ディスレクシア専用英語塾「もじこ塾」のブログです。 ●ディスレクシアとは:知能は普通だが、読み書きが苦手(読み間違いが多い、読むのが遅い、書き間違いが多い、読むと疲れやすい)という脳の特性 ●全体像の把握、物事の関係性・ストーリーの把握、空間把握、ifを考えるシミュレーション能力に長ける ●読み書きの困難は、日本語より英語に出やすい ●適切に対処すれば、読みの問題は表面上は克服される ●10人に1人程度いるというのが通説 ●家族性とされるが、ディスレクシアの表れ方は個人差が大きい もじこ塾は、ディスレクシアはこれからの社会に不可欠な才能、でも日々の学習では普通と違うアプローチが必要、という立場です。

2015-07-23

名古屋オフ会、無事に開催されました

7/22、当ブログ初のオフ会を、名古屋で開催しました。
参加者は、愛知県内はもちろん、京都や神戸からにも及び
話は尽きることがありませんでした。
お越し下さった皆様、ありがとうございました!

参加者の方へ、リンクのご紹介です:
   正高信男教授→
   トマティス→
   下村文科相が息子のディスレクシアを語っている記事2本→

☆  ☆  ☆

どうでもいい話が続くことが1分たりともない濃厚な会でしたが、
そのなかでも印象的だったのは、、

・中京圏の病院や支援施設の話
(こういう情報交換ができるのは、オフ会ならではですね)

・家系のこと
(子のディスレクシアに気付いたのをきっかけに、はじめて上の子や家族の不思議な言動がディスレクシア的だと気付いた、など)

・ディスレクシア的認知
(「あつい」時につい「さむい」と言ってしまう。「あつい」と「さむい」が脳の似た引き出しに入っているからなのかも?→それで突っ込まれるのがイヤなので何も言わなくなる→そういう言動は「嘘つき」と言われたり、「あのときああ言った/言わない」という言い争いにつながったりする(T T))

・不登校+LD発覚→なぜかフランス語に出会い熱中する→背水の陣でスイス短期留学→学校生活の楽しさを人生で初めて味わう→留学生活をより楽しむために英語を必死で頑張り、大いに満足して帰国した・・・というお話
(この話は、LDにとって語学学習はモチベーションがすべてだということ、
外国の空気を吸わせて「世界にはほんとにいろんな人がいる」と体感させるのは、ディスレクシアには非常に有益だということ、
外国語学習というのは「目の前になぜかフランス語があり、それに没頭することで現状を忘れることができた」「それを使ってサバイバルすることで、(将来のことはわからないけど)とにかく今の自分は救われた」…そんな力を持つものであり、それと比べたら「将来の仕事に役立つかも」なんてどうでもよいと、改めて知りました。(ノД`)

キーワード:
体感、モチベーション、居場所、読みの戦略、家系


☆  ☆  ☆

オフ会では、英語学習法という面でも、いくつかのヒントを頂きました。
26日に話す内容に、加える予定です。
(26日のセミナー→は、あと2~3名ご参加いただけます)

道村先生から、励ましの言葉を頂きました→
当日はガン細胞と戦う先生の思いも頂きながら、頑張ります!
先生の早期復活を、日々念じております(~~)

2015-06-19

7/26(日)、東京都心でディスレクシア英語学習法のセミナーを行います!!

お越し下さった皆様、有意義な時間をありがとうございました。
今後少しずつ、当日の様子や頂いたフィードバックへのお返事をアップしていく予定です。

2番目の告知。

ジョリーの伝道師、山下桂世子先生とともに、
ディスレクシア向け英語学習法のセミナーを行います。

ディスレクシア英語教育の第一歩(ジョリーフォニックス)から、
もじこの専門であるところの大学受験指導までを視野に入れて、
いつ・どのような教え方なら、
ディスレクシアでも英語の読み書きができるようになるか
現時点で二人が知っていることを、全部お教えするセミナーです。

会場東京・銀座
遠方のかたにとって少しでも分かりやすいよう、
東京駅から徒歩でアクセスできる場所です。

対象者には、ディスレクシアに教えている人(親、塾や学校の先生)
を想定していますが、
自分にはディスレクシア的英語学習が必要なんだという自覚があるのであれば、
高校生やそれ以外の方の参加も歓迎します。
また、「今はディスレクシアの生徒を受けもってはいないが、
ディスレクシア英語教育に関心がある」という方も歓迎します。


いろんな流れに後押しされて、このような運びとなりました。
もじこ塾(?!)主催の初めてのセミナーとなるかもしれません。

ディスレクシアにとっても、非ディスレクシアの人にとっても、
「ディスレクシアだと、普通の子とはこんなところが違うのか!」
「ディスレクシアの子の英語の勉強は、こうすればいいのか」
という指針が少しでも得られる会にしたいです。

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読み書きに困難をもつ子の英語学習法
ジョリーフォニックスとその先

読み書きのLD(学習困難)を抱える子供には、通常とは異なる学習アプローチが必要です。
LDに非常に高い効果のある「ジョリーフォニックス」を使った英語学習法、
そしてジョリーの”次”は何をすべきか、徹底伝授するセミナーを行います!

中学に入ってすぐ、英語学習の第一歩で、大きくつまずく子がいます。「アルファベットが覚えられない」「スペリングがめちゃくちゃ」「bとdをいつまでたっても間違う」。本人さえも戸惑いながら、大変な苦労を強いられている場合が少なくありません。

中1ショック」とも言えるこのような読み書きの困難は、LD(学習困難)のひとつである「ディスレクシア」によるものです。

LDが小学生の頃に表れる子もいます。「何十回と書いても漢字が覚えられない」「字形がとれない」「鏡文字を書く」「誤字脱字が多い」…
こうした困難を示す子は、中学に備えて英語学習を進めておくべきです。なぜなら、日本語と英語の仕組みの違いから、読み書きの困難は日本語より英語の方がはるかに強く出るからです。


LDの子は、通常とは異なる学習アプローチをとることで、英語の読み書きができるようになります!

その ”通常とは異なる” LDの英語学習法について、初歩~大学受験レベルまでを扱うセミナーを行います。

講師は、ジョリーフォニックス公式トレーナーでLD児に英語の初歩を教えてきた実績をもつ山下桂世子先生と、大学受験業界に長年たずさわりディスレクシアを持つ生徒の受験指導も手がけてきた[もじこ]。LD児は英語学習になぜ困難を抱えるか、英語の第一歩としてLDに高い効果のある「ジョリーフォニックス」とは何か、教材の使い方、そしてLDのための高校・大学受験に向けた学習方法を取り上げます。

多くの方のご参加をお待ちしています。

★セミナー概要★
日時:2015年7月26日(日) 10:00~16:30 (開場9:30)

会場:中小企業会館 8階C会議室
            東京都中央区銀座2-10-18
    (最寄り駅:東京メトロ銀座線 銀座駅、JR東京駅など)
            会場までのアクセスはこちら→

参加費:6000円 当日、受付でお支払い下さい。

対象者:LDの小中学生に教える保護者・教師、および関心のある方

申込方法:資料準備の都合上、事前申し込みをお願いします。
こちらのフォームからお願いします。
→フォームからの受付は終了しました。以下のメールアドレスに直接お問い合わせ下さい。
または、mojiko222アットgmail.comに氏名・メールアドレス・立場(ディスレクシアの親・教師など)・懇親会への出欠をお知らせ下さい。折り返しご連絡します。

プログラム(予定):
10:00~10:15   ごあいさつ                           
10:15~12:30   読み書き困難とは何か/ジョリーフォニックスとは何か/
       LDの子のための、ジョリーフォニックスを使った英語学習法
12:30~13:30 昼食
13:30~15:00 LDの子のための、ジョリーの「次」の英語学習法
15:10~16:30   質疑応答、まとめ

※終了後、近くで懇親会を予定しています。お時間のある方はぜひご参加下さい。


質問、お問い合わせは
mojiko222アットgmail.com
まで、お気軽にどうぞ。

多くの方にお目にかかれることを願っています!

2015-06-18

7/22(水)、名古屋でオフ会を行います!

【7/21追記】
ご参加のみなさま、明日お目にかかれるのを楽しみにしています!


今週はこれから2件、告知を行います!まずは…

きたる7月22日(水)、当ブログ初のオフ会を、
名古屋で行います!!

昼から、私が東京に帰れる程度の時間まで、
名古屋らしいお店(?!)で、延々語り続ける予定です。

開始も解散もゆる~く設定してあります。

ご都合の良い時間に来て、お好きな時間に帰って頂いてOKです。

お店選びは、当ブログに大変多くのコメントを下さっている、
笠野紺さん(愛知県在住)にお願いしています。
名古屋駅からアクセスしやすい場所になる予定です。

近隣地域にお住まいでこれをお読みの、ディスレクシア本人や親の方、
どのくらいいるか見当がつきませんが、この機会にぜひお話ししませんか!!

参加ご希望の方は、
mojiko222アットgmail.com
まで、7/15までにお知らせ下さい。
場所等の詳細は人数を見て決めて、参加される方にお知らせします。

皆様からのご連絡をお待ちしています!

2015-06-16

ディスレクシア小学生用教材、一挙紹介!

小3~4のディスレクシア児の親御さんにご来訪頂いたのを機に、
小学校時代にうちで使っていた教材と、
読者の方から教えて頂いた教材で、うちはタイミングが合わないなどして使わなかったのですが、お勧めできる教材を、まとめました。


こちらもあわせてご覧下さい→

基本の多感覚教材

①ホワイトボード


大きいとたくさん書ける点が良く、
小さければ「これ1つ埋めたらおしまい」と言えるのが良いです。

紙よりも大きく書ける、間違いが残らない、などの長所があります。


②バランスボール
暗記するときは、これに乗ってびよんびよんしながら。
体性感覚が整うので覚えやすくなるらしいです。
夫に邪魔と言われても、これは譲れない(笑)

気分を変えて椅子がわりにすることも…

③スマホ
自分の朗読(や、親子が交互に朗読したもの)をスマホで録画し、
再生したものを聞きながらくり返して言ってもらいます。
自分が言ったことを自分で聞くのは、記憶定着にとても効果があります。



◆実際に使った教材
読み書きが苦手な子どもへの<つまづき>支援ワーク
小学生でディスレクシアだと分かったのなら、
何年生であっても一読の価値があると思います。
前に書いた記事もどうぞ→ 




道村式漢字カード



視写
視写は、非常に効果がありますが
書いた字を音読してもらって完結するので、
なかなかハードルが高い…と受験が終わった今になって思います

視写に使った教材。「朝5分ドリル」
視写に使ったノート「天声人語ノート」




コメント欄で言われて思い出しました!
ドラえもんシリーズのことわざ辞典や四字熟語辞典は
家庭教師君が買ってきてくれました。
楽しく覚えられ、説明もしっかりしていて、お勧めです

ちびまる子ちゃんシリーズも使いました。
こちらも同じくおすすめ


クッシュボールと言うそうです。
2つ用意して、30まで数えながら交互にキャッチボール。
左右の感覚を養ったり、勉強前の儀式として





算数と理科がなくてすみません。。
算数は家庭教師君と市販の問題集をいろいろやりましたが、
私のほうができないのでお勧めできる自信がなく(苦笑)、
理科は6年間、実験教室に行かせてました。


◆読者の方からお勧め頂いた教材

※お勧め頂いた方のお名前を失念してしまったものもあるので、
以下ではお名前は特にご紹介しませんが、
この場をお借りして、改めて情報に感謝です!


・道村式カードがいまいち効果がない人のために

当ブログには、「道村式カードはうちにはあわなかった」という報告も寄せられています。
そういった方から教えて頂いた教材を紹介します。
漢字の意味ストーリーがあると覚えやすい子には、以下のほうが向いているようです。

『歌って書ける小学漢字1006』

中はこんな感じです

白川静『常用字解』
1つ1つの漢字の語源が説明されています。
どんな漢字でも、古代中国にさかのぼる意味が書かれているので、ストーリーが作れます。

著者は漢字学の大権威、白川静。
常用漢字が音読みで引けます。
うちの場合、この本は中学に入った今のほうがピンと来そうな気がします


『調べて覚える漢字辞典ドリル』
上の、より易しいバージョンと言えます




・指に装着する筆

墨運堂 直感文具 ゆび筆

大人ディスレクシアの方から
「これはきっとお子さんの役に立つ」と頂きました。
筆で書くって、やってみるとすごく身体を使いますね!

・日本地図のお風呂シール


ディスレクシアの子に地図の読み方を教えるを読んだ方から、こういうものがあると教えて頂きました。



『書字指導ワーク1』
うちの子の鉛筆の持ち方が変なのに気付いた方から、ご指南いただきました。
小学校1~2年が主な対象。字以前の運筆のためのワークブックです。
ブレインジムにとても似ています。
中はこんな感じ

2015-06-10

第2回英単語テスト/「授業を話す」/プリント管理方法求む

最近の取り組みを少し・・・

左ページは、みごとなフォニックス綴りというか、耳で覚えたことを書いてます


先週は、月曜に範囲の発表があり、木曜に単語テストがありました。

今回の範囲は、すでに小学校で教わったり(曜日)、暗誦の宿題が出ていたりで
音レベルでは英語⇔日本語ができています。

3日間しか勉強できないので、
書く練習は曜日と数字に絞り、左ページは捨てました。(~Д~)

10分のユニットを朝1回、帰宅後3回などと設けて、
「モンダイと書いてマンデイ」「ウェドネスダイと書いてウェンズデイ」
といった調子で、少しずつ書きながら覚えていきました。

つまり、フォニックス読みと正しい読みを、結びつけて覚えていきます。

書いている間もつきっきりで見ていて、間違えたら正しい綴りを教えます。
教える時は正しいスペルを書くのでなく、ジョリーのアクションを使います。


もう3日あれば、右ページは完璧になったでしょう。
さらに3日あれば、左ページも書けるようになったでしょう。
・・・そう考えると、ディスレクシアが単語を覚えるのは、とにかく時間と手間がかかります。

子供が産まれて以来、今が一番育児に手がかかってると思います(苦笑)
小学校にあがる前は保育園に任せっきりでした。
小3から勉強はつきっきりで見てますが、英語が始まってからはそれが長時間化してます。

~~~

中間テストは、勉強すべき内容がはっきりわかる英国数は意外とよくでき
ノートが白紙に近かった社会と理科は壊滅的でした。

ノート作りの役に立つことは何かないか…と思い、
子供には、その日の授業の内容を、毎日話してもらうことにしました。

まずは「1つの授業につき1分話してよ~」とお願いしてみました。

2週間たったところですが、
少しずつ、理科の実験の内容を順序立てて話したり、
数学の説明をこちらに分かるように再現できるようになってきた…気がします。

この方法は、しばらく続ける予定です。

『ユダヤ式勉強法』
この本に書かれた方法で、話を誘導しています。
要は「親が生徒役、子供が先生役になる」というスタイル。
これによると、「家に帰ったら親に授業しないといけない」と思うと
それだけで授業の聞き方が変わるんだとか。



~~~~~

それにしても。。

子の学校は、教科書がなく、すべてプリントなので、
プリントの管理が死活問題というか、
要は、プリントをもらったら周りのまねをしてノートに貼ればいいのですが、
やつはディスレクシアのせいなのか何なのか、
プリントをノートに貼るということができず、なくしてしまうのですorz

「これは貼るなと言われた」とか「のりがなかった」とか、
「読んでいると周りの声が全然聞こえなくなるんだよ、
気付いたら授業がすごく先に進んでたんだよ」
(それとプリントが貼れないことに何の関係が?!)とか、
ありとあらゆる言い訳をしてきます。

一体どうしたら、プリントをノートに貼れるようになるのでしょうか・・・
これを読んでいるどなたか、プリントの管理方法の妙案がありましたら、
ぜひご指南下さい。m(_ _)m

ちなみに、彼は紙の管理全般がめちゃくちゃで、
カバンの中にはハイチュウの包み紙が大量に入っていますorz。

2015-06-04

TED talk「いかにして学校は創造力を殺すか」を見て

5月は某グローバル企業の「アジア太平洋市場向け店長研修」
なるものを訳していました。

そのなかで、「この動画を見てディスカッションしましょう」と出てきたのが
ケン・ロビンソンという、英語圏では有名らしい教育評論家のTEDトークです。
題が「いかにして学校は創造力を殺すか(How schools kill creativity)

「これからは、脳の多様性に基づく教育が必要である」という内容です。

「ディスレクシアにやさしい学校」を考えるにあたり、じわじわきいてくる内容なので、貼っておきます。
ちなみに、TEDトークのなかで歴代再生回数が最も多いんだそうです。

「20世紀の学校は産業社会の要請に従って作られたものであり、
21世紀の学校は、それではとてもやっていけない」

「現在の教育は、大学教授を作ることが究極の目標になっているが、
大学教授は人間の頂点ではなく、ひとつのあり方に過ぎない。
それもかなり左脳でっかちな。
人間にとってアカデミックな力(=学力)は、能力のほんの一部なのだ

「大学を頂点とする教育制度も、学力だけを知能と考える見方
根底的に変えなければならない

と、元大学教授でもあり、サーの称号を持つ氏が主張します。
閲覧回数最多のTEDだけあって、話がうまい!
見終わった瞬間、思わず目から水が(泣き笑い)



↓以下から、日本語の字幕付きのバージョンが選べます
http://www.ted.com/talks/ken_robinson_says_schools_kill_creativity

私にとって印象的だった言葉は・・・

15:00~
ADHDな有名振付師の少女時代について:
体を動かすことで、はじめて考えることができる人
別の医者なら、薬漬けにして『じっとしてろ』と言っていたかも

そうですよね、
舞踊、さらには絵や音楽、運動などの体を動かす活動が得意な人は
体を動かすことではじめて、ものを考えられる」人たちなんですね。
そんな人たちにとって「じっとしてなさい」は拷問に等しいですね。

うちの子も、朝練だ部活だとバスケ中心の生活になってから
毎日がハッピーなようです。
こういう系の人には、どんどん体を動かさせるべきなんですね。

~~~

もう一つ印象的だったのは、
人間の能力開発を、地球の天然資源開発にたとえている部分です。

17:53~
今の教育制度は、人間の精神から特定の能力だけを掘り尽くしている。
ちょうど地球から特定の天然資源を採掘し、枯渇させてきたように

この比喩はとても深いです。。

一つの国というマクロな視点で考えると、今の教育や社会は
「特定の資源を持たない人を切り捨てる」制度であり、
一人の人というミクロな視点で考えると
「特定の能力だけを集中的に開発し、それが枯れたら捨てる」制度だった。

これからの能力開発は、
集中的な勉強や仕事でぼろぼろにならないようなものであるべきだし、
社会全体としても「すべての人が何らかの資源を持っている」
という視点をもつ必要がある…と感じました。

誰かを蹴落としたり、一時的に何かに秀でるよう煽ることで成り立つ教育は、
そろそろ終わりにしないとですね。
そんなやり方では、蹴落とされる側も蹴落とす側も、ハッピーになれないのですから。

~~~

そして、何より考えさせられたのが、
日本でも若者に大人気のこの大企業が、
こういう「脳の多様性をベースにした(バイト)教育を!」
という内容の動画を教材にしていることです。

この研修、本題の出だしがいきなり
これまでの成功方法を続けていては、今後の成功はない」なのです。
日本進出以来、ひたすら右肩上がりで知られる企業なのですが、
これまでのやり方をきっぱり自己否定してます。

脳の多様性をベースにした教育を推し進めるのは、まことに結構なこと。
しかし、管理職世代にとって、それを推進することは、
自分の成功体験をある程度、自己否定することを意味する。
その覚悟があるのか?と聞かれている気がしました・・・。

一方、ここでバイトした学生さんたちが、
その後も就職先や家庭で「脳の多様性」「疲弊しない能力開発」という考え方を広めて行ければ、日本も変わるだろうな・・・と妄想しました。


2015-05-19

村上春樹、LDを告白!

1月から4月末まで、村上春樹がメールで寄せられた読者からの質問に答える
「村上さんのところ」という期間限定サイトがありました。

その更新最終日に、村上春樹が
自分も少しくらいLDの傾向があったかも」と言っています!




http://www.welluneednt.com/entry/2015/04/30/113300 
私はどうも勉強が苦手です。本を読んだり、講義を聴くことは好きなのですが(これらは知的好奇心を満たしてくれるのでむしろ積極的にします)、机にじっと座って勉強をするということがどうしてもできないのです。というか、学校で勉強の方法って習ったでしょうか?勉強の仕方ってなんなのでしょう。
何個も連なった問1、問2、問3……を眺めていると、くらくらしてきてつい遊んでしまいます。それで親には怒られます。[中略]勉強ってどうすればできるのでしょうか。(ほろほろ、女性、18歳、学生)
…世の中には「学習障害」というものがあります。英語で言うと、Learning Disabilities略してLDです。知的能力はまったく劣っていないんだけど、システマティックな勉学に向いていない。そういう能力が欠如あるいは不足している。そういう傾向のある人に「勉強しろ」ということは、ほとんど拷問に等しいことです。僕にも少しくらいそういう傾向があったかも。好きなことならいくらでもできるんだけど、いやなことにはぜんぜん関心が向かない。そういう傾向は今でもぜんぜん変わっていません。きみはどうなんだろう? 何か好きな勉強はありますか。


やっぱそうか~~~(o・∇・)o

私は前々から、村上春樹の長編を読んでいて
こういう立体的な構造の、通常の枠におさまらない物語が書けるのは
ひょっとしたらディスレクシアだからではないか?と思っていたのです。

ちなみに、『1Q84』ではディスレクシアの美少女が登場します。

1984年に、
「君が言っているのはつまり、いわゆるディスレクシアみたいなことなのかな?」
「ディスレクシア」とふかえりは反復した。「読字障害」「そういわれたことはある。ディス--」(『1Q84 Book 1』p178)
という会話が成立すると考えるのは、ちょっと難があると思うのですが、、


ともあれ、わたくしは
村上さんはご自身をディスレクシアだと思いますか?」という
あまりにもストレートすぎる質問を、1月中に送らせて頂きました。



「そうだん」がひらがななのが
妙~にディスレクシア的な気が

やっぱりというか、私の質問は採用されなかったのですが、
質問を送ったときに返ってきた自動返信のメールが・・・





(o・∇・)o!!
なんという勢いのない字…!字形がとれてない…!(嬉)
この自動返信メールで、お返事は頂いたようなものです。
これを見て、私の中で村上春樹は勝手にディスレクシア認定されました。

推測ですが、
村上春樹は90年代、米国東海岸の大学に招聘された時に
ディスレクシアというものを知ったのでは…と思っています。
当時は日本ではディスレクシアはまったく知られていなかったはずですが、
アメリカの大学ではすでに研究対象になっていたので。

それにしても、この字と小説のギャップは、何ともディスレクシアです!

そう思ったのは私だけではないようで、こんな質問もありました:
http://www.welluneednt.com/entry/2015/02/19/174000 
村上さん初めまして。
唐突な質問なんですけど、このホームページ上で直筆だと思われる文字が見受けられますが、左手で書かれたのでしょうか? 
(ジョード、男性、40歳、会社員)
  
つたない右手でペンを持って、一生懸命書いています。そんなことを言われるととても傷つきます。にゃあ。
村上春樹拝

この字ですよね↓。左手で書いたのかと言いたくなりますよね。。

もんがまえ、「と」「ま」が特にディスレクシア的です

ここで『1Q84』から、ディスレクシアの字についての描写を:
「字は小さく、硬く角張って、どことなく不自然に見えた。貝殻を集めて、砂浜に書かれた字を、上空から眺めているみたいな感じがあった」(同p471)
この比喩、じわじわ来ます・・・。

~ ~ ~

他にもいくつか、「村上さんのところ」から、
特にディスレクシア的だなと感じた回答を貼っておきます。

実は、2月頃の回答では、
ADHDの質問者に対し、割と普通の(?)答えをしていました:
http://www.welluneednt.com/entry/2015/02/09/073500
はじめまして。理性がつきはじめた頃から、他者と比べて思考が幼いと気付いていました。そして17歳になり、診断された結果、ADHDだとわかりました。ネットでは、私達ADHDはゴミクズだと、生きている価値がないと綴られていることが多々あります。そのネットでの価値観はまったくもって正しいと私は思います。先生ならば、どう思われるのでしょうか……? (ひなた、女性、17歳、無職) 
 すごく平凡な答えになって申し訳ないのですが、時間をかけてその障害(みたいなもの)とつきあっていくしかないと思います。まわりの協力も必要だし、あなた自身の努力も必要だけど、それはじゅうぶん可能だし、やってみる価値はあると思います。もちろん専門医師の指導も大事です。ネットで何が言われているか知りませんが、そんなことは気にしない方がいいと思いますよ。それはあなた自身の大事な問題なんだから。そしてそれを乗り越えられたとき、あなたは普通の(障害みたいなものを持たない)人よりずっと強い、大きな人間になれていると思います。「文豪」と呼ばれている小説家の中にも、実はさまざまな種類の精神的な重荷を抱えた人がけっこうたくさんいます。あなたの健闘を祈ります。


これは、「ディスレクシア」という言葉が出てきた唯一の回答。
http://www.welluneednt.com/entry/2015/03/23/113100 
小学校の先生として、一人でも多く本好きの子供を育てたいという気持ちはとてもよくわかります。本を好きになるというのは素晴らしいことです。ただ世の中にはディスレクシア(識字障害・読字障害)を抱えている人も少なくないし、そういう人たちに強制的に本を読ませるのは、たぶん拷問に等しいことだろうと思います。やはり読書というのは、自発的におこなわれるべき行為ではないでしょうか。ある程度読書を勧めて、でもどうしても本が好きになれないという子供たちには、好きなことをさせておく方が良いと思いますよ。繰り返し言っていることですが、人口全体の5パーセントが本当の本好きであれば、世の中はなんとかなっていくものです。

次は、「昔、何かのエッセイで、「挨拶という字が書けない。練習しなくちゃ」と書かれていたことがあったと思いますが、書けるようになりましたか。」という質問への答え。
ディスレクシア的と言われればそんな気もしますが、書けない人は多いかも…
http://www.welluneednt.com/entry/2015/04/24/113700 
実は「挨拶」、まだ書けません。練習を怠けていました。パソコンで文章を書いていると、書けない漢字って、ぜんぜん書けるようにならないですね。というか、書けた漢字まで書けなくなってくるみたいです。どこかで練習しないと。

おつぎは読書感想文の書き方について。
ディスレクシアの特質である
一見無関係なものの間に関連性を見つける能力
を地で行く回答。そして同じ指摘が先日コメント欄でもありました→
http://www.welluneednt.com/entry/2015/04/24/073100 
よくぞ訊いてくれました。僕は昔から読書感想文を書くのが得意でした。読書感想文を書くコツは、途中でほとんど関係ない話(でもどこかでちょっと本の内容と繋がっている話)を入れることです。それについてあれこれ好きなことを書く。そして最初と最後で、本についてちょろちょろっと具体的に触れる。そうするとなかなか面白い感想文がすらすら書けます。やってみてください。
 僕は高校時代、他の人のかわりに課題の読書感想文を書いてあげて、お礼に昼ご飯をおごってもらっていました。昔から今と同じようなことをしていたんですね。

最後に、当ブログでも一時盛り上がった、ディスレクシアと夢、異界について。
このあたりのことは、非ディスレクシアな私には謎の世界です・・・
「同じ妄想を私もします!」というディスレクシアの人が現れないかな~、
などと思って貼ってみます。
http://www.welluneednt.com/entry/2015/04/09/173000 
物語と空想は似ていますが、ちょっと違います。物語はもともと自分の中にあるものです。それは深いところに鉱脈のようにあります。それが地上にたまたまでてくるのが空想になるのかもしれません。つまり、ごく簡単に言ってしまえば、空想は物語の尻尾のようなものです。子供の頃は物語と空想がかなり近接したところにありますが、大人になってくると、そのふたつはだんだん分離していきます。 小説に即していえば、空想を書いていただけでは小説になりません。自分の中にある物語を深いところから掘り起こして来なくてはなりません。ゼペットじいさんが木の塊の中からピノキオを見つけ出すみたいに。つまりゼペットじいさんはピノキオを作ったのではなく、見つけ出したのです。だからこそピノキオは生命を持つことができたのです。 
http://www.welluneednt.com/entry/2015/03/09/11300 
僕が小説を書くときに訪れる場所は、僕自身の内部に存在している場所です。それをとりあえず「異界」と呼ぶこともあります。それは現実に僕が生きているこの地表の世界とは、また別な世界です。普通の人は夢を見るときに、しばしばそこを訪れます。僕は――というか物語を語るものはと言ってもいいのでしょうが――そこを目覚めた意識のまま訪れます。そしてその世界について描写します。だからそれは外部にある「異界」ではありません。あくまで内的な「異界」です。異界という言い方が誤解を招くなら、率直に「深層意識」と言ってもいいかもしれません(ちょっとだけ違うんですが)。どうすればそこにアクセスできるか? 僕にはわかりません。瞑想の訓練みたいなものである程度可能になるかもしれませんが、妙な思想が絡んでくると危険なこともありますので、くれぐれも気をつけてくださいね。マジックにはホワイト・マジックとブラック・マジックがあります。違いに留意してください。 
http://www.welluneednt.com/entry/2015/02/15/203600 
夢の続きを見るというのは不思議な体験ですね。たぶんあなたは夢とのコミットメントが深い方なのでしょう。僕はあまり夢を見ることはありませんし、見たとしても大方の場合、本当に断片的なことしか記憶していません。ただ小説を書くというのは、夢を記述する行為に似ていると思います。違いは、小説家は眠っているときにではなく、目覚めているときに、意図的に夢を見るということと、その続きをいつでも自由に見られるということです。けっこう楽しいですよ。  
http://www.welluneednt.com/entry/2015/02/14/113100 
妄想、しょっちゅうしているかも(笑)。というか、妄想することが僕の仕事の一部です。妄想というのは、頭の中で自分を仮説に巻き込んでいくことです。つまり「自分がこうあるかもしれない姿」をどんどん追求していく。そしてその追求はどんどんあらぬ方向に突き進んでいってしまいます。僕は言うなれば、そういう知的探求(知的なんだろうな?)を仕事にしています。そしてそれは君の勉強を妨げている。困りましたね。僕としては「勉強なんてまあいいじゃない。ここはしっかり妄想しようよ」と言いたいところなんだけど、まあそうもいかないし。今のところはがんばって勉強してください。