ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2016-01-16

学校に合理的配慮をお願いするための資料[案]

子の中学に合理的配慮をお願いしてきました!
いや~授業よりも緊張しました~(笑)。
でも、原稿を作り、練習して臨んだかいあって、
ディスレクシアとは何かを、まずまずきちんと説明できた気がします。
私も、衝動にまかせて発言し撃沈していた頃(→ADHD)より成長しました(笑)

どなたかの参考になるかもと思い、以下の内容のパワポを置いておきます

(firestorageのリンクが開きます)

(google driveのリンクが開きます)


同じ内容を、ブログの本文にも貼ってあります。

◆内容は以下の3部構成です:
・ディスレクシアとは何か(このブログの上に書いてある内容を改変)
・合理的配慮に関する法律の条文(コピペ)
・アメリカでの合理的配慮の例(NASAの教材の翻訳)

どうぞ自由に改変してお使い下さい。たたき台になると思います。
ただし、当ブログともじこは、使用に伴う責任は負いません。

法律の部分は、逐一読み上げる必要はないと思います。
こういうものを根拠にしているぞというハッタリになろうかと。

◆このほか、WISCの結果と、
子のこれまでの経緯と現状を原稿にして持っていきました。

◆具体的なお願い内容は、合理的配慮の精神に照らすと
「特性を踏まえた上で、これから少しずつ先生方と本人で相談して、
互いに一番良い方法を探っていけるとありがたいです。
家庭でもできる限りサポートします」
と言うにとどまるような気がします。
具体的に何をしてほしいとは、ほとんど言っていません。

◆言って響いた気がした言葉は以下の通りです。
ブログに来る方から教えてもらったことがほんとに多いです。
ありがとうございます!!

(1)ディスレクシアは、まだまだ日本では知られていません。
(「先生方が知らないのは当たり前ですよ~」という雰囲気を作る)

(2)アメリカの話で、起業家の3人に1人はディスレクシアですが、
一方、読み書きできない囚人の40%がディスレクシアとの統計もあるそうです。
昨今の、テロ組織に入ってしまう先進国の若者にも、
ディスレクシアゆえに学校で疎外感を感じて…というケースがあると思います。
(起業家と犯罪者をセットで示す)

(3)私の育児の目標は、うちの子を納税者にすることです。

(4)合理的配慮というのは、分かりやすい訳語ではないですが、
要は、合理的とは「先生方や学校側にとって、無理のない範囲」という意味です。

(5)こんな自由な私立で合理的配慮などという言葉を出すのは、
大学入試で合理的配慮が受けられる可能性があるからです。
特にこの子たちが入試を迎える2020年には、センター試験も大きく変わります。
(合理的配慮=子がまっとうな進路に進める可能性アップ
=学校にとってもwin-win、とアピール)

◆パワポの内容:


ディスレクシアとは、知的には問題なく、学習の機会が与えられているにもかかわらず、読み書き能力だけが低いことを言います。「読み書きのLD(学習障害)」です。
欧米では人口の10%がそうだというのが通説です。
数年前に、文科相が小中学校の先生に対し「あなたのクラスには学習障害の子はいますか」と問う形で行った調査では、日本の小中学生の6.5%が学習障害という結果が出ました。
しかし、英語が始まる中学になるまで分からないケースもあるため、実際にはもっと多いと言われています。
40人学級なら、クラスに4人が学習障害ということになります。

人口の10人に1人がディスレクシアで、起業家の3人に1人がディスレクシアと、アメリカではよく言われます。
20世紀の主な発明はほぼすべて、ディスレクシアの人によるものと言っても過言ではありません。
その一方で、アメリカでは犯罪者に読み書きできない人が多く、その4割がディスレクシアという統計もあるそうです。
最近の欧米のテロにおいても、ホームグロウンテロリスト(移民の子がテロリストになること)は読み書き能力が低いことが明らかになっています。
学校で疎外された経験から、社会や国に敵意を抱くようになるのは、想像にかたくありません。
こうした人たちのなかにも、ディスレクシアは少なくないはずです。
そこで欧米では、国の安全保障のためにも、ディスレクシアにも読み書きを教える取り組みが進んでいます。

文科省が発表した、合理的配慮に関する指針です。
出典:
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1364725.htm
合理的配慮は、来年度から施行される「障害者差別解消法」で提唱される概念です。
これは、国連の障害者権利条約にあわせて制定されたもので、学校における合理的配慮の不提供の禁止が、公立学校では法的義務、私立学校では努力目標になるそうです。

合理的配慮は、「必ずこれをしなければならない」というものはなく、個別的かつ柔軟に、また学校側にとって無理のない範囲で行うものだと書かれています。

全文は→
合理的配慮の具体例です。
これらはあくまで例であり、必ずこれをしなければならないということではないようです。
ただし、これに類する配慮を、本人と先生方との話し合いのうえ、お願いできればと思います。
上にあるように、入試でも合理的配慮が求められるようになります。



これからは、入試でも合理的配慮が求められるようになります。センター試験ではすでに、配慮申請をすれば試験時間の1.3倍の延長や別室受験が認められます。
こうした配慮を大学入試で申請する場合に備え、在学中に合理的配慮を受けてきたという実績をぜひとも頂きたいのです。


合理的配慮の例として、アメリカのNASAが作っている教材の例を示します。
NASAでは中学理科の教材を作っており、その中でディスレクシアへの配慮として、上のようなことを行っているそうです。
状況は異なりますが、日本の学校でできる配慮の例として、参考にできる部分があるかと思います。





どうぞご自由に改変してお使い下さい。


繰り返しになりますが、当ブログともじこは、使用に伴う責任は負いません。
成功を祈ります!

2016-01-02

2015年に書いたアクセスの多かった記事+その後

あけましておめでとうございます。
昨年も当ブログに多くの方にお越し頂き、ありがとうございました。
こんなつたない場所でもそれなりに色々ありましたが、
ここに来て下さる方と建設的な議論ができたことが、とてもありがたいです。

昨年は結局のところ、記事が大幅に減ってしまいました。
何をどう書くのが良いのか、ちょっと迷いの時期に入っているかもしれません。
コメントにお返しする文章力すら時々欠けておりまして…どうかお見逃しを。

リアルでのディスレクシア活動は、さらに盛んに行っています。
今年もいくつかのディスレクシア的プロジェクトを予定しています。
数年越しのものもあり、今年こそは形にしたいです。

何より今年は新年度から、LDの生徒をめぐる法律が大きく変わります。
合理的配慮を学校に訴えていくことが、親的には大きなテーマになりそうです。

今年も当ブログがディスレクシアの有意義な話ができる場になったら嬉しいです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。


昨年書いた記事でアクセス数が多かったもの、Top 3と番外です。

第1位
村上春樹、LDを告白!
昨年書いた記事で一番アクセス数が多いのはこれでした。意外や意外。
村上春樹がノーベル賞受賞スピーチで「僕はディスレクシアです」と告白し、
全世界(日本の学校教師含む)にディスレクシアの認知が一気に進む
・・・のが私の夢です(笑)

第2位
プログレスでディスレクシアに英語を教える(1)プログレスのディスレクシア的長所
ミッション系進学校を中心に使われている「プログレス」という教科書は
音声が充実しているので、ディスレクシアに向いている、という内容。

子はその後もゆっくりですが、プログレスで英語の勉強を続けています。
いずれもじこ塾を開業したときは、プログレスで教えたいです(笑)

第3位
LD学会にて:道村式漢字カードの長所、ジョリーの浸透度
記事よりもコメントがすごいことになりました。
(当ブログの昨年の傾向でしたが。ありがとうございます)

そのなかで、私が立てたディスレクシアの仮説:

●ディスレクシアは、音と文字の結びつきに問題を抱えている。
 この点は全ディスレクシアに共通である。

●ディスレクシアは、読むのは「視読
(文字を音に変換せず、文字から直接意味を想起する読み方)
聞くのは「言語の相対音感
(「あ」という単独の音を聞いて「あ」と特定できない[言語の絶対音感がない]
他の音とのコントラストによってことばの音を把握している)
を優先的に用いている。

●ディスレクシアは次の2つのタイプに分けることができる。
1)漢字に問題のないディスレクシア。
このタイプは、相対音感把握力よりも視読力に多く頼っている
(これには、視読力がぶっちぎりに高い場合から、
相対音感力よりもましという程度までが含まれるでしょう)

2)漢字から問題が出るディスレクシア。
このタイプは、視読力よりも相対音感把握力に多く頼っている
(これには、相対音感力が圧倒的に高い場合から、
視読力よりもましという程度までが含まれるでしょう)

●1)のうち、視読力がぶっちぎりに高い人は、隠れディスレクシアになる。

●視読力、相対音感把握力の絶対的な高さ低さと、
両者の「頼りがい」の差によって、ディスレクシアの出方が異なる。

けっこういい線行っている気がするのですが、どうでしょう・・・。
今年はこの説をさらに検証していきたいです。

番外
ディスレクシアは英語構文・文法よりも英単語が苦手らしい
2014年9月の記事なのですが、
2015年に入って「ディスレクシア 英単語」で検索すると上位に出るようになり
アクセス数が増えた記事です。

この記事の主人公、浪人生コスモ君の個別指導の軌跡はこちら→

ディスレクシアにとって英単語は、本当に覚えにくいようです。
ディスレクシア的には、単語は言葉の単位として少々小さすぎる
ディスレクシア的には単語は文脈から取り出すことで意味を特定できることも、
コスモ君合格後に改めて知りました。
単語だけ見せて意味を問うような確認テストは、課してはいけなかったのです。
反省。

コスモ君は大学でオーケストラに入り、毎日楽しくやっているようです。
大学には発達支援室があり、定期的に相談に行き、
授業ではサポートを受けているようです。
中学でも高校でも受けられなかったものをついに・・・

先日、彼が楽器を演奏するところを初めて見ることができました。
その様子は水を得た魚というか、野原に放たれた犬と言いますか(笑)
ひょうひょうとしているのは同じですが、自由で生き生きとしていて、
読み書きする姿とは、非常~に大きなギャップがありました。

「1年前の、よれよれになりながら過去問を読んでいた彼に
『大丈夫、第一志望は…だけど、ちゃんと良いようになるから』
と教えてあげたい」と思うと、音楽とあいまって感無量でした(ノД`)
打ち込めるものがあるディスレクシアは強い、
それに好きなように取り組める環境を用意する(たどりつく)のが大事だと
改めて感じた夜でした。


2015-12-28

漢検5級合格まであと38点/教師のエンパシー

いろんなお返事が遅れておりまして申し訳ありません。
年の瀬、みなさまいかがお過ごしですか。

子は2学期の成績もさんざんでした。特にノート提出が酷評されています。
どうやら、学校にディスレクシアのことを訴えるべき時が来たようです。
台本作りに時間をとられそうな冬休みです。

☆  ☆  ☆

10月に受験した漢検5級(小6相当)の結果が返ってきました。
家庭教師君とゆるく対策してきましたが、力及ばずでした・・・

「合格まであと38点です」

大問別正解率はこんな感じ:

「読み」だけは満点なのですが、「書き」が…

やはり苦手は「書き取り」と、
1つの漢字に複数の読み方がある」ことを問う問題(音と訓)
同じ読み方をする複数の漢字」(同じ読みの漢字)です。

こうした問題が苦手なのは、英語での苦労の仕方を考えると想定範囲内です。
英語でも、同じ綴りに複数の読み方がある点には、激しく混乱しています。

語彙力を問う問題(「四字熟語」「対義語・類義語」)の正答率も低いです。
本人は「自分は語彙力がある」と言っていますが( ̄0 ̄。
これは、文脈のない状態で語彙だけを取り出されても答えられないのと、
読書をしないせいで、抽象語の語彙力が年齢並みより少し低いのでしょう。

~ ~ ~

小学校時代から、進歩(?)した部分もあります。
中1の漢字約100個を、4回×2ずつ書くという冬休みの宿題:


時間があるときは、横で道村式漢字カードの方法で部品を言ってやるのですが、
たいていは、一人で手本を見て書いています(→進歩!)
そんなことも、小学校の頃はできませんでした…。

たくさん書けば疲れるのも相変わらずですが、
小学校の頃より持久力がつきました。これも進歩でしょう。

何より、「どのみち覚えられないけど、宿題だから割り切って書く」
という妥協が、できるようになりました(苦笑)


小3の頃の字。「反対」がいつのまにか「反村」になる
☆  ☆  ☆

小学校のディスレクシア漢字学習について、入ってきた情報を書いておきます。

漢字九九
当ブログ一押しの道村式漢字カードでは(でも)覚えられない子がいると
かねてから情報が寄せられていました。
どうやら、ストーリーを使うと記憶しやすい子というのがいて
そのような子たちには、道村式では対処しきれないようです
(道村先生ご本人は、ストーリーのストックを大量に持っていて、
それを道村式カードに口頭で加えていくようなのですが)

漢字一つひとつ成り立ちをストーリー仕立てにした教材としては
「漢字九九」というものがあるようです。
アマゾンでは旧版がユーズドで売られており、
現在は別支援の漢字教材」という名前で学研のサイトで販売しているようです。

漢字を覚えるのにストーリーが必要というお子さんには、効果があるとのこと。
1~6年までそろっています。
お値段がちょっと張りますが・・・


「読み書きが苦手な子どもへの〈漢字〉支援ワーク」
iPad用アプリが出たようです→
小1~3のディスレクシアには、きっと役に立ちます


☆  ☆  ☆

最近、日本ディスレクシア協会の研究会に出ています
(当ブログの左下にリンクがあります。漢字九九は、この研究会で聞きました)
そこで、通級指導の先生による、心打たれる事例報告を聞きました。

ディスレクシアの男子小学生に、多感覚式で漢字を入れるということで、
竹ひごで漢字を作ったり(しなり具合と折れ具合がちょうど良いとのこと)、
料理好きなので、特に覚えられない漢字はクッキーにして焼いたとのこと。
ものすごく時間も手間もかかりますが、定着率も意欲も上がったそうです。

いい話(T T)~。とはいえ、これは
「ディスレクシアは漢字をクッキーにすると良い」という話ではない
と思ってます。

この発表を聞いているだけでも、この先生からは
「それがだめならこれはどうだ?」という〈引き出しを多くする努力〉、
「一緒にこの大変な山を登っていこう」という〈寄り添おうとする努力〉が
ひしひしと感じられました。
力のある教師が、歩けない生徒のところまで下りて、
あらゆる装備と励ましを使って、一緒に一歩ずつ山を登って行くような。
こういう姿勢を「エンパシー」と言うのでしょう。
クッキーの話は、エンパシーのあるディスレクシア指導の事例だと思います。

この子どもは大きくなったら料理人になりたいそうなのですが、
5年もしたら、クッキーで作った漢字の多くを忘れてしまうかもしれない。
料理人になる頃には、「焼型」も「衛生」も「冷蔵庫」も書けなくなっているかもしれません。

でもきっと、「小学校の頃、自分のためにここまでしてくれた先生がいた」
という記憶が彼の中にずっと残って、
彼の料理修業の道を支えるような気がします。
こういう記憶は、成長期の人にとって、とても大事なものだと思います。

そういう記憶と比べたら、「冷蔵庫」という字を正確に書くなんて小さなこと…
という姿勢が、書き取りを課す教師の側には欲しいものです。

一方、この子どもに対しては、
「漢字はディスレクシアにとって終わりがない山道だけど、
その山道があったからエンパシーのある大人に出会えて、ほんとによかったね」
などと、逆説的なことを考えたりしました。

エンパシーのある教師。これが私の2016年のテーマのようです。

2015-12-08

第3回単語テスト/英検はディスレクシアの子に自信をつけさせるのに有効である

抜き打ち単語テストの結果。


pとqが逆
本人は「わかってても、書くのは無理」と思っています。

たしかに、口頭で問う形式なら、もっと取れたでしょう。

しかし、そもそも単語テストという形式がディスレクシアには厳しいようです。
ディスレクシアにとって、日→英の単語テストには何重もの困難があるようです。

1. "単語"は、ディスレクシア的には意味単位として細かすぎる

前にコメントで高校生の方から指摘があった通りです→

単語は、単体というより
動詞+目的語(ask a question)、
形容詞+名詞(a quiet room)、
動詞+前置詞句(walk in the park)
などのような、少し大きなかたまりで覚えているようで、
単語1つ(askだけ、inだけ)を問うて、その意味を想起させるのは
難しいことのようです。
「そう、あれ・・・あれだよ・・・」的な状況が続きます。

教えると「そうそう!それ。分かってたんだよ」と言うので、
見ようによってはお調子者と言うか、
「なら自分で正解を言いなよ」と言いたくなります。
きっと学校ではそう見えているに違いありません。危険だ(- -;)


単語を「V+O」や「形+名」のかたまりで覚える単語帳としては、
「英単語ピーナツ」シリーズという大定番がすでにあります。
中学生で使えるかは未知数ですが・・・



2. 具体物より、抽象概念を表す語のほうが覚えづらい。

イメージしづらい語は覚えづらいということのようです。
alwaysやsometimesはなかなか覚えづらく、
arrive at the airportやwait for the busは覚えやすいようです。
きっと「空港到着」「バス待ち」の絵が頭の中に浮かんでいるのでしょう。
(こうして書いてみても、日本語なら1語で言えることが、
英語では単語が細かく分かれています)


3. 英単語を音読すること(デコーディング)の困難について。

私は、英語は音にできないと解読不能だと思っています。
仮に間違った発音でも、ある語を見たら常に同じ音を頭の中で鳴らせないと
英語は読めません。
この「字を見て音を想起する」ことを、専門用語でデコーディングと言います。
de-codingとは「暗号を解読する」という意味です。

#というか、
#各種研究では「読む=頭の中で音を鳴らす」ことだと当然視されていますが
#漢字は必ずしもそうでもありません。
#漢字は「頭の中で音にしなくても意味が分かる境地」があり得るのです。
#だからこそ「英語は音にしないと意味がわからない。この点が日本語と違う」
#ことを改めて確認する必要があるようです。
#そして、ディスレクシアで上の境地を極めることで漢字を読んでいると、
#中1ショックが激しく出てしまうようです。

話を戻すと、ディスレクシア的には、英語というのは
文字を見て頭の中で音を鳴らすことから逃げられない点で(も)
日本語よりはるかにやっかいな言語です。

ただし。
ディスレクシアは、ある単語を見て、苦労して音にできた瞬間に、
「ああ、あれね」という感じで、同時にすとんと意味も分かります。

ディスレクシアの子が英語を読むときは、
とつとつだとしても、驚くほど正しい発音で単語を読みます。
非ディスレクシアはかわいそうなほど、ことごとく間違った発音で単語を覚えているケースもあるのとは対照的です。

ディスレクシアにとっては、正しく読める語だけが意味と結びつくと言えます。

なので、ディスレクシア英語教育では、
音読が英語力強化トレーニングとして、非常に大事になってくると思います。

誰かに横についてもらい、
正しく読めているか確認してもらいながら読むのが良いと思います。



4. 英単語を書くこと(エンコーディング)の最強な困難について。

さて、そうして正しく英文や英語が読めるようになっても、
それを英語の文字に書き起こすのは、
ディスレクシアには、本当に、ほんっと~~に、大変なことです。
(音を文字にすることを、encoding(暗号化)と言います)

上の単語テストには、エンコーディングの苦労の跡が多々あると言えます;;




子が漢字に苦労していた時代は、
「漢字ってディスレクシアにとってなんたる負担(怒)」
と私も思っていました。

でも、漢字は一つひとつの字にもパーツにも、意味があるという点で、
ディスレクシア的には、英語よりはましな文字とさえ言えます。

英語は、26の文字それ自体に意味はなく、音としても頼りなく
(日本語の「っ」「ゃ」みたいなものです)、
また、読み方に例外が多々存在します
(英単語の30%は規則から外れていると言われます。
中1単語に至っては70%が規則から外れているでしょう)。
音と文字の結びつけが困難なディスレクシアという人種にとって、
とりわけ難度の高い言語です。

ならば、せめて、そんな鬼畜な言語を文字先行で学ばせることだけは、
ディスレクシアの子には避けないといけません。
やはり、ディスレクシア英語学習は聞く→言う→読む→書く
の順であるべきでしょう。

☆  ☆  ☆

しかし、これだけ英語に苦労しているにもかかわらず、
子は、自分は英語では落ちこぼれていない、
学校のやり方と今は合わないだけと思っています( ̄0 ̄。
どうやら英検5級に合格したことが、自信となっているようです。

英検はディスレクシアの子に自信をつけさせるのに有効だということは、
中一ショックを一足先に克服された方から教えていただきました
(さるお方さま、この場を借りて御礼申し上げます)
広汎性発達障害の診断を受けているそのお子さんは、中一ショックを受けて
さっそくジョリーをアプリで試したところ、とても性に合い、
1学期の期末でV字回復を成し遂げたとのこと。
特に「トリッキーワード」(不規則な綴り)という表現がぴたっとはまったそうです。
(ちなみにこの方、ジョリー歴はアプリだけだそうです)

その後、中1の秋に英検5級、続いて4級に合格し、
今では「自分は英語はできる」と自信を持って取り組んでいるとのことでした。

英検は、リスニングの比重が大きく、かつ選択式で記述がないので、
ディスレクシアでも合格しやすい。
英検に合格すれば、学校の先生も一目置くし、本人にも非常に自信になる。
だから、ディスレクシアが英検を利用しない手はない・・・
と教えて頂きました。

いい話だ~(´Д`)と思う反面、
「アルファベットが書けるようになるのに1年以上かかったうちのやつが
英検を自信材料に使うなんて無理でしょう・・・」
と、この話を伺った時は思いました。

しかし、リスニングが満点なら、筆記は5割以下でも合格できるのが英検です。
はたして、さるお方の予言は的中し、子はリスニングはほぼ満点で合格。
そのことは学校の先生の子への態度を変えたようで
「最近、先生が授業中にやたらこっちを見てくるんだよ」と言っています。
そして、そのことが大いに励みとなっているようです。

そんなこんなの期末1週間前、格闘は続きます・・・

2015-11-28

大人ディスレクシアのチェックテスト[ベータ版]

隠れディスレクシア」で当ブログではおなじみのエイデ博士から、
「大人用のディスレクシア・チェックテストのベータ版を作ったので、
試してほしい」とのニュースレターが来ました。

両博士は今年の夏、このチェックテストの元になる大規模なネット調査を行い
7000人近くのディスレクシアや非ディスレクシアの回答を得て、
それをもとに以下の項目に絞り込んだようです。

「和訳して、日本のディスレクシアやその周囲の人にも回答してもらうこともできますよ?!
と、先方に聞いてみたところ、
「ありがとう、日本語が読めないので、今はまだいいわ。
でも近いうちにお願いするかも」と言われました。
(#これを機に3月にお預かりした質問を転送することにも成功!(遅い!!)
#いましばらくお待ち下さい!!)


とりあえず、「大人ディスレクシアのチェックテスト、ベータ版」
と題して訳してみました。
全部で44項目あります。
何点ならディスレクシアかは、これから決めるようなので、明記できませんが、
以下に「非常にあてはまる」なら、ディスレクシア度が高いのでしょう。

昨夜、「ディスレクシアのチェックテスト」に
素晴らしいコメント→を下さった方は、
驚くほど、下と同じ内容を語られていると思います。
[#コメントへのお返事2件、少々お待ち下さい]

~ ~ ~ ~

この調査の目的は、大人ディスレクシアを判別する簡単で手軽なチェックテストを作成することにあります。このチェックテストが従来の大人用ディスレクシア・チェックテストと異なるのは、大人ディスレクシアの苦手な部分と得意な部分を洗い出す質問項目にあります。これまでの研究で、大人ディスレクシアの判別に役立つことが明らかになったものです。

18歳以上の方のためのチェックテストです。
・これはベータ版です。この結果をもとに、さらに質問項目を絞り込む予定です。
・回答に必要な時間は15分以下です。

1. 声に出して読むのは難しい。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


2. 本を1ページ読むのに、必要以上に時間がかかってしまう。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


3. 整理整頓や、時間の管理を、難しく感じる。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


4. 英語を始めてこの方、スペリングはずっと苦手だった。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


5. 申込書などに記入するのは、混乱するし難しい。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


6. 自分の言いたいことを探し出すのが、難しいことが多い。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


7. アルファベット順/50音順に何かを並べたり、アルファベット順/50音順に並んだものから何かを見つけ出したりするのは難しい。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


8. 読むのは簡単だし、速く読める。
ものによっては、とても速く読むことができるし、簡単に読める。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


9. 職場や学校でうまくやるには、工夫をしたり、ITの力を借りたり、各種対応を受けないといけないことが多い。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


10. 自分の考えを、書いて整理・表現するのは、難しいことが多い。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


11. 九九を覚えるのは難しかった。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


12. 新しい単語、長い単語、見慣れない単語を読むのは難しい。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


13. 領収書を書こうとすると、よく書き間違う。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


14. 読む時、字面が似ている単語(catcotspotstopなど)を見間違う。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


15. 読む時、「どこを読んでいるか分からなくなる」「単語や行を飛ばす」ことがよくある。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


16. 長い単語を言おうとする時、「音の順番を正しく言う」のによく苦労する(例:「とうもろこし」が「とうもころし」になる)。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


17. 読む時は、段落のはじめから読み直さないと、意味が分からないことがよくある。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


18. 右と左が分からなくなることが、よくある。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


19. 電話でメモをとる時、間違えることがよくある。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


20. 言おうとしているのとは違う言葉を、ついうっかり言ってしまうことがよくある。または、ものの名前を間違って言ってしまうことがよくある(「あつい」と言うつもりで「さむい」と言うなど)
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


21. 電話をかけるとき、番号を間違って押してしまうことがよくある。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


22. いくつもの指示を、一度にまとめてされると、混乱してしまうことが多い。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


23. 人の名前をなかなか思い出せないことが、よくある。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


24.  頭の中に、何かのイメージを立体で描くことができる。そのイメージを、頭の中で自由にいじったり、いろんな角度から眺めたりできる。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


25. 何かの機械の中を頭の中でイメージできるし、その機械がはたらく仕組みもイメージできる。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


26. 家具やプラモデルなどを組み立てる時、自分はマニュアルは読まなくても大丈夫。説明の絵だけ見れば、どのように組み立てればいいかが分かる。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


27. 字で説明されるより、絵、図、流れ図で説明される方が分かりやすい。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


28. 青写真を"読む"のが非常に得意だ。(=図面をもとに、立体としての構造を頭の中にイメージするのが、非常に得意だ。)
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


29. ある問題があって、それをどう解決したらいいかを考えている時、頭の中で言葉はどちらかというと使っていない。(=視覚的なイメージや、視覚以外の感覚のイメージや、動きなどで考えている。)
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


30. 何かがない/抜けているのを、見抜くことがよくある。
非常にあてはまる あてはまる ややあてはまる あてはまらない


31. 細部(ディテール)を考えるより、全体像を把握する方が得意だ。
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32. 新しい分野の勉強をする時は、最初のうちは細かいことが気になって混乱する(「これはいったい重要なのか」と思ってしまう)。だが、ある所まで来ると、急にすべてが「かちっとはまる」ような感覚があり、全体像が見えるようになる。
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33. 何かを勉強する時は、最初はなかなか定着が進まないのだが、「なぜ自分はそれを勉強しなくてはいけないのか」が分かれば、覚えられるようになる。
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34. いろんなモノの、新しい用途(=本来の意図とは異なる使い方)を思いつくのが得意だ。
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35. 歴史上の出来事について考える時は、その出来事についての「言葉での説明」を思い出すというよりは、その出来事の「情景やイメージ」が見える。
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36. 「"木"や"車"とは何か、説明してほしい」と言われたら、まず木や車をたくさん思い浮かべるのが、自分のやり方。木や車の、言葉での抽象的な定義がいきなり頭の中に出てくることはない。
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37. 「学生時代に、暗記しようと必死に努力したこと」よりも、「たまたま経験したこと」の方が、よく覚えていることが多い気がする。
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38. 決まった形式にのっとった指導を受ける(=本を読む、講義を聞く、読んだり書いたりする宿題をする)よりも、実際に体験するほうが、自分にとってははるかに身につく。
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39. 何か問題を解決する時や、何かを決めたりしなければならない時、自分は論理立てて理詰めに考えるというよりも、「突然のひらめき・直観・予感」に頼るほうが多い。
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40. 周りから、「あなたの考え方は『線形的でない』(=順序立っていない、飛躍している)」とよく言われる。
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41. 「どうやってその答えにたどり着いたの?」と聞かれても、説明に困ることが多い。
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42. ・複雑やシステムを見るだけで、「それがどんな仕組みで動くのか」を、頭の中でシミュレーションする(または想像する)のが得意だ。
・「もし、そのシステムの条件や一部を変えたら、結果がどう変わるのか」をイメージするのが得意だ。
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43. 白昼夢(ぼうっとしている)時や、心が勝手にいろいろさまよっている時こそ、成果が出せる。
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44. 「自分が何を考えているか」を説明する時は、まずは自分が考えていることを言葉に"翻訳"しなければならない(=言葉にしようと思うまでは、あまり言葉では考えていない)。
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45. あなた自身について
確かにディスレクシアだ(正式な検査を受け、専門家からディスレクシアだと言われている)

おそらくディスレクシアだ(正式な検査を受けていないが、字以外の分野では能力があるのに、読み書きに限っては人並みにこなすのに人よりはるかに苦労したので、自分はディスレクシアだと思っている)

ディスレクシアかもしれない(ディスレクシアのいくつかの特徴にあてはまるが、正式に特定されたことはなく、自分がディスレクシアと言えるかどうか自信がない)

明らかに非ディスレクシア

項目の内容や訳について、ご意見があればお願いします~