私の仕事もひと段落したので、1日1.5時間の家庭学習を再開です。
神戸のセミナーを受けてパワーアップしました(笑)!
①百マス計算
本人の自信のある分野から。
眼球運動にもなるのではないかと信じて。
②ブレインジム「PACE」
ブレインジムとは、ディスレクシアの子の感覚統合を助けるという簡単なアクティビティ(軽い運動)です。
現在ブレインジム101受講中(私が)で、子供に試しています。
いずれ詳しく書きたいと思いますが、これは面白いかも!
表面に表れる「字の書けなさ」への対症療法にとどまらず、子供の認知に働きかけているような気がします。
③視写
今週からは、先日訳した「ディスレクシアのインスピレーション」。
「ママはこれを読んで感動したから、あんたにも読んでほしいの」と押し売り気味にスタートです。
場数のせいか、ブレインジムのせいかは分かりませんが、前よりも量が書けるようになりました。
④漢字の復習
1学期の漢字の復習。できないものはブロックで作ります。
視写もあって疲れているので、鉛筆で書くのは15漢字、ブロックで作るのは5漢字が限界。
交差の場所から作っていこうとします。 やはり線の密度や交わりを見ているようです。 |
⑤ブレインジム「∞」
∞の字を書きながら眼球運動。これが意外とできない。
これが出来るようになるころには、図形をとらえる/書く能力がアップすることを期待して。
⑥社会の宿題
自力で解くとあてずっぽうに答えを書いてしまいますが、 読み聞かせれば答えられます。 |
本人にとっていま一番難しい課題。
⑦音読
「はれときどきぶた」シリーズから。
興味のある内容なら音読もできます。
☆ ☆ ☆
試行錯誤を1年半ほど続け、いろんな人にいろんなことを教えてもらって、私はようやく、ディスレクシア児用学習プログラムとはどうあるべきかをつかみかけてきた気がします。
- 「字が苦手」の先を、注意深く観察すること。
単に「こんな字も書けないの?!」で止まるのはもちろん×ですが、「字が苦手なんだから字の練習をしようね」も、たぶん×です。
なぜ苦手なのか・・・どのように見えているのか。思い出すのがつらいのか。思い出せても手がそのように動かないのか。見る部分が弱いのか、聞く部分が弱いのか・・・を観察すること。
- 教え方の引き出しをたくさん持つこと。
ディスレクシアの苦手さは個人差が大きい。加えて、同じ人でも日によって調子が大きく違うし、進歩もする。
「ひとつの方法に決めてそれでおしまい」ではなく、常に観察し続け、それにあわせて新しい教え方を試す。
iPadアプリ学習法に落とし穴があるとしたら、この点にあります。
引き出しのひとつとしてiPadを使うのは効果的でしょうが、「これさえやればディスレクシアを克服」のような魔法のアプリはないのです。
- 得意(だと本人が思っている)能力を使って、苦手な能力にアプローチすること。
ディスレクシアの場合、発達に凹凸があるはずなので、凸の部分を使って凹にアプローチする。
うちの場合は、算数が得意だと自分で思っているので、百マス計算を使ってウォームアップをしてみました。漢字の書き取りばっかりだとへとへとになってしまいます。
- 目の前の子供の能力を信じること。
文科省教育で期待されているよりも一見、発達が遅く見えますが、発達が遅いのではなく発達の順番が違うという見方もできます。ディスレクシアの子には年齢相応または年齢以上の自意識があるため、できない自分に劣等感も屈辱感も感じています。ミスは怒らずにさりげなく直し(または、なぜそうしてしまったのかを議論し)、こまめにほめる。
- その問題を解くことの意義を教える。
ディスレクシアの子は「全体像」を知りたがります。この知識が全体にどうつながるか、この勉強が将来にどうつながるか、といったことを知ると安心して学べるようです。「いいからだまって覚えなさい」は最も学習効果を低めます。
iPadを与えるよりも大切なこと・・・
それは、その答案を書かせた心理状態に着目すること、生徒をよく見て半歩先の指摘をすること、常にポジティブに接し生徒が伸びることを疑わないこと、です。
予備校講師としては十分に知っていたつもりだったのに、実の子だからかディスレクシアだからか、そのことを忘れていました。
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