on dyslexia

ディスレクシア
(読字障害、読み書き障害、失読症、難読症、学習障害、読み書きのLD)について、調べて分かったこと/実践したこと/英語から訳した文章をアップしています。

ディスレクシアとは:
-
​​
知能は普通だが、読み書きが苦手(誤字が多い、読み書きが遅い、読み間違いが多い)。
-勉強しているにもかかわらず、読み書きがなかなかできない状態を指す。知的障害ではなく、普通~ギフテッドのあらゆるIQにみられる。
-
​​
独創的で、​​対人能力が高い。
​​
全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力
に長ける。
- ​音と文字の脳内での結びつきが弱いことから起こるらしい
- ​読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい。その理由は、英語のほうが日本語よりも"音の粒"が小さいから​
- ​細​​​​かい聞き間違いがみられるが、音声情報の処理能力は高い
- エピソード記憶が得意。固有名詞などの細かい丸暗記は苦手
- 適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される-
​ ​
10人に1人程度いるというのが通説
​。アメリカの調査では3人に1人とも
- 家族性であり、遺伝による​。ただしディスレクシアの表れ方は個人差が大きい



当ブログは、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能である、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要--という立場です。


2014-07-26

そろばんのディスレクシア的長所

すみません、本人が載せてくれというので、失礼いたします。


珠算検定3級に合格しました

子は保育園の年長の秋から、そろばん教室に通っています。
近所にある、普通のそろばん教室です。
小学校への通学路にあるので、学童代わりに入れました。

そんな不純な(?!)動機でしたが、振り返ってみると、
そろばん、あるいは、そろばん教室のあり方は、
ディスレクシア教育という点で、つくづく大きな効果があったと思います。

(そういえば、数字の鏡文字を直してくれたのも、そろばん教室でした)



これを機会に、ディスレクシアにとってのそろばんの長所を整理しました。




☆  ☆  ☆


長所1:そろばんは、多感覚式の計算方法である。

そろばんは、「玉を使って計算する」のが存在意義なわけですが、
この存在意義ゆえに、ディスレクシアにそろばんは適しています。

なにしろ、ディスレクシアというのは、
・抽象概念より具体物が好き
・紙と鉛筆だけより、体を動かしながらの方が定着する
・さまざまな感覚を同時に使う(多感覚)と定着する
な人たちなのですから。。

玉を使って四則演算を行うのは、まさに具体物ですし、
数字を見ながら玉を手ではじくのは、まさに体を使うということです。

多感覚という点では、指を使って玉をはじく点はもちろん、
読み上げられる計算を聞いて玉をはじき、答えを読み上げたり
上手にはじくとパチパチとリズミカルな音がしたり・・・
という具合に、そろばんとはまさしく多感覚的な計算道具です。


答えだけ数字で、途中経過はすべて玉。
とてもディスレクシアに優しいです。

また、うちの場合、四則演算は小学校6年間を通じて、
常に学校よりもそろばん教室が先行していました。
深く考えていなかったのですが、これは非常にラッキーなことでした。

他教科にも言えることですが、
多感覚式の学習方法で先取りしておくことは、
文字重視の学校授業の理解の難しさをカバーする、
非常に良い戦略だからです。

そろばんで、玉を使った繰り上がりと繰り下がりを習っていなかったら、
小1算数の繰り上がりや繰り下がりで、早速つまづいたかもしれません。




長所2:そろばんを習うと、暗算が得意になる。

そろばんを習うと、頭の中でそろばんをはじけるようになり、
暗算が得意になる・・・とよく言います。

この能力は、ディスレクシア的には特に有り難いものです。
なにしろ「頭の中で玉をはじく」=「字を使わずに数を操作する」
ということですね!
まさに、ディスレクシア的な計算方法です。


うちの子は、筆算をできるだけ避けています。
桁が多ければそろばんを使い、
学校で出てくる程度のものは、式を見ながら暗算で行います。

(式も見ない状態でのまったくの暗算となると、
短期記憶が弱いせいか、これはこれでかなりつらいようです)

ご覧のような字なので、筆算だと桁をそろえるのに苦労し、ミスが増えます。

暗算はすごく速いわけではないですし、ちょこちょこ間違いますが、
それでも、字を思い出す苦労と比べれば、暗算のほうが楽なようです。




長所3:そろばん教室は、無学年制である。

そろばん教室では、さまざまな級や学年の子が、一緒に学習します。
このため、ディスレクシアの子だと学校で往々にして感じている劣等感を、
そろばん教室だと、感じることが非常に少ないです。

教室内に多様性があると、
ディスレクシア児も居心地が良いということですね!



長所4:そろばん教室は、個別指導である。

そろばん教室は、一斉指導ではなく、原則として個別指導だと思いますが、
この点もディスレクシアにありがたいシステムです。

ディスレクシアに新しい物事を教える場合、非ディスレクシアの子以上に個別指導が特に効果的だと感じます。
一対一での対話だと、聞く側の集中力も違いますし、
たいていは、集団への説明より一人に説明するほうが短時間で済みます。
ディスレクシアの場合、集団指導だと聞き取れないことも、
一対一だと聞き取れることも多々あるようです。


また、そろばん教室は寺子屋的な雰囲気のところが多いと思いますが、
指導がマニュアル化されていない点も、ディスレクシアに優しいと言えます。
だらしなく、忘れ物が多く、きりがいいと立ち歩くこともあるらしい(→本人自覚なしorz)うちの子に、
臨機応変に、時に厳しく時に優しく対応してくれているようで、
そろばんの先生には本当に感謝しています。



長所5:そろばんは、微細運動の訓練になる。



ディスレクシアだと、粗大運動および/または微細運動が苦手なケースが多いようです。
うちの場合は、粗大運動は大好きですが、微細運動が苦手です。
そろばんは彼にとって、指先の訓練になっていると思います。



長所6:昇級試験では、他人を蹴落とさずに試験のプレッシャーを経験できる。

これは予備校の生徒から感じることですが、
ディスレクシアは、普通の子以上に入試本番のプレッシャーに弱いようです。
時間のプレッシャーや周囲の期待に弱い
R君からは「ほめないで下さい。調子が崩れるから」と言われました)
他人を蹴落とすという状況に弱い(?!)、周囲の音に過敏・・・など、
いくつかの要因があるようです。

そんななか、昇級試験は他人を蹴落とさない分だけ、
プレッシャーが少し軽い試験です。
やがて来る入学試験の練習として、ありがたい存在です。


☆  ☆  ☆

算数障害の記事を書いてから、外国で算数障害がどう扱われているかちょこちょこ読んできましたが、「これってそろばんを学べばけっこう解決するんじゃ・・・?」と思う記述もけっこうありました。
世界に冠たる日本の「そろばん」は、算数障害やディスレクシア算数教育への特効薬になるかもしれません?!



2 件のコメント:

  1. 一通りに勉強方法について読ませて頂きました。
    大変勉強になりました。
    涙が出ますね、嬉しくて。。。
    学習障害子の支援に関する本をたくさん読ませていましたが、実際の学校の勉強に運用できるものが少ないと思います。
    自分なりに模索していろいろ試していましたが、思うとおりに行かないのが現状です。わが子の宿題を見ると、母の私は、毎日ように焦り、毎日不安でたまらないです。
    算数は文章題はもちろん、暗算も苦手て、作文は文字は間違いすぎて何を書いたかわからない状態です。小2ですが、もうすでに国文がキライと言ってます。
    とは言って、諦めない、諦めれないです。
    ここで学んだことを早速活用してみたいです。
    本当にありがとうございました。


    そろばん、

    返信削除
    返信
    1. お返事がたいへん遅くなりまして申し訳ありません。
      ディスレクシアだと、体調や虫の居所(?)によって、昨日書けた漢字も今日は書けないことはしょっちゅうなので、あまり一喜一憂されないほうがいい気がします、本人にとっても親にとっても。確かに突き詰めて考えるとがっくり来ちゃいますが、そこはこらえて。出来なかったらさらっと確認するだけにして、次に行ったほうがいいです。その代わり諦めないことは、おっしゃる通りとても大事です!毎日淡々と、です。お互い頑張りましょう^^

      削除