ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2016-04-04

ディスレクシアと左右盲(または「ディスレクシアは線形感覚が不足している」)追記

この記事は、このコメント→へのお返事です。

「ディスレクシアは、線形感覚(言葉が順番に並んでいるという感覚)が
多かれ少なかれ、一定のレベルで不足しているらしい」
という内容です。

☆  ☆  ☆

まずは私の左右盲なエピソードから。
もう1ヶ月以上前のことになりますが、わたくし、
右折禁止のところで右折して反則切符を切られました(泣き笑い)

「ここ右折禁止なんですよ。地元の人? 看板見えませんでしたか?
けっこう大きい看板が出ているので、次に通ったときに見て下さいね」

・・・ええ、気付いてました。これですよね。

あまりに悔しいので、再訪してきました(笑)

冷静に考えれば、自家用車は右折禁止だと分かるのですが…
「除く」と書かれるとわちゃわちゃして、根拠のない自信が(→ADHD)

・・・このように私は、時々左右が分からなくなります。
こういう性質を「左右盲」と言うらしいことは、
コメント欄で教えて頂きました→

地図も、一度しっかり見ておけば、頭の中にGPSが見える人ですが、
時々、東西や南北を逆に進んでしまいます。それもきれいに真逆で(汗)

私は、字は人並み以上に読める人のようですが、
ディスレクシアな子との共通点が、この「左右盲」らしいです。

☆  ☆  ☆

ディスレクシアと左右盲は、かなり深い関係があるようです

そう指摘する本の、内容を抜粋して紹介します。

Dehaene, S.(2008): Reading in the Brain: The New Science of How We Read
(直訳するとスタニスラス・ドゥアンヌ「読み方の新しい科学」)
和訳はないようです。誰か訳してくれ~

このなかで著者は
人間の視覚的記憶には、左右の区別が含まれていない」と言い、
例として、「この絵は正しいモナリザだろうか?」と問います:



・・・実は左右反転しています。
このように、視覚的な記憶からは左右が抜け落ちるらしいのですが、
動物においては、それがもっと進んでいるらしいのです。

動物は左右を区別しない。
左右反転したものを同じと見なすほうが、生存に適しているから。
左向きのライオンと右向きのライオンを別物と認識していたら、食べられてしまう」

「ヒトも動物と同様、対称性を認識する力を持って生まれてくる。
だが、発達の過程でこれを「上書き(un-learn)」することで、
やがて左右を異なるものとして認識するようになる。
この力が線形感覚につながり、読字の前提となる。」

言い換えれば、
動物は左右盲であり、人間も生まれたときは左右盲だが、
成長とともに左右盲の能力を失い、
かわって、線形感覚(左から右に流れる、順番の感覚)を獲得する。
それによって、字が読めるようになる。
ということです。

著者によれば
「対称性を認識する力は、読み能力にとって邪魔
つまり「左右盲があると、読み能力に悪影響が出る」。
で、ディスレクシアの原因のひとつに、この左右盲があると言うのです(!!)

そして、過剰な対称性=「左右盲が上書きされなかったこと」
が原因の、英語ネイティブのディスレクシアの例を紹介しています。

その方は、字、語、語順、すべてのレベルでが欠落しているそうです。
字は鏡文字、時々右から左に書く、語もsawがwasになったりする、
そして語順も、SVOがOVSになる(I play tennisがtennis play Iになる)
らしいのです・・・!

☆  ☆  ☆

言語というのは線形的なものです。
英語の場合は、
「e」という文字ひとつとっても、
左からはじめて右に進み、上に曲がって反時計回りにほぼ一周し…と、
どのような順番/向きに線を引いていくかが重要です。
語も、アルファベットが所定の順番に並ぶことで、初めてオトになります。

そして、文レベルでも、英語は語順が非常に重要です。
文の一番最初に来る名詞が主語、つまり「~が/~は」の意味になり、
次に動詞が来て、その次に来る名詞は必ず「~を/~に」の意味になります。
「~を/~に」以外の意味でつなぎたい場合は、必ず前置詞を使います。
(↑ディスレクシアな中学生には、こう説明すると腑に落ちるようです)




「ディスレクシアの原因に線形感覚の不足(左右盲)がある」ということは、
日本語に置き換えると、何を意味するのでしょうか。考えられるのは・・・

1) 鏡文字を書く。
字のレベルでの左右盲。
ディスレクシアの典型的症状?と言われます。
が、実は、大人になるとけっこう減るようです。

2)助詞が苦手。
助詞は語と語のつなぎ目です。この部分が苦手なようです。
「これまで助詞は無視してきました」と語る大人ディスレクシアに、
私はけっこう多く遭遇してきました。
いわく、助詞は「オトに対して意味が小さすぎるから」だそうです。

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追記:この点について、指摘を受けましたので、貼っておきます。
うーむ、確かに「オトに対して意味が大きすぎる」のような気も。
だんだん分からなくなってきた・・・

# 助詞は「オトに対して意味が小さすぎるから」について(日本語)
 私は逆だと思います。「音に対して意味が大きすぎるから」です。
例えば4種類の絵から正解を選ぶ問題。「おまわりさんが泥棒を追いかける。」これは簡単。
「泥棒がおまわりさんを追いかける。」「おまわりさんを泥棒が追いかける。」「お巡りさんが泥棒に追いかけられる。」これはどうでしょうか。(4種類だったのは、〜を持って、など長文だったので)
この問題は、「音→言葉」に弱い失語の人では、間違えやすいと言われている。 「が」、「に」を判断しないといけないから。
「が」、「に」を聞き取れるかが重要なのです。
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3)文と文の「つなぎ言葉」が苦手。
「しかし」「だから」など、文と文をつなぐ言葉が苦手なケースが多いようです。
ただ、この部分は、教えれば「ああ、そういうこと!」と腑に落ちるようです。
また、「しかし」が入るべき場所に「しかし」を入れないで話してしまう人も、
空所問題で「しかし」を選ぶことは、わりとできるようです。

4)作文が苦手。ものごとを順を追って述べられない。
概念を、他人に伝わりやすい順番で並べていくのが苦手。
主語がなく、述語だけで話すので、何の話をしているのか分からない。
話が飛躍する・・・などの症状がみられます。
うちの子はこの問題がかなり大きいです。

☆  ☆  ☆

ここで私自身の経験を申しますと…
実はわたくし、25歳の頃(人生で一番読めなくなり、失語症というかすべての言葉が同時に出てきたがるので混乱が激しかった時期)に、「英語のつなぎ言葉(however)などに注目すると書き手の言いたいことってこんなにもよく分かるんだ!」と感動し、それがテーマの問題集まで書きました(あえてリンクは貼りません)。
この問題集は出講先の予備校の講師仲間からボロクソに言われ、某巨大掲示板では悪口のスレッドも立ち(泣)、かなり傷つきましたが、いまでは高校の教科書にも、そのとき私が使った用語がパクられています(笑)。

このとき何が分かったかというと・・・
「つなぎ言葉」をめぐる評価は、
「そこを教えてもらえると本当にありがたい!」という人たちと、
「そんなことは言うまでもなく当然。わざわざ教えるほうがおかしい」
という人たちに、二分されるということです。

私(字が非常に読める左右盲)の実感では、
つなぎ言葉への意識は、線形感覚を保つために非常に役に立っています。
なので、ディスレクシア英語学習では、
「つなぎ言葉」を意識させるような指摘が有用だと感じています。

そして、ディスレクシアな人の困り具合をはかるときに、
視読(文字を、オトにしないで直接意味を知ること)、
言語音の相対音感(オトを文字に落とし込むのに困難を覚えること)
に加え、この左右盲の3点の絶対的・相対的な強さを観察すると、
いろいろアドバイスできる…ような気がしています。

ご意見求む!

2016-03-28

「もじこ塾からのお知らせ」のページを作りました。

もじこ塾関連イベントを告知するページを、試しに分けてみました。

パソコンからご覧の方は、左に「もじこ塾からのお知らせ」というリンクが表示されていますので、そちらをクリックしてお進み下さい。

スマホからご覧の方は、こちらをご覧下さい→
(スマホからご覧の方のために、もう少しわかりやすいリンクを作る予定です)
タイトルの下、「ホーム」をクリックすると、「もじこ塾からのお知らせ」へのリンクが表示されますので、そちらをクリックしてお進み下さい。

2016-03-24

ディスレクシアというよりアーレンシンドロームだと分かった方のお話

もじこ塾春期講習、絶賛開講中です。

こんなに教えていて楽しい授業があっていいかしら…
というくらい、ディスレクシア(個別)英語指導は楽しい!!
生徒にとっても楽しいことを、祈るばかりです。
つくづく、LDというのはlearning difference(学び方の違い)だと感じています。

確かに、答案の点数や字は、控えめに言ってよれよれですし
(↑みなさん、テストの答案を持って来て下さっています)
学校という現実の中では、いいとこなしなのかもしれませんが。
でも、ほとんどの子が自分だけの"好きなこと"
…陸上、新たな創作ジャンルでの表現活動、車、プログラミング、料理、演劇…
を持っていて、それに対する斬新なアプローチは聞いてみると本当に面白く、
一度それを聞いてしまうと、前置詞がどうだ、スペルミスがどうだなんて、
実にちっちゃいことに見えます(苦笑)

気を取り直して、"好きなこと"の存在が前提で改めて英語の教材を前にすると、
お互い、「つらいけど頑張ろう」という気になり、
そうすると生徒の中から隠れていた何か(一番近い言葉で言うと「意欲」)が出てきます。
どば~っと出る子、じわじわ出る子、ちらっと出す子、いろいろですが。
その何かを感じながら、この英語というつらい山登りを伴走するのが最高に楽しい!!

「答案とはディスレクシアにとって、実力をまったく発揮できないフィールド。
だがこれからの時代、他のフィールドはたくさんある」
「そもそも人間の能力は本当に多彩で面白いのに、
5教科という分類はそのほとんどをすくいとれていない。
そのことを切実に表しているのがディスレクシアな生徒達」
という見え方もしてきます。。

☆  ☆  ☆

受講が終了した生徒のお母様から、ご連絡を頂きました。
ディスレクシアと思っていたお子さんが、実はアーレンだったという話です。
どなたかの役に立てればという思いから、書いて頂きました。ありがとうございますm(_ _)m

アーレンについての過去記事はこちら:

ブルーライトをカットするメガネがディスレクシアに効果あり?


~~~~


先日は春期講習お世話になりました。親子共々貴重な一日となりました。おそらくこの日が子の転機となるのでは、そう思えるほどです。

講習開始後ほんの20分話をしただけで「この子はアーレンではないか」 と指摘され、講習終了後紹介されたメガネ屋さんに直行。検査の結果斜視と軽い近視乱視があるものの、斜視はトレーニングにより十分改善可能とのこと。方法も教えて頂きました。それと、20色ほどのサンプルの中から見えやすい色を見つけ、それで本を見ると驚くほどはっきりと見えるのだそう。まさにもじこ先生の見立て通り、アーレンシンドロームでした!

お店の方に「なぜディスレクシアと思っていたのか」と尋ねられ、WISK-IVの検査で処理速度が他と比べて20以上離れていたためにそう判断されたのだろうと答えると、アーレン用のメガネをかけてもう一度検査すれば、全く異なる結果が出る可能性が高いと言われ、驚きでしばらく声も出ないほどでした。

振り返れば

・外出する時はつばのある帽子を目深にかぶっていた(自分に自信が持てないからかなと思っていました)
・部屋はいつもカーテンをかけている
・学校から帰るとすぐに寝る(一日中本とノートと黒板見ているわけですから疲れますね)
・字の多いワークをやるとすぐに疲れて寝る

等々日光の光線や紙の照りが眩しくて起きていた行動だったんだなとやっと分かりました。

メガネは2週間後に届く予定ですが、メガネをかけてみてどう生活が変わるのか非常に楽しみであります

メガネ屋さん曰く、実はアーレンだったという人が多いこと、日本はおろか世界中でも未だ研究段階で解明されないことは多いがけっこう存在し、海外からもメガネを求めてやって来る方もいるのだということ等、教えて頂きました。

もじこ塾に行ったからこそ見えてきた、子が本当に困っていたこと、そこにやっと辿り着きました。もじこ先生には、感謝を通り越して余りあるものがあります。
この場をお借りして御礼申し上げると共に、これは話さずにはいられないと思い、投稿した次第です。皆様のお役に立てれば幸いです。 

~~~~~

ほんとによかったです~~。
開口一番、「ブルーライトカットのメガネのことを教えて下さり、ありがとうございました。お陰様でよく見えるようになりました」から始まった方でした。

忘れないうちに、わたくしが感じた「この子は普通のディスレクシアとはちょっと違うのではないか?」な要素を書いておきます:

・部屋の蛍光灯を指して「まぶしい」
・「簡単な漢字よりも、込み入った漢字のほうが覚えにくい」
(「機」の最後のテンが見えないと怒っていました。
個人的には、いわゆる普通の?ディスレクシアだと、単純かつ左右非対称の漢字のほうが混乱するような気がします[味、世など])
・「字を見て音が思い出せない」「字を見てつい別の音が出てしまう」という読み方ではなく、「字をじっと見ているとつらい」という読み方をしている
・英語のブレンディングにまったく困難を感じていない。
・日本語を15行ほど読んだら、両方の目頭を押して目の疲れをとっている
・ブレインジムのレイジーエイト(∞の字を空書きしながら目で追う)をすると、追いきれない(目の筋肉が固まっているらしい)
・「幼稚園の頃から、太陽がまぶしくて外遊びが嫌いだった。幼稚園の集合写真を見て『みんな、どうして目をこんなに開けられるのか?』と思った。その後もずっと外遊びはまぶしいから嫌いだった。」

2016-03-18

もじこ塾の指導方針

いろんなことをお待たせしている皆様、申し訳ありません。

もじこ塾の開講が数日後に迫っています。
その前に「もじこ塾の指導方針」を述べておきたいと思ってきました。

ところで、さる日曜日、村上加代子先生にお声がけ頂き、
「読み書き困難を抱える中・高・浪人生の英語指導で気付いたこと」
と題してお話させていただきました。
身分不相応な場であることは重々承知でしたが、
生徒が私の背中を押している!!と自らを叱咤激励して前へ。
終わってみれば、出来はともかく、この時期に話しておいて本当によかったです。

このときの発表内容が「もじこ塾の指導方針」と言えるものなので、
少々粗いですが、その時のパワポから抜粋して少し手を加え
取り急ぎの「指導方針」といたします。読みにくくて申し訳ありません。

~~~~

もじこ塾が考えるに・・・

◆ディスレクシアの大学受験生が苦労すること
行動面に問題がないことを前提に
1.単語が覚えられない(特に抽象的なもの、形容詞・副詞)
2.前置詞など、小さな単語を間違える
3.スペルミスが多い
4.小さな読み間違いからくる大幅減点
5.論理が飛躍している
6.時間内に解き終わらない
7.字がきたない
8.調子の波が人一倍大きい

以上を踏まえ、
もじこ塾はディスレクシア英語指導において以下を重視します・・・

0. モチベーションに働きかけること。 全体像・将来像を常に意識した言葉がけ
→ディスレクシアはモチベーションがとにかく重要な人種。
「なぜ英語を勉強するのか?
「これが読めるようになったらどんな自分になれるか?
を何かと意識させる。

そこから逆算すれば、
ある時期には誤字をさらっと流すなど、
省いてよい指導とおさえるべき指導が見えてくる。

ほめることも非常に大事。ほめることで頑張れるスパイラルに入る。
このスパイラルの第一歩は、教師のポジティブな働きかけから始まる。


1.多感覚式であること
→年齢が上がるほど、英語学習は受身的になりがちですが、
ディスレクシアにとっては、多感覚は最後まで、とても重要。
新しい学習事項は「聞く」→「言う」→「読む」→「書く」の順で。


2.「大」から「小」へ常に俯瞰させることを意識する
→ディスレクシアは、次のステップに進んだときに、前の内容が腑に落ちる人種。
「ある程度できたら、どんどん次に進む」が良い。

また、字より語、語より文、文より文章がありがたい。
なので、フォニックスもスピーディーに一周するのがよさそう。


3.主体的な演習を中心に
→「自分が主体的に参加している」という実感が必要。
×ただ聞くだけの講義
×全体像を示さないまま丸暗記をさせる
×書く宿題を課し、真っ赤にして返す
×「いいから黙ってやれ」
◎解く様子を目の前で確認する
11で議論してから書かせる
※もじこ塾では、特に高校生とは、議論を重視します。 


4.すべてのルールを明示すること(でも抽象的になりすぎず)
→1つは、フォニックスが有効だということ。
英語の文字をどう読むかを明示することが、ディスレクシアには不可欠。

→もう一つは、「構文」をしっかり教えるということ。
伊藤和夫を頂点する予備校の英語教育が、得意としてきたことです。

ディスレクシアは、文法・構文の知識を使って単語や音韻の意味を思い出すので
構文・文法知識をしっかりさせることが重要。
それに、文法は単語と比べて、ディスレクシアには覚えやすい。

#これが中1から有効なのだと分かったのが、
#もじこ塾の開講に踏み切った直接のきっかけです。


5.教える側が、英語の体系(文法、歴史)を意識する
◎例外の存在にさらっと触れることで、体系を意識させる
◎意味が通る程度の間違いは許容して、先に進む
◎英語の歴史的知識
(ギリシャ・ラテン語由来の綴り、大母音推移、接尾辞・接頭辞の意味)
早い時期からトリビア的に教える
◎論理展開、テンプレートとなる表現を教える


6.正しい音韻認識は最後にできればOKとする。リズムを重視する
→中1であってもそう。さりげなく直して先に進む。
(ただし、この部分の正確さが、正しいスペリングに直接影響する)
→ディスレクシアは音韻の障害であり、英語の音に関するそれ以外の単位は大丈夫。


7.エピソード記憶を活用する
→物語、ごろあわせなど。
可能なら、雑談もうまく使って単語暗記などにつなげる。  


8.読字ができれば読解はたやすい
→「bdが区別できない子に、もっと難しいことができるはずがない」
と思ってはいけない。
読字を強化する場面と、読解力をほめる場面の両方を入れる。


9. 地道な反復あるのみ
→反復練習には、教師が必要なだけ付き合う。
音読にしても書くにしても、教師が横で見ているくらいが効果的。


10.音声をできる限り活用する
→付属音声があれば必ず使う。
暗記は、スマホに録音した自分の音読を反復再生する、など。


11.逐語訳を要求しすぎない
→大学受験までは、英単語/英文の映像が浮かんでいるようならOKとする。
正確すぎる和訳を要求しない。


12.安心して間違えられる授業に
→特性へのさりげない言及と共感
(その際、ディスレクシアという言葉は特に使わない)
笑いのある授業に。


13.学習方略を自分で言語化させる
→「自分の学習方法を自分で見つける」感覚が大事。


14. 通常とは異なる成長曲線を描く
→調子の波が激しい一方、急にものすごくできるようになることも。
教師が待つ度量が大切。

~~~~

もじこ塾春期講習は、キャンセルは出ず、数日後にスタートします。
お申し込み下さった方には、お目にかかれるのを楽しみにしています。

受付終了後にお問い合わせ下さった方々、今回は申し訳ありません。
今後のことは未定です。
決まり次第(4月以降)、ここで発表しますので、またのぞきにいらして下さい。

13日の発表の場についても報告したいし、告知したいことも…
近日中に書きます!

2016-02-12

【募集】もじこ塾が春期講習を始めます。

16/02/20 追記
たくさんのお問い合わせ、ありがとうございました。
満席となりましたので、募集を終了します。


予想以上の反響を頂き、ありがとうございます。
ディスレクシアの生徒のための英語の春期講習を、以下の通り行います。
受講をご検討の方は、mojiko222アットgmail.comまで「資料請求します」というメールをお送り下さい。折り返しメールで詳しい案内をお知らせします。
  • 科目 :英語
    • 合間に少し日本語の読み書きを確認します。
  • 対象 :新中1~大学受験生で、英語が著しく苦手な生徒
    • 読み書きに困難を抱えている生徒が対象です。(ただし学習障害の診断を受けている必要はありません。)
    • 小学生の場合、80分も英語を読むことに耐えられないと思いますので、今回は対象外にいたします。あしからずご了承下さい。
    • 1学期中に、保護者を対象に、家庭でできる英語対策を教える場を設けたいと思っています。
  • 回数80分×4回
    • 1日~4日間にわたって受講可能とします。
    • 「80分×4日」「160分×2日」「320分×1日」などが可能です(ただし、字を読むのはとても疲れるため、できれば「80分×4日」をお勧めします)。
  • 期間 :3/22~4/6のうち火~金、11時~17時
  • 場所 :東京、麹町~半蔵門エリア。正確な場所は資料にて
    • 東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」徒歩2分
    • 東京メトロ有楽町線「麹町駅」徒歩3分
    • JR中央線「四ッ谷駅」徒歩10分
    • 新幹線東京駅のホームから約30分
  • 内容 :完全個別指導
    • 様子を見ながら指導内容を変えていく、完全なオーダーメイド授業です。
    • 中一ショック対策から大学受験指導まで対応します。
    • ご希望の教材があれば、それを使うことも可能です。
  • 募集開始:2/19(金)正午より終了しました。
詳細な場所、受講料、空き状況、講師プロフィールをご覧になりたい方は、お気軽に資料請求をどうぞ。mojiko222アットgmail.com


~~~~~~~

ディスレクシア英語塾を開くことは、もじこの長年の目標でしたが、もう4~5年先になるだろうと思っていました。

私は予備校で英語を教えて20年近くになります。また、ディスレクシアの生徒が予備校に来た時に、そうだと意識して接するようになって5年目に入ります。
こうした子たちには、普通とはちょっと違うアプローチが有用であり、どんなアプローチが有用かもかなり分かってきたつもりです。
ただ、担当する講座の関係上、私は予備校では、進学校の高2以上しか見ることができません。彼ら彼女ら(進学校のディスレクシアな受験生)が大変な努力の末に難関大を受験できるレベルまでたどりついたことはよく分かりましたが、中高時代に具体的にどのような英語歴をたどってそこまで来たかは、まだよく見えないでいました。
進学校以外も含めたディスレクシア中高生の変化を、中1から高3まで見届けるまでは、「もじこ塾」は無理だろうと考えていました。

背中を押してくれたのは、今年に入って出会った新しい生徒です。
詳しくはここでは省きますが、中一ショック対策として当ブログでもたびたび公開してきた教授法に、日本の受験英語で培われてきた良い部分を組み合わせることで、ディスレクシアにも英語は入ることが分かったのです。
その生徒がへろへろになりながらも、全身でI want to read!! と伝えてきて、このやり方で良いらしいと確信を深めました。
そして、3~4回目の指導中、この生徒から「どうしてわかるんですか?」と聞かれたとき、僭越ながら、もじこ塾開設へのお墨付きをもらった気がしました。

私は、早くから英語を勉強して国際人に(以下略)といった昨今の英語熱は、控えめに言って好きではありません。
でも、ディスレクシアだからといって現代日本において英語を諦めるのは、あまりに理不尽だろうと思っています。
字が苦手だけど読めるようになりたい、そんな意欲的な生徒の力になれれば幸いです。
興味のある方、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。お待ちしています。



2016-02-09

【予告】もじこ塾が春期講習を行います。

緊急告知。
もじこ塾が春期講習を行います。

  • 科目 :英語
  • 対象 :新中1~大学受験生
  • 期間 :中学・高校の春休み期間の平日
  • 場所 :東京、麹町~半蔵門エリア
  • 講座数:80分×4回を、1日~4日で受講可能
  • 内容 :完全個別指導、オーダーメイド授業。中一ショック対策から大学受験指導まで

詳細は近日中に発表します!

2016-01-16

学校に合理的配慮をお願いするための資料[案]

子の中学に合理的配慮をお願いしてきました!
いや~授業よりも緊張しました~(笑)。
でも、原稿を作り、練習して臨んだかいあって、
ディスレクシアとは何かを、まずまずきちんと説明できた気がします。
私も、衝動にまかせて発言し撃沈していた頃(→ADHD)より成長しました(笑)

どなたかの参考になるかもと思い、以下の内容のパワポを置いておきます

(firestorageのリンクが開きます)

(google driveのリンクが開きます)


同じ内容を、ブログの本文にも貼ってあります。

◆内容は以下の3部構成です:
・ディスレクシアとは何か(このブログの上に書いてある内容を改変)
・合理的配慮に関する法律の条文(コピペ)
・アメリカでの合理的配慮の例(NASAの教材の翻訳)

どうぞ自由に改変してお使い下さい。たたき台になると思います。
ただし、当ブログともじこは、使用に伴う責任は負いません。

法律の部分は、逐一読み上げる必要はないと思います。
こういうものを根拠にしているぞというハッタリになろうかと。

◆このほか、WISCの結果と、
子のこれまでの経緯と現状を原稿にして持っていきました。

◆具体的なお願い内容は、合理的配慮の精神に照らすと
「特性を踏まえた上で、これから少しずつ先生方と本人で相談して、
互いに一番良い方法を探っていけるとありがたいです。
家庭でもできる限りサポートします」
と言うにとどまるような気がします。
具体的に何をしてほしいとは、ほとんど言っていません。

◆言って響いた気がした言葉は以下の通りです。
ブログに来る方から教えてもらったことがほんとに多いです。
ありがとうございます!!

(1)ディスレクシアは、まだまだ日本では知られていません。
(「先生方が知らないのは当たり前ですよ~」という雰囲気を作る)

(2)アメリカの話で、起業家の3人に1人はディスレクシアですが、
一方、読み書きできない囚人の40%がディスレクシアとの統計もあるそうです。
昨今の、テロ組織に入ってしまう先進国の若者にも、
ディスレクシアゆえに学校で疎外感を感じて…というケースがあると思います。
(起業家と犯罪者をセットで示す)

(3)私の育児の目標は、うちの子を納税者にすることです。

(4)合理的配慮というのは、分かりやすい訳語ではないですが、
要は、合理的とは「先生方や学校側にとって、無理のない範囲」という意味です。

(5)こんな自由な私立で合理的配慮などという言葉を出すのは、
大学入試で合理的配慮が受けられる可能性があるからです。
特にこの子たちが入試を迎える2020年には、センター試験も大きく変わります。
(合理的配慮=子がまっとうな進路に進める可能性アップ
=学校にとってもwin-win、とアピール)

◆パワポの内容:


ディスレクシアとは、知的には問題なく、学習の機会が与えられているにもかかわらず、読み書き能力だけが低いことを言います。「読み書きのLD(学習障害)」です。
欧米では人口の10%がそうだというのが通説です。
数年前に、文科相が小中学校の先生に対し「あなたのクラスには学習障害の子はいますか」と問う形で行った調査では、日本の小中学生の6.5%が学習障害という結果が出ました。
しかし、英語が始まる中学になるまで分からないケースもあるため、実際にはもっと多いと言われています。
40人学級なら、クラスに4人が学習障害ということになります。

人口の10人に1人がディスレクシアで、起業家の3人に1人がディスレクシアと、アメリカではよく言われます。
20世紀の主な発明はほぼすべて、ディスレクシアの人によるものと言っても過言ではありません。
その一方で、アメリカでは犯罪者に読み書きできない人が多く、その4割がディスレクシアという統計もあるそうです。
最近の欧米のテロにおいても、ホームグロウンテロリスト(移民の子がテロリストになること)は読み書き能力が低いことが明らかになっています。
学校で疎外された経験から、社会や国に敵意を抱くようになるのは、想像にかたくありません。
こうした人たちのなかにも、ディスレクシアは少なくないはずです。
そこで欧米では、国の安全保障のためにも、ディスレクシアにも読み書きを教える取り組みが進んでいます。

文科省が発表した、合理的配慮に関する指針です。
出典:
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1364725.htm
合理的配慮は、来年度から施行される「障害者差別解消法」で提唱される概念です。
これは、国連の障害者権利条約にあわせて制定されたもので、学校における合理的配慮の不提供の禁止が、公立学校では法的義務、私立学校では努力目標になるそうです。

合理的配慮は、「必ずこれをしなければならない」というものはなく、個別的かつ柔軟に、また学校側にとって無理のない範囲で行うものだと書かれています。

全文は→
合理的配慮の具体例です。
これらはあくまで例であり、必ずこれをしなければならないということではないようです。
ただし、これに類する配慮を、本人と先生方との話し合いのうえ、お願いできればと思います。
上にあるように、入試でも合理的配慮が求められるようになります。



これからは、入試でも合理的配慮が求められるようになります。センター試験ではすでに、配慮申請をすれば試験時間の1.3倍の延長や別室受験が認められます。
こうした配慮を大学入試で申請する場合に備え、在学中に合理的配慮を受けてきたという実績をぜひとも頂きたいのです。


合理的配慮の例として、アメリカのNASAが作っている教材の例を示します。
NASAでは中学理科の教材を作っており、その中でディスレクシアへの配慮として、上のようなことを行っているそうです。
状況は異なりますが、日本の学校でできる配慮の例として、参考にできる部分があるかと思います。





どうぞご自由に改変してお使い下さい。


繰り返しになりますが、当ブログともじこは、使用に伴う責任は負いません。
成功を祈ります!