドラッグに手を出すことだってありえた。でも自分は得意なものを見つけることができた」
「何年もの間、かなりの劣等感を抱えて生きた後だったので、得意なことがあるのは最高の気分だった。だからこそ、誰よりもうまくなりたいという強い決意が生まれた。誰より本気で取り組んだのは間違いない。自分を証明したいという決意も勢いもあった。それに、負けるのが怖かった。負けるとはどういう気分か、骨身にしみていたから」
ラグビーの元スコットランド代表、ケニー・ローガンもまた、自身のディスレクシアについてすすんで話してくれる一人だ。「自分にとってラグビーは居心地の良さに関係があった。教室に放り込まれて作文の一つも書かされようものなら、逃げ出したい気分だった。でもラグビーをしていると居心地が良かった。学校では落ちこぼれだ、バカだと言われていた。だから自分は何かしらの価値があると証明したいという、強い決意につながった」
☆ ☆ ☆
しかし、相手を見返したいだけではないらしい。トップ選手たちは、視覚化能力、空間認識、独創性、記憶力の点で有利といった趣旨のことを指摘する。どうやら彼らには、自身の選んだ種目に対する一種独特の感覚を持っているらしい。また、他の選手と比べて自分の直感を信じる傾向が強いようだ。
教育関係者は、ディスレクシアには違う教え方が必要だという。グランプリを27回獲得、世界ドライバーズチャンピオンシップで3回優勝したスチュワートも、輝かしいキャリアを通じてそのことを知ったという。
「昔のニュルブルクリンクは1ラップにつき187ヶ所のコーナーがあった。僕は今でも187ヶ所のコーナーについて1つ残らず、ギアチェンジとブレーキをかける位置を言うことができる。でもアルファベットは言えない。すべてのレーストラックについて同じことができる。一度走ったコースは、1年ぶりであっても、2~3ラップも走れば、どこに手が加わったのか、小さな点でも指摘できた」
スチュワートがすべてのコーナーの曲がり方を覚えているのは、視覚的記憶が優れていることを示している。ディスレクシアによく見られる特徴のひとつだ。また、フロリダ・マーリーンズの名捕手でディスレクシアのジョン・バックも、何百人ものバッターとその弱点を完璧に覚えているという。彼が記憶を呼び起こすのに使うのは名前ではなく、シューズやバット、そして立ち方だという。ローガンも、対戦したさまざまな選手を、立ち方や動き方で覚えているという。
「僕はゲームが他の人とは違って見える。他のプレーヤーよりも良く見えていると言ってもいい。あと、他の人とは違うやり方を試す力もあった。持って生まれた才能だと思う。変えようとは思わない。ディスレクシアの人はアイデアがどんどんわいてくる、とても独創性の高い人たちなんだ」(ローガン)
ゴルフも視覚的能力が大きなアドバンテージとなるスポーツだ。トム・ルイスにとっては幸運なことだろう。ライダーカップの米国代表であるJB Holmes(大学1年でディスレクシアの診断を受けている)は、ゴルフコースに足を踏み入れた瞬間から役に立つ記憶が堰を切ったようにあふれ出てくると、2009年に語っている。
「コース上に立った瞬間から、すべてのホールについて、前にプレーした時はどこにピンを置いたか、自分のショットはどこに飛んだかまで、全部思い出せる」
☆ ☆ ☆
「ディスレクシアが長所になり得る」という経験則を裏付ける科学的証拠はまだ少ない。しかし脳神経の研究者のなかには、ディスレクシアの人の脳は発達が進んでいるため独創性に富んでおり、また全体像を俯瞰する能力が高いとする人もいる。
オックスフォード大学で生理学を教え、ディスレクシア研究基金の理事長も務めるジョン・スタイン教授は、ディスレクシアにポジティブな面もあるという考え方は有効だと言う。ディスレクシアに関する2001年の論文で同氏は「芸術家、発明家、政治家、起業家の才能がディスレクシアに見られる割合は、一般に思われるより高い可能性がある」と述べている。
全英オープンでは65でラウンドするという素晴らしい成績を残したトム・ルイス。「ニック・ファルド卿によるメジャー優勝6回の記録を塗り替えます」とさらりと語る様子からは、途方もないポテンシャルの高さが感じられた。学校では何年もディスレクシアのせいで嫌な思いをしてきた今、弱みが強みになることに気づきつつあるのかもしれない。
ディスレクシアの有名スポーツ選手
ポール・マーソン(サッカー)
ポール・ニクソン(クリケット)
ケニー・ローガン、スコット・クインネル(ラグビー)
サンディ・ライル、JBホームズ(ゴルフ)
カール・ルイス、ブルース・ジェンナー(陸上)
ジャッキー・スチュワート、ジョニー・ハーバート(F1)
モハメド・アリ(ボクシング)
ダンカン・グットヒュー(水泳)
マジック・ジョンソン(バスケット)
グレッグ・ローガニス(飛び込み)
スティーブ・レッドグレイブ(ボート)
------------------
私も人の名前がほんっと~に覚えられないのですが、訳を見ればその生徒のことをありありと思い出せます(笑)まあこれはディスレクシアとは関係ありませんが。
子に「文字が苦手な人のなかには、自分が上から見える人もいるらしいけど、あんたどう?」
と聞いてみたところ、
「サッカーでボールをもらうと自分が上から見える。ドッジボールでは後ろから見える」(; ̄Д ̄)
(なんでもっと早く言わないの!!)
「だって誰にも聞かれたことないし。当たり前すぎて言ったことない」
と言ってます。
Evidence grows that sports is a productive path for dyslexics
を訳してみました。
・スポーツは、ディスレクシアが才能を開花する分野のひとつ
・その理由のひとつは、学業で認められない分、自分をスポーツで証明したいという思いが強くなるから
・ディスレクシアのスポーツ選手は、普通の選手とは違う感覚を持つ
・特に視覚など、文字ではないものをきっかけにして、非常に精密に状況を思い出せる
☆ ☆ ☆
若きアマチュアのトム・ルイスが先週、全英オープン初日の話題を独占するなか、ほとんど取り上げられなかった彼の一面があった----それは彼がディスレクシアということである。
初日の「65」は全英オープン151年の歴史上、アマチュアとしては最小でのラウンドだ。そんな一日を終えた後の記者会見で、彼はこう認めた。「学校は面白くなかった。僕はディスレクシアなので学校が合わなかった。16歳で学校に行かなくてよくなってハッピーだった」
対して、あまり知られていないのが、ディスレクシアには読み書き能力を補う長所を持つ可能性があるという意見があることだ。教室では苦労するかもしれないが、別の環境では才能を伸ばすかもしれないのだ。
☆ ☆ ☆
例えば実業界は、一般人口と比べてディスレクシアの割合が高い分野といわれる。ヴァージングループのリチャード・ブランソン会長もディスレクシアだ。
2007年にロンドンのカス・ビジネススクールが発表した調査結果によると、アメリカの起業家の35%がディスレクシアの兆候を示すという。
また今週、The Apprentice(*起業家を発掘するTV番組)の優勝者、Tom Pellereauは、自身がディスレクシアであることを「圧倒的なプラス」と表現した。
☆ ☆ ☆
多くのディスレクシアの人にとってスポーツの道に進むことは生産的になりうる----そのことを示す証拠は数多い。モハメド・アリ、マジック・ジョンソン、スティーブ・レッドグレイブ卿、ジャッキー・スチュワート卿、カール・ルイスなど、同時代人のなかでも最も偉大で才能あふれるスポーツ選手が、自分たちに寄せられた喝采の言葉を読むのに苦労していた。
第1に、スポーツはディスレクシアの子がクラスメートと同じ土俵の上で戦える分野である。ある種目に自分は長けていると発見できれば、自分に自信が芽生える。そうなると「もっとうまくなりたい」さらには「周囲に認められたい」という思いにつながっていく。
スチュアートは、F1ドライバーを引退後何年もたって初めて、ディスレクシアの診断を受けた。ディスレクシアとスポーツには明らかな関連があると言う。「自分は学校では劣等生のレッテルを貼られていたが、スポーツが人生を救ってくれた。自分はあの状況から逃れるため、アルコールやドラッグに手を出すことだってありえた。でも自分は得意なものを見つけることができた」
「何年もの間、かなりの劣等感を抱えて生きた後だったので、得意なことがあるのは最高の気分だった。だからこそ、誰よりもうまくなりたいという強い決意が生まれた。誰より本気で取り組んだのは間違いない。自分を証明したいという決意も勢いもあった。それに、負けるのが怖かった。負けるとはどういう気分か、骨身にしみていたから」
ラグビーの元スコットランド代表、ケニー・ローガンもまた、自身のディスレクシアについてすすんで話してくれる一人だ。「自分にとってラグビーは居心地の良さに関係があった。教室に放り込まれて作文の一つも書かされようものなら、逃げ出したい気分だった。でもラグビーをしていると居心地が良かった。学校では落ちこぼれだ、バカだと言われていた。だから自分は何かしらの価値があると証明したいという、強い決意につながった」
☆ ☆ ☆
しかし、相手を見返したいだけではないらしい。トップ選手たちは、視覚化能力、空間認識、独創性、記憶力の点で有利といった趣旨のことを指摘する。どうやら彼らには、自身の選んだ種目に対する一種独特の感覚を持っているらしい。また、他の選手と比べて自分の直感を信じる傾向が強いようだ。
教育関係者は、ディスレクシアには違う教え方が必要だという。グランプリを27回獲得、世界ドライバーズチャンピオンシップで3回優勝したスチュワートも、輝かしいキャリアを通じてそのことを知ったという。
「昔のニュルブルクリンクは1ラップにつき187ヶ所のコーナーがあった。僕は今でも187ヶ所のコーナーについて1つ残らず、ギアチェンジとブレーキをかける位置を言うことができる。でもアルファベットは言えない。すべてのレーストラックについて同じことができる。一度走ったコースは、1年ぶりであっても、2~3ラップも走れば、どこに手が加わったのか、小さな点でも指摘できた」
スチュワートがすべてのコーナーの曲がり方を覚えているのは、視覚的記憶が優れていることを示している。ディスレクシアによく見られる特徴のひとつだ。また、フロリダ・マーリーンズの名捕手でディスレクシアのジョン・バックも、何百人ものバッターとその弱点を完璧に覚えているという。彼が記憶を呼び起こすのに使うのは名前ではなく、シューズやバット、そして立ち方だという。ローガンも、対戦したさまざまな選手を、立ち方や動き方で覚えているという。
「僕はゲームが他の人とは違って見える。他のプレーヤーよりも良く見えていると言ってもいい。あと、他の人とは違うやり方を試す力もあった。持って生まれた才能だと思う。変えようとは思わない。ディスレクシアの人はアイデアがどんどんわいてくる、とても独創性の高い人たちなんだ」(ローガン)
ゴルフも視覚的能力が大きなアドバンテージとなるスポーツだ。トム・ルイスにとっては幸運なことだろう。ライダーカップの米国代表であるJB Holmes(大学1年でディスレクシアの診断を受けている)は、ゴルフコースに足を踏み入れた瞬間から役に立つ記憶が堰を切ったようにあふれ出てくると、2009年に語っている。
「コース上に立った瞬間から、すべてのホールについて、前にプレーした時はどこにピンを置いたか、自分のショットはどこに飛んだかまで、全部思い出せる」
☆ ☆ ☆
「ディスレクシアが長所になり得る」という経験則を裏付ける科学的証拠はまだ少ない。しかし脳神経の研究者のなかには、ディスレクシアの人の脳は発達が進んでいるため独創性に富んでおり、また全体像を俯瞰する能力が高いとする人もいる。
オックスフォード大学で生理学を教え、ディスレクシア研究基金の理事長も務めるジョン・スタイン教授は、ディスレクシアにポジティブな面もあるという考え方は有効だと言う。ディスレクシアに関する2001年の論文で同氏は「芸術家、発明家、政治家、起業家の才能がディスレクシアに見られる割合は、一般に思われるより高い可能性がある」と述べている。
全英オープンでは65でラウンドするという素晴らしい成績を残したトム・ルイス。「ニック・ファルド卿によるメジャー優勝6回の記録を塗り替えます」とさらりと語る様子からは、途方もないポテンシャルの高さが感じられた。学校では何年もディスレクシアのせいで嫌な思いをしてきた今、弱みが強みになることに気づきつつあるのかもしれない。
ディスレクシアの有名スポーツ選手
ポール・マーソン(サッカー)
ポール・ニクソン(クリケット)
ケニー・ローガン、スコット・クインネル(ラグビー)
サンディ・ライル、JBホームズ(ゴルフ)
カール・ルイス、ブルース・ジェンナー(陸上)
ジャッキー・スチュワート、ジョニー・ハーバート(F1)
モハメド・アリ(ボクシング)
ダンカン・グットヒュー(水泳)
マジック・ジョンソン(バスケット)
グレッグ・ローガニス(飛び込み)
スティーブ・レッドグレイブ(ボート)
------------------
私も人の名前がほんっと~に覚えられないのですが、訳を見ればその生徒のことをありありと思い出せます(笑)まあこれはディスレクシアとは関係ありませんが。
子に「文字が苦手な人のなかには、自分が上から見える人もいるらしいけど、あんたどう?」
と聞いてみたところ、
「サッカーでボールをもらうと自分が上から見える。ドッジボールでは後ろから見える」(; ̄Д ̄)
(なんでもっと早く言わないの!!)
「だって誰にも聞かれたことないし。当たり前すぎて言ったことない」
と言ってます。
2012-04-17
2012-04-12
2012-04-11
ディスレクシアにiPadがお勧めの理由
The Dyslexic Advantageのサイトによると、ディスレクシアにiPadがお勧めの理由は
1.
文章の読み上げ機能(アプリ)がある
2.
音声認識機能(アプリ)がある
3.
子供用学習アプリ、電子書籍がある
4.
ノートPCよりも軽くて安いのに、ノートPCができることの多くができる
2は私も翻訳にAmiVoiceという音声認識ソフトを使ってます。
(このブログの翻訳はすべてAmiVoiceを使って入力しています)
手入力のしすぎで腱鞘炎になりかけたので導入しましたが、後戻りできない快適さです。
認識精度もかなり高いです。
文脈から判断してくれるので、語よりも文、それも長くなればなるほど認識精度が上がります。
漢字の変換も、文脈から判断して行ってくれます。
ディスレクシアの人がパソコン上で書くためには、大きな手助けになるだろうと思います。
子は、iPadの音声認識機能(Siri)をどんどん使ってます。
音声認識してもらいやすい声や言い方をいろいろ工夫してます。
iTunes Storeの画面に向かい、認識してもらいたい一心で「angry bird」と英語調の発音で言ったときは、思わず笑ってしまいました(笑)
2012-04-10
2012-04-08
iPad「ゆびドリル」
The Dyslectic Advantageのサイトに、iPadはディスレクシアの子には不可欠のツールだと書いてあったので、半信半疑で新しいiPadを買い、「ゆびドリル」というアプリを入れてみました。
これがなかなか(・∀・)イイ!!
指書きに効果があるのは実証済みだし、
ゲーム感覚で○や×が出るので、子供の食いつきはとてもよいです(笑)
テクノロジーに感謝!
2012-03-31
グレーゾーン7日目
・字がすぐに書けるモードと、字が思い出せないモードがあるように見えます。
字が書けるモードに入るにはどうしたらよいのか・・・
・グレーゾーンは、「どんぐりころころ」のあらすじを書くというもの。こういうのは苦手かと思っていたら、誤字がとても多いものの、意外とできました。
・キャッチボールは、勉強に入るための集中力を引き出し、教師と生徒の波長をあわせるための導入にとてもよい。同じ効果のあることを予備校の教壇でもできたら・・・
ボール
The Gift of Dyslexiaにある通り、2つを左右両側に投げたり、
両方を交互に受け取るように投げたりしています。
今日のメニュー
5分 キャッチボール
45分 計算、文章題、作図
45分 グレーゾーン3ページ、漢字書き取り
2012-03-30
毛糸で文字をつくる
久しぶりにローマ字の練習をしてみたら、eを思い出すのに苦労していました。
滋賀大の本に、粘土の代わりに「毛糸」があげられていたので、使ってみました。
ローマ字にしても、漢字にしても、最初のいくつかを記憶から思い出すのが特に苦労するようで、
鏡文字になりそうになったり(右から左に線を引き始めて、途中で鏡文字になりかけているのに気がついてリカバーする)、
右下から左上に向かって書いていったり、
この子の脳→手→字→目はどうなっているのだろう?と不思議になります・・・
◆今日のメニュー
5分 キャッチボール
45分 計算、作図
60分 グレーゾーン2ページ、ローマ字、漢字
滋賀大の本に、粘土の代わりに「毛糸」があげられていたので、使ってみました。
ローマ字にしても、漢字にしても、最初のいくつかを記憶から思い出すのが特に苦労するようで、
鏡文字になりそうになったり(右から左に線を引き始めて、途中で鏡文字になりかけているのに気がついてリカバーする)、
右下から左上に向かって書いていったり、
この子の脳→手→字→目はどうなっているのだろう?と不思議になります・・・
◆今日のメニュー
5分 キャッチボール
45分 計算、作図
60分 グレーゾーン2ページ、ローマ字、漢字
登録:
投稿 (Atom)