直接子供にジョリーを教える様子を、見学することができました!
Yamatalk Englishさま、このような企画をほんとうにありがとうございます!
私が仕事で教えている生徒は大学受験生なので、
非ディスレクシア児童が英語を学ぶ様子を見るのは、今日が初めてでした。
ディスレクシアとはかなり違う・・・とても勉強になりました。
本日のセミナーに参加した子は未就学児が中心で、
そこに小5男子(うちの子)も、途中から混ぜていただきました。
①物語を読む、オトを教える
テキストは、←この本の教室用巨大バージョンを使っていました。
巨大というだけで引き込まれます。幼児にとっては等身大です。
この物語を日本語で話して聞かせ、
そのなかにletter soundを織り交ぜて、
さりげなくオトを教えてしまう山下先生。
例えば
「ヘビがあいさつしてるよ。でもちょっと恥ずかしがりやさんだから、sssとしか言えないんだって」というふうに。
日本語で教えているのですが、英語の音は正しく入れる、
その手腕にまず感動しました。
②セグメンティング
/s/というオトを教えたら、次に単語を言って聞かせ、
どこに/s/が入っているか言ってもらいます。
「snakeは最初、nestは中に、/s/の音があるね!」というふうに。
いわゆる「セグメンティング」ですね。
ディスレクシア的に、けっこう驚きました。
うちのやつは多分、これはそんなに簡単にはできません。
(初めての単語を読むときは、語や文全体の音のリズムをつかみ、
それから個々のオトへ、というような単語認識の仕方をしています)
しかし、年少さんで「nest」で/s/の音は2番目に来るよ!
jamで/a/の音は前にくっついてるよ!
とノリノリで即答していた子もいました。
ディスレクシアと非ディスレクシアではこうも違うのかと。。。
この差こそ、「ディスレクシアには音韻認識が欠けている」ということですね。
でもしかし、ジョリー歴半年だから言えます!
普通の子の何倍かの時間をかければ、
ディスレクシアでも「nestで/s/のオトは2番目に来る」と言えるようになると
(いま本人に来てもらい、できることを確認しました)
山下先生も「どこに/s/の音があるかを聞き分けられるようになるのが、
書けるようになるために、とっても重要なんです」
とおっしゃってましたが、ほんとその通りです。
ディスレクシアである子が、オトの聞き分けにかなり苦労していることが、その証拠です。
では、ディスレクシアの子は、
オトを聞き分けられるようになれば、書けるようになるのでしょうか・・・?
そこはまだ、私には分かりません。
③文字を書く
山下先生は次にすぐ、文字を”書くこと”に移ります。
大きく空書き、小さく空書き、両手書きをしてから、
何人かに前に出てきてもらい、ホワイトボードに書いてもらっていました。
もちろん書けたら目一杯ほめます。
「読める・書けるのは楽しい!」という感情を、山下先生は巧みに引き出していきます。
書くことについては、
ディスレクシアと非ディスレクシアの違いがさらに多いと感じました。
うちの子は、かなり真面目にジョリーに取り組んでいると思いますが、
それでも、まだ鉛筆で文字は書きたがりません。
空書きはしています。
でも、最初のうちは、aなどに含まれる○(ループ)を円に書くのも難しく、
妙に縦長のものになっていました(斜め線がつらそうです)。
そろそろ鉛筆で字を書くことに移行しようかなと思うのですが、
タイミングが難しいです。
文字を書くのは難しいので、マグネットを使っています。 this iz a penはフォニックス綴りしてます。 |
対照的に、非ディスレクシアの子たちは、「書く!書く!!」とノリノリでした。
未就学児でも、大喜びでsやaを書いていました。
そういえば、知らない字が書けるようになるのは、大きな喜びだよね・・・
日々ディスレクシアの子だけを見ていると、忘れがちなことです。
でも。ディスレクシアであっても、
書けるようになるのは、非ディスレクシアと同じように嬉しいはず。
字が書ける喜びを前面に出す余裕はないとしても・・・
と信じたいです。
④ブレンディング
最後に、s・a・tのブレンディング指導のお手本も見ることができました。
s・a・tをだんだんくっつけ気味に言っていき(まさにブレンド)、誘導気味にsatと言わせていました。
これも、非ディスレクシアの未就学児はあっという間にブレンディングができていて、
ディスレクシアとの違いを感じさせました。
うちの場合、ブレンディングはかなり苦労しています。
でも、繰り返しになりますが、もう一度言いましょう。。
普通の子の何倍かの時間をかければ、
ディスレクシアでもブレンディングは少しずつできるようになると。
☆ ☆ ☆
子は、付属の本を一冊読み上げて(半分は暗誦して)、
山下先生にジョリー学習歴半年の成果を聞いて頂きました。
ゆっくりながら、文字を見て音を思い出すこともでき、
また、山下先生の前で「f・l・a・p」とブレンディングをしていました。
帰宅後、「緊張したよ~」と申してましたが、
母親以外の人の前でブレンディングが出来たことに、
シンセティック・フォニックス(ジョリー)の正しさを再確認できました!
今日感じたことのまとめ:
・非ディスレクシアにジョリーで教えると、かなりあっという間に文字と音の対応を覚える。
(1回15分、週1回で定着するとのこと)
・ディスレクシアだと、この何倍かの反復が必要。
(1回15分を何度も何度も復習して)
・非ディスレクシア、ディスレクシアとも、ジョリーで教えると、正確な発音で読める。
・授業のほとんどを日本語で行っても、英語の音も文字も正しく入る。
・非ディスレクシア/ディスレクシアの両方にとって、非常にスモールステップであり、かつポジティブ。「これを積み上げていけば、確かに未知の単語に遭遇しても、自力で発音できるだろうな」と予測できる。
・ブレンディングや空書きに困難を覚える時点で、ディスレクシアかも?と思ってその子を眺めることができるかもしれない。
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jolly phonics を教えていただきありがとうございます。
返信削除塾で英語を教えています。生徒は全員普通学級に通っておられるのですが、約半数がLD, ADHD のグレーゾーンのお子さんのようです。ディスレクシアと思われるの中1の子に英語を教えるにあたってどうすればいいか悩んでいました。小学校に上がる前から他の英語教室に通っていて、phonics もひととおりやってはいるけど読み書きが非常に困難なお子さんです。jolly なら何とかなるかもしれないと思いました。
ご連絡ありがとうございます。フォニックスもアナリティックとシンセティックと2派あり、ディスレクシアだとシンセティック・フォニックスが適しているようです。そのなかでもメジャーなのがジョリーです。
削除すでにフォニックスを済ませているお子さんなら、アクションを使うことで知識の定着が進むだろうと推測します。機会があればぜひ成果をご報告下さい!