on dyslexia

ディスレクシア
(読字障害、読み書き障害、失読症、難読症、学習障害、読み書きのLD)について、調べて分かったこと/実践したこと/英語から訳した文章をアップしています。

ディスレクシアとは:
- 
知能は普通だが、読み書きが苦手(誤字が多い、読み書きが遅い、読み間違いが多い)
- 独創的で、対人能力が高い。空間把握力、全体像や物事の関係性を把握する能力に長ける。
- 音と文字の脳内での結びつきが弱いことから起こるらしい
- 読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい
- 細かい聞き間違いがみられるが、音声情報の処理能力は高い
- エピソード記憶が得意。固有名詞などの細かい丸暗記は苦手
- 適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される
- 10人に1人程度いるというのが通説

当ブログは、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能である、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要--という立場です。


2016-06-16

【翻訳】ディスレクシアの子の音韻認識の育て方

homeschooling with dyslexia(ホームスクーリング・ウィズ・ディスレクシア)
というサイトの翻訳を呼びかけたところ、
音韻認識の教え方と、サイトワードの訳し方の記事を、
「まるはな」さんが訳して下さいました!
ありがとうございます!

音韻認識・・・先日横浜で行われた
「アジア太平洋ディスレクシア・フェスティバル」のシンポジウムでも、
「フォニックス以前の問題として、オトをとらえることのできない子がいる。
多感覚法もフォニックスも効果がない、音韻認識が弱い子たち。
日本ではディスレクシア英語指導法は皆目分かっていない、実態も分かっていない。
こうした音韻認識が弱い子たちへの指導法に至っては、まったく分からない」
と断言されていました。

個人的には、英語についてはざっくりした音韻認識を責めすぎずに、
"言葉の音楽"を重視して、どんどん先に進むべきだと思っていますが、
ことはそんなに簡単ではないのでしょう・・・?

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ディスレクシアの子への音韻認識の教え方
原文はこちら→

●音韻認識の教え方
ディスレクシアがあってもなくても
音韻認識を学ぶことは、読みの学習の基礎となる。

●音韻認識とは
言葉が小さな音の集まりであることの認識のみならず、
音をバラバラにしたり、入れ替えたりできることを意味する。

●音韻認識の重要性
〇音韻認識は読みの学習が成功するかどうかの指標になるもの
〇音を分割したり合成したりすることは、
文字を音にする能力や読んでいるものを理解する能力を高める。
〇また、フォニックスは音韻認識の上に成り立つ

話し言葉での音を理解できて、それを操作できるのならば、
書き言葉でも同じようにできる準備が整ったということだ。


●音韻認識を調べる
以下のようにして子供の音韻認識のレベルを調べることができる
①お手本の語と同じ音で終わる語のリストを作らせる
②例示した語を、初めの音、真ん中の音、終わりの音に分けさせる
③語の中にある音節の数を数えさせる

以上の3つのことが自信をもってできれば
フォニックスへの準備ができているということ。

●音韻認識を教えるヒント
ゲームのように楽しくやること
1日10分でいいので毎日やること
○子供が嫌がったらやめること
○ディスレクシアの傾向のある子はこの練習に時間がかかることがある。
1年かかることも珍しくない。
○音や語は、子供が聞く必要のある回数繰り返すこと
○折に触れて音で遊べる方法を探すこと

●音韻認識の教え方
○韻
音韻認識を教えるもっとも簡単な方法には、韻を踏む言葉を使うものがある。ゲームのように楽しくやること。子供が嫌だというサインを出したらやめて翌日にまた行うこと。毎日数分でびっくりするほど効果が上がる。

☆韻を聞く
例:「この言葉とこの言葉に同じ音があるね-」などと言って韻が出てくる本を読む。

☆韻を区別する
例:3つの言葉を言って、最後の音が同じでないものをあてる。

☆韻をふんでいる文を作ってみる。
例:「今言った言葉と同じ音で終わる言葉を言ってみて」
  「これから言う文が同じ音で終わるように言葉を足してみて」

○音の合成、分解
音に慣れたら、語の中の1つ1つの音を区別できるようになる。まず初めの音、終わりの音、真ん中の音、とすすむ。音を分解できるようになったら決まった音で始まる(終わる)
名詞に移る。

以下は初めの音についての例だが、終わりの音や、やや難しい真ん中の音にも応用できる。

☆音を認識する
同じ音で始まる語を3つ言う。子供にどんな音で始まっているかたずねてみる。

☆音を区別する
同じ音で始まる2つの語と違う音で始まる1語を言う。どれが仲間外れかたずねてみる。言葉を返してくるのが難しい場合は、初めの音を強調する。

☆音をつくる
例:「/f/で始まる言葉を言ってみて」

○音節の合成と分解
子供が1つ1つの音を意識できるようになったら、言葉を音の塊に分けたりくっつけたりすることに移る。

☆音節の合成
音節で区切った語を言って、それがどんな単語になるか答えさせる。

☆二つに区切った単語をくっつける
語を2つに分けて言い、それがどんな単語になるか答えさせる。

☆音素の合成
語を音素に分けて言い、それが全体でどんな単語になるか答えさせる。

※楽しくやるのを忘れずに。時々子供にも問題を出してもらおう。

○文の分解
短い文を言って、単語の数だけ手をたたく。見本を見せるとわかりやすくなる。

☆音節に分ける
音節ごとに手をたたく。

①見本を見せる
②お手本と同じ単語で同じようにやらせる
③こどもだけでやる

☆単語を前後に分ける
単語を前後2つのパートに分ける。
見本を見せて、子供が簡単にできるようになるまでいろいろな語で試す。

☆音素に分ける
単語を音素に分けて言わせ、いくつの音が聞こえたか子供にたずねてみる。

音韻認識を教えるのに参考にするとよい本: all about reading
(翻訳おわり)
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ところで音韻認識の弱い人と言えば、
私の父(75歳、引退した建築家)は音韻認識の弱いディスレクシアだと思います。

私がもの心ついた頃から、私の家族は
「父(ディスレクシア)の珍妙な受け答えに母(アスペ)がキレる」の繰り返しでした。
今は、うちの子に「おじいちゃんって天然だよね~」と言われています。

父の弱い音韻認識は、成長とともに多少は向上したのでしょうが、
25歳くらいをピークにごくゆるやかに低下を続けており、
自分が聞き間違いが異常に多いことを自覚して、いろんな戦略を立てる以外、
これといった解決策はない気がします。
(父はメモ魔、あとiPhoneで毎日何十枚と写真を撮る写真魔です)
上のようなレッスンは、父にはちょっと無理な気が。。
年齢的なものもあると思いますが、
次々と口頭で指示したところで、それを理解する様子が想像できません(汗)

ところで、異邦人として生きることは、
音韻認識の弱さを悟られずに生きる、有効な手段だと思います。
(父は、仕事人生の全部が海外、それも先進国での仕事はほとんどありません。
なので、珍妙な受け答えをしたとしても、
"外国人だからそんなもの"というスタンスでやってこれたのだと思います。)



メモ魔でディスレクシアな父(よく見ると「材」が「村」に(汗))
大人になって「書いて覚える派」になるディスレクシアは、驚くほど多いです

話がずれました。次の訳です。まるはなさん、引き続きありがとうございます!


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ディスレクシアの子へのサイトワードの教え方

原文:こちら→
                       
サイトワードとは、ルールで読めない、見て覚えることが必要な単語
 ディスレクシアの人は正しいやり方で読みを教わるのが良い。
 インターネットで探したが、ディスレクシアの人に効果的な教え方がほとんどなくてショックを受けた。
 以下は多感覚を用いた素晴らしい学習法の例である。 

ディスレクシアの子どもにサイトワードを教える方法
 この記事の後のほうに、私の子どものBen がどうやってサイトワードを覚えるのかをやって見せているビデオがある→Ben はこの方法を見つけるまで何週間やってもサイトワードが1つも覚えられなかった。このやり方を始めてから、彼はサイトワードを簡単に覚えるばかりでなく楽しく学ぶようになった。Dyslexia Training Institute の先生方に感謝。
 
やりかた
① 
サイトワードをフラッシュカードに書く。
子供に単語を読ませる。
わからない単語であれば読み方を教える。

鉛筆やペンのおしりでカードの文字をなぞりながら文字の名前を言う。
鉛筆やペンのおしりでアンダーラインを引きながら単語を読む。
これを2回繰り返す。

指を使ってテーブルに単語を書く。
2でやったのと同じように文字を書きながら文字の名前を言い、
単語の読みを言いながらアンダーラインを引く。
覚えそうになっていたら記憶をもとに書けるように、カードはひっくり返しておく。
これを2回繰り返す。

自分の手で反対側の腕をたたきながら、文字の名前を言う。
腕をなでおろしながら(左利きならなで上げながら)単語を言う。
(訳者注:ビデオを見るとよくわかります→

できるのであれば、ノートにその単語を書く。

単語を見て読むということが5~6回続けてできるようになるまで、練習する。
 

☆ビデオについて
文字を書くときは正しい書き順で書くのが理想的ですが、このビデオの中でBenは時々逆から書いたりしています。私たちは書き順について取り組んではいますが、サイトワード学習の中では書き順を直すことはしていません。

●サイトワード学習開始にあたって


できれば子供たちに勘で読む習慣をつけさせないため、習っていないサイトワードの出てこない教材を使ったほうが良い。

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サイトワードについては、どこで読んだか忘れましたが
フォニックス読みと発音通りの読みの両方を覚える」のは、
ディスレクシアには正しい方法だそうです。
(「ウェドネスダイと書いてウェンズデイ」など)
このことと、上の覚え方を併用すると、日本人学習者にとってはよさそうです。

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